自動車保険見直しガイド
時効

交通事故に遭遇して、保険会社や加害者に対して損害賠償請求をすることを忘れてはいませんか??

「入院していたから」、「単に忘れていたから」と様々な理由はあるかもしれません。しかし、損害賠償請求権を長い間行使せずに放置しておくと時効となってしまい、相手に請求できなくなる事があります。ここでは時効について見ていく事にしましょう。

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そもそも時効とは?

時効とは民法(刑法にもあります)に定められている制度で、簡単に説明すると「ある出来事から一定の期間が経過した場合、元々自分が持っていた権利を主張できなくなる」というものです。

時効の制度が定められている趣旨は以下の通り3つあります。

  • 一定の期間ある事実が継続した場合は、その事実を保護する必要があるため。
  • 正当な権利を持っている人でも、一定の期間その権利を行使したり権利を保全することをしなかった場合には、法律で保護する必要は乏しいため。
  • 正当な権利を持っている人でも、長期間経ってしまうと権利を立証することが困難になるため、一定の時間的な締切を設けるため

時効案件の例示

例えば、時計屋さんがお客さんに1個50万円する高級時計を販売したとします。お客さんは手持ちがなかったので「後で払います」と言って、時計を持って帰りました。時計屋さんは何とか代金を回収したいところですが、日々の接客が忙しくて取立てる時間が全然とれず放置していました。

この状態のまま2年間経ってしまうと、お客さんに対して法律上は代金の請求が出来なくなってしまいます。

時計屋さんが法律上代金を請求できなくなることは可哀想な気もしますが、長い間放置していた事については時計屋さんにも責任があるので、「諦めて下さい」、というのが法律の立場となっています。正当な権利であれば時効にかかる前に請求していくことが重要ですね。

交通事故の損害賠償請求権の時効

では、ここからは実際の交通事故の際の時効について見て行きましょう。交通事故に遭遇した被害者は、加害者や保険会社に対して損害賠償請求権を持つ事になります。この損害賠償請求権の時効は何年でしょうか?

時効の原則

被害者の方が加害者に対して持つ損害賠償請求権は、原則として以下の年数を経過すると時効を迎える事になり、それ以降は損害賠償請求をすることができなくなります。

  • 事故時に加害者が誰か分かっている場合は、被害を受けたときから3年
  • 事故時に加害者が誰か分かっていない場合は、加害者が判明したときから3年
  • 加害者が誰か分からない場合は、被害を受けたときから20年

一方、被害者の方は保険会社に対しても損害賠償請求権があります。保険会社に対しては、被害を受けたときから3年間経過すると時効を迎えることになります。

注:従来は事故に遭遇してから2年で時効となっていたのですが、自賠法が改正されたことにより平成22年4月1日以降に発生した交通事故に関しては、保険会社に対しては時効が3年となりました。


上記読んで頂ければ分かる事ですが、保険会社に対する損害賠償請求権は交通事故に遭遇したときから時効のカウントが始まりますが、加害者に対する損害賠償請求権は必ずしも交通事故に遭遇したときから時効がカウントされるとは限りません。

ケーススタディー

事故に遭遇した時点で加害者が判明していなかった場合は、保険会社への損害賠償請求権は加害者に対する損害賠償請求権よりも先に時効を迎える可能性があります。保険会社に対して損害賠償請求ができないとなると、被害者はどうしたらいいでしょう?

この場合は被害者は加害者に対して損害賠償請求をすることになります。そして、加害者が加入している任意保険の担当者が示談交渉を代わりに行い、示談成立後保険金がきちんと支払われることになります。

時効の例外

上記では、交通事故が発生したときの損害賠償請求権の原則的な時効について書きましたが、実は例外も有ります。

時効の例外となるのは「治療が長期化した場合」「後遺症が発生した場合」でそれぞれ時効の起算点は以下の通りとなります。

  • 治療が長期化した場合は、主治医から治癒か症状固定を診断された時点から3年
  • 後遺症が発生した場合は、症状が固定して後遺障害があることが確定した日から3年

治療の長期化や後遺症の後日判明は、交通事故ではよくあることです。治療が長期化しているのに原則通りに事故発生のときから3年で時効を迎えてしまい、損害賠償請求ができなくなってしまったというのでは被害者があまりにも可哀想です。

そこで、上記の様に例外を設けることで被害者の保護がされているので、被害者は安心して治療に専念することが出来るというわけですね。

時効は途中で止められる?

時効は時間の経過とともに進行していきますが、動き出したら止まらないという訳ではありません。時効の中断というものがあり、時効の進行を止めることもできます。時効の中断に関しては「請求や催告をすることで示談の時効を中断する事が可能」で説明していますので参考にしてください。

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