自動車保険見直しガイド
自動ブレーキ

自動ブレーキ

車の技術が近年著しく上がっており、特に事故を回避したり事故による被害を軽減するための「先進安全装備」が注目を浴びています。

中でも、自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)を搭載している車の保険料が2018年1月以降割引される事もあり、皆さんの自動ブレーキに対する関心はことさらに大きいのではないでしょうか?

実はこの自動ブレーキについては、乗用車への搭載が義務化される予定なのです!

そこで、ここでは「自動ブレーキが義務化される時期」や「自動ブレーキは本当に誤作動が起きないのか」、などについて見ていきましょう。

自動ブレーキの義務化はいつから?

自動ブレーキは、2015年に生産された新車の45.4%に搭載されています。(参照元:国土交通省「自動車の先進安全技術の現状」)

但し、自動ブレーキを搭載するかどうかはメーカーの自由ですし、性能面ではかなりのバラツキが有るのが現状です。

国土交通省

そこで国土交通省は、今後益々激化する高齢化社会によって高齢者の交通事故(特にアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故)が増えない様に、国連の専門分化会(GRRF)に対して「自動ブレーキに関する国際的な性能基準を作ろう」と提唱しました。

その結果、これまで自動ブレーキの国際基準はバスやトラックなどの大型車のみが対象となっていたのですが、今後は対象を乗用車にまで広げ()具体的な検討を行う事となったのです。(参照元:国土交通省

:自動ブレーキには、前方に有る車や壁に対して機能する「対物」と、歩行者に対して機能する「対人」とが有りますが、両方の安全基準に対して議論が進められる予定です。

国土交通省としては、国際基準が整い次第、法令改正(道路運送車両法の保安基準細目告示)をして今後発売される新型車両に自動ブレーキの装着義務を課す予定です。

車のブレーキランプ

つまり、義務化される予定だけど、現時点では何年後に自動ブレーキの装着が義務となるのか具体的な時期は分からない、という事ですね。

参考:基準自体は早ければ2018年中にも出来上がる様ですが、「対歩行者試験」も基準に織り込まれているので、義務化までは結構時間がかかる可能性が高いです。

自動ブレーキ義務化の対象車は?(普通車・トラックetc)

自動ブレーキは、どの車に対して装着義務が課されるのでしょうか。

この点、上で少し触れましたが、現時点では「20t超のトラック及び13t以上のトラクタ」「総重量12tを越える大型バス()」についてのみ装着義務が有ります(新型車の場合)。なお、これらの対象範囲は年々拡大していく予定です。

:立ち乗り客がいるバスは、乗客が転倒する恐れが有るので対象外です。

そして、今回日本が提案したのは、以下の内容となっています。

国土交通省の自動ブレーキの国際基準改正の提案(画像参照元:衝突被害軽減ブレーキの国際基準改正の提案別紙1-国土交通省

乗用車や小型貨物等が、基準に追加されようとしていますね。従って、現時点では具体的な対象車は分かりませんが、いずれは全ての車(既に使用している車は除く)が対象になると思っておいた方が良いでしょう。

自動ブレーキの後付は可能?

自動ブレーキの搭載が近い将来義務となった場合、自動ブレーキが付いていない車に後付けする事は出来るのでしょうか。

工場での後付け

この点、現時点では自動ブレーキの後付けをする事は出来ません。

但し、2017年5月9日に開催されたダイハツの新型「ミライース」の発表会で、三井社長が「販売された車に『誤発進抑制装置』や『衝突回避支援ブレーキ機能』などを後付けする装置の研究をしている」と言及しました。

その為、「将来的にメーカー主導で自動ブレーキの後付けが出来るかも」と期待の声が上がっている様です。

なお、後付け出来る衝突防止補助システムとしては「モービルアイ(MOBILEYE)」が有ります。これは、フロントガラスにカメラを取り付け、歩行者や車などと衝突する可能性があると判断したときに、警報を鳴らして運転手に注意を促すというものです。

警報装置

危険を知らせてはくれるものの、自動でブレーキをかけてくれる訳ではないので、自動ブレーキの後付けとは言えないですけどね・・・。

ちなみに、自動ブレーキの装着が義務となったとしても、新しく発売される車両に搭載義務が有るのみで、既に乗っている車を買い替えてまで自動ブレーキを搭載する必要は有りません。

従って、基本的に義務化となったからといって、慌てて後付けを検討しなくても大丈夫です。

自動ブレーキが有れば本当に誤作動は起きない?

自動ブレーキが搭載されていれば、衝突事故は起こらないのでしょうか?また、誤作動は起きないのでしょうか?

追突事故

この点、現在発売中の車に搭載されている自動ブレーキは、衝突事故を完全に回避する為のブレーキではなく、あくまでも「衝突による被害を軽減する為のもの」です。

従って、自動ブレーキが搭載されているからといって、絶対に衝突事故が起こらない訳ではありません。

たまに、衝突事故に遭った方が「誤作動が起きた」とクレームを言っているのを耳にしますが、これは自動ブレーキの機能と限界を理解出来ていない、と考えられますね。

自動ブレーキには、「赤外線レーザー」「ミリ波レーザー」「ステレオカメラ」などのセンサーが利用されているのですが、それぞれ以下の様な弱点が有ります。

センサーの種類弱点
赤外線レーザー
・5〜30km/h程度の低速でしか機能しない
・歩行者を感知しない
・悪天候や逆光に弱い
ミリ波レーダー
・歩行者を感知しない
ステレオカメラ
・ミリ波レーダーよりも感知出来る距離や角度が劣る
・悪天候や逆光に弱い

これらについては、誤作動ではなくメーカーが最初から想定している「動作保証外」なのです。そもそも「衝突被害軽減ブレーキ」という名称なのだから、完全に事故が防げると思ってしまうのは早計ですね。

とはいえ、今後はより厳しい評価基準が設定され、義務化が始まる頃にはより精度の高い自動ブレーキが搭載される事になるでしょう。

アイサイトでの事故は誤作動?

自動ブレーキといえば、スバルのアイサイト(Eyesight)に搭載されている「プリクラッシュブレーキ」が有名ですよね。アイサイトを搭載すれば衝突事故は大幅に減少するという事は、下表からも分かります。

アイサイト事故率

(画像参照元:スバル公式サイト

ただ、アイサイトで「先行車の追従(全車速追従機能付クルーズコントロール)をしていて衝突事故に遭った」、とネット上でクレームを言っている人もいます。

この事故は、高速道路で時速100km以上出しており、先行車との車間距離が短い(具体的な距離は不明)という状況下で、先行車が急ブレーキをかけた為に起きた様です。

そもそも、時速100km以上出している場合は100m以上車間距離を保持する必要が有るので、事故になったからといってアイサイトを責めるのはおかしいですよね。

しかも、アイサイトは「先行車の急ブレーキ時には正しく認識出来ない可能性が有る」と注意事項で名言しています。

自動ブレーキの誤作動が起こり得るかどうかは分かりませんが、自動ブレーキ自体がまだ発展途上の技術です。性能を過信し過ぎるのは禁物ですね。

自動ブレーキ搭載車を煽った場合にはどう作動する?煽られた場合は?

車に長年乗っていると、先行車を煽ったり後続車に煽られたりした事が有る方も多いでしょう。自動ブレーキが搭載されると、煽り運転時にどの様に作動するのでしょうか。

怒る運転手

この点、自動ブレーキ車を煽ったとしても先行車の自動ブレーキは作動しません。なぜなら、自動ブレーキは先行車との衝突を防ぐものだからです。

一方で、自動ブレーキ車に煽られた場合はどうなるでしょう。

この点については、現在のところ30km/hでしか作動しない自動ブレーキが主流なので、煽り運転が起きやすい速度帯では基本的に作動しないでしょう。

ちなみに、自動ブレーキが搭載されている車で先行車を煽ろうとしても、車間距離が短くなると当然警報が鳴り続けます。警報が鳴り続ける状態で先行車を煽ろうとする車は、あまりいなさそうですけどね・・・。

結局のところ、基本的に煽り運転時に自動ブレーキは作動しない、という事ですね。

そもそも煽り運転は交通違反なので(関連記事:車間距離不保持違反の内容と罰金・反則金・点数まとめ)、自動ブレーキの有無に関わらずやめましょう。

また、煽られた場合は速やかに道を譲ってあげましょう。相手車両に関わってもロクな事がないですよ。

最後に

いかがでしたか?

事故が起こると「誤作動を起こした」と騒がれがちな自動ブレーキですが、あくまでも衝突による被害を軽減するためのものなので、あまり性能を過信しすぎない様にしましょうね。

また、自動ブレーキは恐らく数年以内に搭載の義務化が始まります。現時点では、まだまだ発展途上の技術ですが、義務化ともなれば性能もさらに上がっていく事でしょう。

自動車保険の一括見積りテキスト自動車保険の無料一括見積もりはこちら

失敗しない車の売り方

無料一括査定