【専門家監修】過失割合0対100!?赤信号無視と決めつけてかかってくる損保会社

(この記事は約 3 分で読めます。)

交通事故において過失割合が「0対100(ゼロヒャク)」になることはあまり有りません。

交通事故を起こした以上、どちらにも多少の過失が有ったとみなされるからです。

ゼロヒャクになる代表的な例としては以下の様なケースが挙げられます。

  • 信号待ちで追突されたケース
  • 相手の赤信号無視

見ての通り結構限定的ですね。

仮に被害者側の過失が100だと判定されれば、賠償金を一切貰えなくなってしまう可能性が有ります。

今回は、保険金を支払いたくないからといって、被害者側の「赤信号無視」が事故の原因、よって過失割合は「0対100」だと主張してきた損保会社との争いについて見ていきます。

Advertisement(広告)
車査定

具体的な事例

①Sさんは当時18歳。

国道を原付きバイクで走行中に右折してきた車と衝突。

②事故の結果、外傷性くも膜下出血・顔面骨折・両肺挫傷など極めて酷い怪我を負った結果、寝たきりの「遷延性意識障害者(植物人間)」となってしまった。

③加害者側損保会社は「バイク赤信号無視・右折車信号青」の場合の判例集を持ち込み、過失割合「0対100」を主張。

④Sさんが赤信号を無視していたという事実は「警察の調べと加害者の証言」から判断したと損保会社は主張していた。

⑤結果として、裁判ではSさん家族の訴えが一部認められて、Sさんの過失割合は6割まで下げられました。

この裁判例のひどい点は、Sさんが植物人間となってしまい証言できない事を良いことに、損保会社が「事故の原因はSさんの赤信号無視が原因である。

だから保険金は一切払う必要はない!」と主張した点です。

普通、過失割合を決定する際には「修正要素」というものが絡んできます。

例えば「右折するときにウィンカーを点灯していなかったので過失割合を上乗せ」とか「右折するときに充分な減速をしなかったので過失割合を上乗せ」という感じで使います。

合わせて読みたい

過失割合表の読み方や用語の説明

この「修正要素」を決定する際には、事故当事者の証言もかなり重要な要素になってきます。

自分はちゃんと「一時停止していた」「ウィンカーも出していた」とか言えれば、過失割合を自分に有利に働かせる事も出来ます。
(もちろん、自分側に過失が有ったなら認めないといけませんが。)

しかし、今回の場合Sさんは意識不明なわけですから、一切の証言を出来ません。

そこへもって、損保会社は自分たちだけの主張を押し通すわけですから、家族としてはたまったものでは有りません。

しかも事故から3年半後に開示された捜査資料には「Sさんが赤信号を無視した」という客観的な裏付けが一切書かれていなかったのです。

もし、Sさん家族がが「すんなりと損保会社側の主張を受け入れて示談書に判子を押していたら・・・。裁判が長引いていなかったら・・・。」

と考えるとゾッとしますね。

今回の例では、結果として過失割合が6割まで引き下げられた事が唯一の救いでした。

赤信号無視という客観的な裏付けがない以上、Sさんに過失割合が6割有るというのは少し厳しめの判決では有りますが、それでも損保会社の主張はほとんど否決されたのです。

損保会社の主張を鵜呑みにしていると、被害者側が痛い目を見るという典型的な例だと思います。

合わせて読みたい

直進する単車と右左折自動車が事故を起こした場合の過失割合

インズウェブ自動車保険一括見積もり
Advertisement(広告)

専門家からのコメント

中村 傑 (Suguru Nakamura)

大垣共立銀行を退職後、東京海上日動火災保険に代理店研修生として入社。研修期間を経て、2015年に独立開業。2020年に株式会社として法人成り、現在に至る。家業が自動車販売業であり事業承継者でもある。車と保険の両方の業務を兼務しており、専門領域が広い事が強み。

中村 傑(Suguru Nakamura) ブログ

保有資格:AFPMBA中古自動車販売士、等

コメント

記事のケースは少し極端ですが、ドライブレコーダーや事故現場付近の防犯カメラによる映像記録、目撃者等の存在がなければ、信号の色を争点にした事故というのは揉める事が非常に多いのは事実です。

どちらか一方が嘘の証言をしたとしても、それを否定するだけの明確な根拠が無い為に、「いったもん勝ち」に近い状況でもあります。

国道の交差点、交差点沿いのガソリンスタンド、コンビニエンスストアには防犯カメラが設置されており、奇跡的に事故時の映像が映っている事もあり、保険代理店として開示をお願いする事もありますが、警察ではないので開示頂けない事もあります。

やはり自分の身を守るにはドライブレコーダーは必須だと考えます。

Advertisement(広告)
インズウェブ自動車保険一括見積もり
車査定

【人気各社に個別見積もり】

ある程度、自身で保険会社が絞られている方は、個別に見積もりしていく事も個別の内容把握や対応が少なくなるので、オススメです。

気になる自動車保険会社だけに無料で個別見積もり!

自身の状況を反映させ、大まかな契約概要を把握する

自身である程度、保険会社が絞られている方は『個別見積もり』もオススメでしょう。

  1. 【個別見積もり】ソニー損保
  2. 【個別見積もり】セゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険)
  3. 【個別見積もり】楽天損保
  4. 【個別見積もり】アクサダイレクト
  5. 【個別見積もり】チューリッヒ

まだ自身のニーズや年齢・家族構成など、保険会社を絞りきれてない方には一括見積もりで自分に合った保険会社を見つけることが重要です。一度試してみましょう。

【独自分析!2023年ダイレクト型ランキング1位】

「保険料の安さ」「事故対応の満足度」「ロードサービスの充実度」など全ての項目を総合的に勘案した自動車保険会社の2023年総合ランキング(独自分析)でトップに位置するソニー損保

【独自分析!名前の通り「50代以降」や「子育て世代」にお勧め】

「保険料の安さ」「事故対応の満足度」「ロードサービスの充実度」など全ての項目を総合的に勘案した自動車保険会社の2023年総合ランキング(独自分析)でソニー損保と共に、トップに君臨するセゾン自動車保険(おとなの自動車保険)

【楽天経済圏の方にオススメ!楽天損保】

最大のポイントは自動車保険料の支払いで「楽天ポイント」を貯められる点でしょう。『楽天カード』での自動車保険支払いの場合、楽天ポイントが、なんと『3倍』貯まります。100円で1ポイントが貯まるので、保険料月50,000円の場合、1000ポイントが貯まります。さらに自動車保険料を楽天カードで支払った場合、プラスで500ポイント貯まるので、月1,500ポイントの楽天ポイントが獲得でき、1ポイント1円で使用可能です。

【サービスと保険料で人気「アクサダイレクト」】

インターネット割引では、ウェブサイトで見積もりをした場合、条件達成で最大2万円のインターネット割引が適用可能に!また無事故の年数が長ければ長いほどお得になる20等級継続割引では、条件の達成で「1年目」「2年目」「3年目」「4年目以降」の4区分された割引が適用されます。

またアクサダイレクトでは、必要に応じて面談担当者が自宅を訪問して説明するAXAフィールドサービスを展開。事故時に電話だけのやり取りだけでは不安な方でも、対面でやり取りをすることにより、安心して手続きを進めることが可能です。

【保険料の安さでトップクラス】

保険料の安さとサービスの内容充実度が高い「チューリッヒ自動車保険」!気になる方は一度チェック!

まだ自身のニーズや年齢・家族構成など、保険会社を絞りきれてない方には一括見積もりで自分に合った保険会社を見つけることが重要です。一度試してみましょう。

1.合わせて読みたい!「自分の自動車保険を把握する重要性『自動車保険』を比較・分析して賢く選ぶ!」

2.合わせて読みたい!『独自分析!自動車保険ランキングを確認』

『自動車保険』を比較・分析・賢く選ぶ

自動車保険は個人の年齢、自身が補いたいリスクなど、人によって様々なニーズがあると思います。ただ自身のニーズにあった商品を一社一社見ていくのも、大変な作業です!

もちろん、懇意にしている保険会社があれば、それを利用するのも手ではありますが、「合理的」「経済的」に考えたい方は、数社から見積もりを取るのが良いでしょう。

そんな時には、【一括見積り】で、自動車保険を比較し、「自分のニーズにあった商品」を見つけたり、「ある程度保険会社を絞ること」が最も効率的でしょう。

保険料の安さがトップクラス!チューリッヒ自動車保険

愛車の価値を把握!無料一括査定

自分の愛車の「下取り価値」や「目線」も分からずに売却や交渉をすると損してしまいます!

高値で売るには、あなたの車がほしい買取店を見つける事も重要です。高い値段で車を買い取ってもらうには、今まさに「あなたの車を欲しい買取店」を見つける作業が重要なポイントの一つです。

そのためには、結果的にできるだけ多くの買取店から査定を受けることが重要でしょう

オンライン一括査定を行ってもすぐに売る必要はないため、とりあえず下取相場を把握するのが重要です。

事前にチェックしておきたい「自動車保険情報」

  1. 【専門家監修】独自分析!【2023年】自動車保険おすすめランキング
  2. 【専門家監修】煽り運転に自動車保険は適用される?おすすめ自動車保険・ドライブレコーダーの重要性について
  3. 【専門家監修】コロナ化で外出激減!自動車保険を見直す?見直さない?
  4. 【専門家監修】自動車にはどの燃料が一番おすすめ!?水素・電気・ガソリンを比較・分析!
  5. 【専門家監修】増加するウーバーイーツ配達員!知って備える!?賠償や怪我の補償
  6. 【専門家監修】楽天損保の自動車保険!口コミ・評判・サービス概要・特徴について
  7. 【専門家監修】雹や水没で被害!台風などの自然災害で自動車保険は適用される?
  8. 【専門家監修】車両料率クラスとは?2020年改定!自動車保険の型式別料率クラスの仕組み
  9. 【専門家監修】自動運転の事故の責任は誰?「自動運転」と「自動車保険」
  10. 【専門家監修】高齢者事故の原因と時間帯を考察!60代・70代以上におすすめの自動車保険
  11. 自動車盗難対策!盗難で自動車保険はいくら支払われる?自動車盗難の最新傾向と盗難対策をご紹介
  12. 【専門家監修】テレマティクス保険とは?メリット・デメリットを考える!

【Car Lounge】車情報サイト

車情報サイト「Car Lounge」

様々な車のモデル、新車情報や人気車種の情報が満載!中古車情報や車のお役立ち情報も沢山掲載されています。

気になる車や様々な情報をチェックしたい方、車情報サイト【Car Lounge】もチェックして下さい!