自動車保険見直しガイド
車両新価特約

車両新価特約は「車両新価保険特約・新車特約・新車買替特約」などなど、保険会社によって様々な呼び名が有りますが、全て内容は同一です。なので、以下では「車両新価特約」で統一して表記していきます。

下記記事も同時に読むと理解が深まります。

車両新価特約と車両保険の違い

車両新価特約とは

車両新価特約とは、車が壊れたときに「契約車両と同等クラスの新車を購入するためのお金」を出してくれる特約の事を言います。車両保険の追加オプションですね。

具体的には、事故で契約車両が以下のような状態になった時に、車両の「新車保険価額」に基づいて、新車の再購入費用を負担してくれる特約です。

■車両新価特約の支払対象となる状況

  • ①車の修理が不可能
  • ②車が全損してしまった
  • ③車が全損でなくても修理費用が「新車保険価額」の50%を以上かかる場合(但し、車の内外装・外板部品以外の部分に著しい損傷をきたしている場合に限る(*1))

*1 要は、走行に影響が無い部分の修理費用だけで50%を超えても支払いませんよ、という事です。

車両新価特約で支払われる「新車の再購入費用」の範囲

車両新価特約の補償範囲は以下の3つです。

  • ①車両の本体価格
  • ②付属品(オプション)
  • ③消費税
その他の諸費用や消費税以外の税金(自動車税・重量税・取得税)などは、補償範囲に含まれないのが普通です。カーナビなどのオプションも補償範囲に含まれるようですが、オプションを付ける際には、保険会社に確認した方が無難です。

■再登録時諸費用保険金も貰える会社がほとんど

先ほど、「本体価格・付属品・消費税」以外の費用は補償範囲外と書きましたが、ほとんどの保険会社で「車両新価特約」の自動付帯で「再登録時諸費用保険金」が貰えるオプションが付いています。(付いてない所も有ります。)

具体的には、上限30万・下限10万円を基本線として、新車購入価額の10%が「再登録時諸費用保険金」として支払われます。従って、自己負担金額は、その他費用の部分に関しても、実質的にはほとんど有りません。

注:再登録時諸費用保険金を貰うと「車両全損時諸費用特約」から保険金は降りないのが一般的です。

車両新価特約の支払対象となる事故~盗難も対象?

車両新価特約は車両保険の追加オプションなので、支払対象となる事故は、契約している「車両保険のプラン」と同一です。

一般形の車両保険を契約しているなら、ほとんどの車両事故が補償されますが、エコノミータイプの車両保険なら一部の車両事故しか補償されないという事ですね。

但し、注意が必要なのは「盗難」です。通常、一般形の車両保険なら「盗難」も補償対象になりますが、車両新価特約に関しては補償範囲外です。気をつけましょう。

■等級はダウンするか?
車両新価特約を利用すると、基本的に等級は3等級ダウンします。車両保険無過失特約を付帯させていても、車両新価特約を利用すると等級がダウンするのが普通です。

付帯できる期間はいつまで?中古車でも付帯可能?

「車両新価特約」は全ての車両に付けられる保険では有りません。比較的年式の新しい車にしか付帯できないオプションです。車を購入してから、いつまでなら付帯できるかの期間は、保険会社によっても異なります。

そこで、保険会社毎の付帯可能期間をまとめてみました。表中の番号は以下の「付帯可能期間」を示しています。

  • ①満期日の属する月が契約車両の初度登録年月の翌月から計算して37ヶ月以内
  • ②契約期間の初月が契約車両の初度登録年月の翌月から起算して25ヶ月以内(ソニー損保は保険始期日から25ヶ月以内)
  • ③契約期間の初月が契約車両の初度登録年月の翌月から起算して11ヶ月以内
  • ④共済契約の満了日が最初の車検期限日の末日までに含まれている事
保険会社付帯可能期間
あいおいニッセイ同和損保
東京海上
三井住友海上
朝日火災
日新火災
マイカー共済
共栄火災
損保ジャパン日本興亜①と②の両方
セゾン自動車
ソニー損保
イーデザイン損保

最終更新日:2015年8月13日
東京海上・あいおい・三井住友・損保ジャパンの4社に関しては、2015年10月1日以降が保険始期日の契約から「車両新価特約」の付帯期間を「登録月から61ヶ月以内」に変更することを発表しています。


代理店型の保険会社は、新車を購入してから3年間補償してくれる内容になっています。一方で、ダイレクト型の保険会社では長くて25ヶ月、イーデザイン損保に至っては「11ヶ月」となっており、代理店型と比べると見劣りします。

また、私の調べた範囲ですが「JA共済・SBI損保・セコム損保・三井ダイレクト損保・チューリッヒ・そんぽ24・アクサダイレクト・AIU保険・ゼネラリ・エース保険」では、今のところ「車両新価特約」は採用していないようです。

■中古車でも付帯可能
車両新価特約の付帯条件は、「契約車両の初度登録年月から○○ヶ月以内」となっています。従って、中古車で購入したとしても、その車の初度登録年月からの経過月数が、この期間内に入っていれば付帯可能です。

例えば、1年落ちの中古車など高年式の中古車だったらOKという事ですね。

車両新価特約の保険料はいくら

以下の条件で、1年目~3年目に車両新価特約を付けた場合と付けない場合で、保険料にどの程度の差が発生するのか、調べてみました。利用会社は「東京海上日動」です。

前提条件 ●車種:プリウス ●型式:ZVW30 ●等級:15等級(無事故等級) ●運転者限定:家族限定 ●年齢条件:35歳以上補償 ●免許の色:ゴールド ●生年月日:1980年5月5日 車両保険の種類:一般形

■1年目の保険料
新価特約有り・・・100,940円
新価特約無し・・・96,310円
差額・・・4,630円

1年目なので、設定金額は車両保険も車両新価特約も265万円で同じでしたが、保険料には差が有ります。

■2年目の保険料
新価特約有り・・・103,800円
新価特約無し・・・95,970円
差額・・・7,830円

2年目の設定金額は「車両保険:200万円」「車両新価特約:265万円」です。

■3年目の保険料
新価特約有り・・・103,800円
新価特約無し・・・95,260円
差額・・・8,540円

3年目の設定金額は「車両保険:185万円」「車両新価特約:265万円」です。

概ね、このレベルの設定金額であれば1万円以内で付帯可能なようですね。

車両新価特約の必要性について

保険料を見て貰えれば分かるように、大衆車であれば概ね1万円以内で付帯可能です。

従って、車両新価特約を付帯できるなら付帯した方が良いと思います。この程度の保険料負担で同レベルの新車を再購入できるお金を支給してくれるなら、かなりコストパフォーマンスが良いですからね。

また、車両新価特約では「新価保険価額の50%以上の修理費がかかる場合(但し、車の内外装・外板部品以外の部分に著しい損傷をきたしている場合に限る)」も補償対象となっています。

で、ポイントはこの文言です。

但し、車の内外装・外板部品以外の部分に著しい損傷をきたしている場合に限る

先程も書きましたが、これって、「修理したとしても、真っ直ぐ走行出来なくなる可能性が有る部位を損傷した場合」に限って補償されるって事です。

そして「真っ直ぐ走行出来なくなる可能性が有るような部位を修理した車」は、中古車買取市場では「事故車(修復歴車)」として扱われ、通常の車と比べると、リセールバリューがかなり低くなってしまいます。(参考:事故車と修復歴車の違い

従って、リセールバリューの事も考えれば、単なる修理だけで終わらせずに、新しい車を購入できる「車両新価特約」は、必要性の高い特約と言えるでしょう。(車両保険だけだと、今の車と同レベルの車は購入できない可能性が高いですしね。)

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