車両保険は偶然性の立証が必要!?2006年最高裁の判例が転機に!

(この記事は約 3 分で読めます。)

自動車が盗難にあった!という話はよく耳にします。

こういった車両の盗難に対する損害は、車両保険でカバーされることがあります。

しかし従来、車両保険の場合は保険金がおりにくいという問題がありました。

なぜなら、過去に事故や盗難を偽装工作し保険金を不正に受け取ろうとする事例があり、保険会社が保険金の払い渋りをするからです。

そして、保険会社の払い渋りが通用していた最も大きな原因として、「偶然性の立証責任」の問題があります。

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立証責任は誰にある?

交通事故や盗難という被害は「偶然」起きるものです。

故意に事故を起こしたり、盗難を偽装して保険金を受け取ろうとする行為は、保険金詐欺になり保険会社は当然保険金を支払ってはくれません。

しかし、この「事故が偶然起きたということ=偶然性」を立証する責任は被害者にあるのでしょうか?それとも保険会社側にあるのでしょうか?結論としては、2006年の最高裁判決以前は被害者(保険金請求者)に、最高裁判決以降は保険会社に立証責任があります。

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立証責任が被害者にある時代

2006年以前の判例は「事故が偶然起きたということは、保険金請求者(被害者)が立証すべきである」という立場でした。

保険金請求者に偶然性を立証する必要が無くなってしまうと、保険金を不正に受け取ろうとする人が増える可能性があると考えたからです。

例えば2001年の有名な事例として、ボート置き場の横に止めていたキャンピングカーが動きだし水没したというものがあります。

保険会社は偶然の事故ではなく「請求者が故意に水没させた」と主張して支払を拒み、判例でも立証責任を請求者に負わせていました。

(他にも事例を「善良な市民を保険金詐欺呼ばわりする損保会社の手口」で紹介しているので参考にしてください。)

しかし、事故や盗難にあった被害者からすると、それが偶然起きたということを立証することは非常に困難です。

保険会社から「事故は被害者が保険金目当てに故意に起こした!」と主張されると、その主張を覆す立証をすることはなかなかできないのが現実でした。

実際に保険会社の主張を覆すことができた稀な例として、以下の様な事故がありました。

事例紹介

自動車を用水路のそばに止めて、少しの間車から離れていたらその間に車が用水路に水没してしまいました。

これはクリープ現象(オートマ車でエンジンがかかっている状態で、ギアがドライブに入っているとゆっくり動く現象)により車が自動発進した事が原因でした。

また、サイドブレーキの引きが甘かったことが重なり、事故に繋がりました。

車両保険に加入していたのですが、保険会社は「現実的にギアをドライブにしたまま車外にでることはあり得ず、故意に水没させた」と判断し、保険金の支払を拒絶しました。

そこで、被害者は事故車と同一の車・カメラマン・ナレーターを用意し、事故当時の状況の再現VTRをナレーション入りで作成しました。

結果、事故当時の状況では運転者が車外に出たあと2〜3秒だった後で自動発信することが証明でき、保険会社の主張を覆すことが出来たのです。

この事例は「自動車保険金は出ないのがフツー-著者加茂康隆」より抜粋して紹介しています。

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2006年最高裁判例が転機に

立証責任が被害者にあるのが普通とされていた中、2006年に初めて立証責任を保険会社に負わせる判例が最高裁で出ました。

事例紹介

保険期間が切れる3日前に、エンジンをかけたまま止めていた車が動き出して海に落ちたとして、保険会社に保険金支払いを求めた事例。

1・2審では「契約者側が偶然の事故であることを立証すべき」として請求を退けたものの、最高裁が「車両保険金請求者は、事故発生が被保険者の意思に基づかないものであることについて主張、立証すべき責任を負わない」と判決を下しました。

2006年と言えば、保険金の不払い問題が表面化した頃で、多くの保険会社が行政処分や業務改善命令を出された年でもあります。

こういった不払い問題が背景にあるので、「なるべく請求者側が保険金を受け取りやすくするための判決」とも考えることができますね。

この判決により、被害者は「車がなくなった」、「水没した」という事実だけを証明すれば済むことになりました。

結果、保険会社の過度な払い渋りに対してピリオドが打たれるという、自動車保険業界の転機になったということですね。

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