(この記事は約 3 分で読めます。)
東京海上日動火災保険で2002年4月から2003年6月にかけて「臨時費用保険金」に関する未払い問題が2014年2月に発覚し大きく報道され、東京海上日動火災保険の永野毅社長が会見(謝罪はしてません)する事態となりました。
この問題となった臨時費用保険金は自動車保険に付帯される特約で3種類あり、「対人臨時費用保険金」「人身傷害臨時費用保険金」「対物臨時費用保険金」です。
[myphp file=’kiji-top’]
交通事故に遭った際に相手へのお見舞いや香典、契約者自身が入院した場合の臨時費用に対して一定額の補償をする特約です。
- 対人臨時費用保険金
- 人身傷害臨時費用保険金
- 対物臨時費用保険金
対人臨時費用保険金は対人賠償保険に人身傷害臨時費用保険金は人身傷害補償保険に自動で付帯され、対物臨時費用保険金は任意で付帯する特約です。
それぞれ補償される金額は契約の時期や保険の種類(SAPや超保険や心配御無用など)によって多少の違いはありますが、おおよそ以下の通りです。
特約名 | 補償額 |
---|---|
対人臨時費用保険金 | 死亡時10万円~15万円、入通院1万円~3万円 |
人身傷害臨時費用保険金 | 死亡時10万円~15万円、入通院1万円~3万円 |
対物臨時費用保険金 | 1万円~2万円 |
交通事故では事故が起きた時だけ当事者が関係するわけではありませんよね。
相手が入院した場合や死亡した場合には普通はお見舞い行ったり葬式に参列すると思います。
当然手ブラで行くわけには行かないのでお見舞いであったら果物とかを持っていきますし、葬式の場合は香典を持って行くでしょう。
そういった費用を補償してくれるのが臨時費用保険金です。
契約している保険会社に保険金を請求する事によってこれらの臨時費用を補償してもらうことができます。
なぜ未払いになったのか
臨時費用保険金がなぜ未払いになってしまったのかについては大きくは2点理由があると思います。
- 東京海上日動火災保険はこの特約に関しては請求があれば保険金を支払うという対応を取っていたため
- 契約者がこのような特約に気付かずに請求しなかったため
どちらの理由も「請求する事」という共通点はありますが、保険会社がどう考えても契約者を軽視しているとしか考えられませんね。
これは保険金を請求してこなければ払う必要がある保険金も払わなくてもいいとする東京海上日動火災保険の本質が露わになっている事を感じずにはいられません。
また契約者が気付かない理由としては特約の数や複雑化が問題と考えられます。
つまり保険自体を理解することが難しい一面があるというのに、特約の数が多くなれば契約内容を全て把握する事はほぼ不可能です。
そのため自分の契約に臨時費用保険金が付帯されていることに気付かない人が出てきても不思議ではなく、付帯されていてもどういった場合に補償されるのかわからない人も当然いると思います。
参考記事:特約の数による不払い問題
この問題が発覚して東京海上日動火災保険はどのような対応を取ったのでしょうか。
未払い問題に対する東京海上日動火災保険の対応
未払い扱いになっていた契約者に対し、保険金を受け取れる可能性がある旨の案内を出し、保険金の支払い手続きを進めているようです。
参考:自動車保険「臨時費用保険金」のご案内およびお支払状況について
ここまで大きな問題になっているというのに手続きをした契約者にしか保険金を払わないというのは不思議な対応です。
もし保険金を受け取れる人が手続きをしなければどうなるのでしょう。
臨時費用保険金の契約者の反応
臨時費用保険金の契約者の今回の問題に対する声を集めてみました。
保険なんて信用だけでもってるようなものなのにこれは厳しいな
俺は3年前に乗り換えたが、これからどんどん離れる人増えるんだろうな
⇒http://anago.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1392171204/l50
客が申し出て行う補償であるということを、受けられる補償があるのに勧めないことの言い訳にしたら保険屋としてのモラルが問われても仕方ない、悪徳商法と言われても仕方ないな。
⇒http://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1391772118/l50
臨時費用って本当にやっかい。
遡ってもれなく支払うよう最大限努力すべきでしょう。
大変なのはわかるけどそれぐらいは当たり前。
⇒https://twitter.com/myao1234/status/432030521325940736
まとめ
今回の未払いの件で一番気になったのは東京海上日動火災保険の当初から対応まで一貫した「請求があれば支払う」という事ですね。
このような対応をしたから保険金未払いの問題が発生したにも関らず、対応策も同じ考え方とは驚きです。
契約者としては、保険会社に任せきりでは良くないと言うことが浮き彫りになった事案です。
これからでも遅くないので自動車保険に限らず保険の契約内容をしっかり把握する事が大切です。
あなたの知らない間に未払い・不払いとされているかもしれませんよ。
関連記事をチェックする