60代・70代以上の自動車保険の相場と選び方

(この記事は約 7 分で読めます。)

60代以上の人は既に会社を退職されている人も多いと思いますので、現役世代の頃と比べると収入が減ってしまったという人が多いのではないでしょうか。

そのため、自動車保険料のような固定費は限りなく少なくしたいところですね!

なお、記事タイトルでは60代と70代以上を一括りにしていますが、60代と70代ではかなり考え方が変わってきます。

その辺りも踏まえて、まずは60代と70代の保険料について見てみましょう。

年代別・自動車保険の選び方
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年代別保険料の平均(相場)初心者ドライバーの保険料相場保険加入のタイミング
車査定

60代・70代の自動車保険の相場

20年前・30年前のイメージだと60歳と言えば「高齢者」でしたが、今では平均寿命も健康寿命も伸びているので、60代はまだまだ若手とも言えます。

実際、自動車保険においても60代の保険料はまだまだ安いです。

一方で、70代になると保険料は上がってしまいます。

まずは各年代の保険料の相場・見積もり結果から見てもらいましょう。

前提条件は下記の通り。

●車種:プリウス ●型式:ZVW30 ●保険会社:イーデザイン損保 ●車の初度登録年月日:2015年9月 ●事故有係数適用期間 0年 ●走行距離:5,000~10,000km ●等級:11等級 ●運転者範囲:本人限定 ●免許の色:ブルー ●使用用途:主にレジャー ●所在地:東京 ●車両保険金額:285万円 ●車両保険の免責金額:5万円-10万円 ●他補償内容はイーデザイン損保デフォルトの補償内容をそのまま使用。

年齢条件は全て「30歳以上補償」を選択しています。

年齢車両保険なし車両保険あり
(一般型)
32歳27,850円53,940円
42歳28,370円56,460円
52歳29,640円59,860円
62歳29,640円59,860円
72歳34,270円72,220円

ご覧のように60代は50代の時の保険料と変わりありません。

保険料を見る限りでは、60代はまだまだ現役世代と判断されている事が分かります。

30代の保険料と比較しても1,790円(車両保険無しの場合)しか変わらないですから、等級さえ気をつけていれば、それほど保険料が跳ね上がる事は無いでしょう。

一方で、70代になると少し保険料が上がってしまいます。

30代と比べると車両保険が無い場合で6,420円、車両保険有りの場合で18,280円も高くなります。

とは言え、10代や20代と比べると安いですけどね。

では、なぜ70代になると自動車保険の保険料が高くなってしまうのでしょうか?

その理由は、70代以上の人の事故率が高いからなんです。

合わせて把握!【FP・専門家監修(コメント)】データ分析!高齢者事故の原因と時間帯は?必要な自動車保険はどれ?

60代・70代の交通事故発生率

60代と70代の交通事故率(免許証保有者10万人あたりの交通事故件数)がどうなっているのか見てみましょう。

年齢別事故件数グラフ(出典:警察庁「平成28年における交通事故の発生状況」)

60歳~64歳辺りから事故件数が徐々に増加し始め、70歳以上になると急激に多くなっている事が分かります。

続いて、年度は違いますが、運転者年齢別死亡事故の発生確率を見て下さい。

交通事故死亡件数(出典:警察庁「平成26年中の交通事故の発生状況」)

こちらも70歳以上になるとグンと上がっていますよね。

上記の資料から、70代の人は動体視力等の衰えによって交通事故の発生件数が増え、また回避行動が遅れるので大事故に繋がりやすい、という事が読み取れます。

保険会社からすると『70代は保険金の支払いが多くなる』つまり「リスクの高い契約者」となるんです。

そのため、70歳以上になると保険料が上がってしまうんですね。

保険会社によっては、60代後半の人も高リスクの契約者と考えている所も有るでしょう。

なお、70歳以上になると免許証は持っていても、運転しない人も増えてきますので、実質的な交通事故発生率はもう少し高くなるでしょう。その点も保険会社は考慮しているかもしれませんね。

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60代・70代の自動車保険の選び方

まずは先に70代の人の自動車保険の選び方から見ていきます。

70代の人は免許返納も考える時期

先程も見たように、70代から死亡事故を起こす確率が極めて高くなります。その理由は「健康寿命」を見ても分かります。

健康寿命
(出典:健康日本21(第二次)推進専門委員会審議会資料 |厚生労働省)

上記は、男女別に平均寿命(青線)と健康寿命(赤線)を表したものですが、平成25年度において男性は71.19歳・女性は74.21歳となっています。

丁度死亡事故を起こす確率が高くなる年代と重なりますよね。

やはり、この歳になると健康上の問題もかなり表面化してきますし、運転中に何らかの持病が発生する可能性だって有ります。

それを考えると、70代になっても自分で車を運転するのは、かなりリスクのある事だと思います。

少しでも運転に不安を感じた事が有るなら「免許返納」を考えてみてください。免許返納をすることで、自治体によっては特典を貰えます。

例えば、定期預金の金利が優遇されたり、ホテルのレストランが10%割引になったり。

それに健康寿命を伸ばすためにも、車を使わずに歩いた方が健康的です。

どうしても車が必要な時はタクシーを使うなどで対応しましょう。

■まだまだ元気な70代の人はどうすればいい?

とは言え、まだまだ健康上の問題も無いし、肉体的にも若い者には負けない!という人もいるでしょう。

そういう人は、自動車保険の長期先払い契約を済ませておくと良いでしょう。

長期契約をすれば、契約期間中は事故を起こしたとしても等級が下がる事は有りませんし、保険料を前払いすれば、その分割引を受けられます。

70代になると、交通事故を起こす確率が高くなるのは統計データ的にも明らかですので、事前に、事故を起こしても保険料が変わらないように手を打っておく、という事が重要になってくると思います。

60代の自動車保険の選び方

60代は冒頭の所で見たように保険料が大きく上がる訳では有りません。

なので、考え方としては「50代の自動車保険の選び方」と同じで良いでしょう。

あとは70代の保険の選び方と同じで、健康面・肉体面で不安を感じたら、車の運転をやめるのも重要なポイントになってくると思います。

車は便利な乗り物ですが、死亡事故を起こしてしまっては元も子もないですからね。

60歳以上(70代も含め)にオススメの自動車保険ランキング

では、実際に自動車保険を選ぶ際の参考情報として、同じ年代の人がオススメする自動車保険のランキングを紹介します。

合わせて読みたい

【最新版】自動車保険おすすめランキング

こちらのランキングは、「オリコン」という色んな商品のランキングを調査しているサイトを参考に作成しています。

ランキングオリコン
1位セゾン自動車
2位ソニー損保
3位イーデザイン損保
4位AIG損保
5位東京海上日勤

セゾン自動車火災保険などのダイレクト型の自動車保険に人気が集まっています。セゾン自動車火災保険の『おとなの自動車保険」は40代~60代をターゲットにして商品設計をしており、年齢や家族構成などの条件がピッタリ合えば、保険料をグッと抑える事が出来ます。

合わせて読む!【セゾン自動車火災保険】おとなの自動車保険の口コミやロードサービスなどの特徴を解説!

一度保険料の見積りをしてみてはいかがでしょうか?

高齢者だからこそ付帯しておきたい補償・特約

自動車保険を契約する際は、付帯する補償・特約を選ぶ事になります。

この点は年代に関係なく同じ作業です。

しかしながら、高齢者だからこそ付帯しておきたい補償・特約があります。

それが以下の3つです。

さきほど60代・70代の事故率が高い事を紹介しましたよね。

事故は何も相手がいる事故ばかりでは有りません。

若い頃と比べると反応が遅くなってしまい、自損事故(単独事故)を起こす確率も高まります。

自損事故では、全ての損害が自己負担となるので、自動車保険で備えておく必要があります。

そこで役に立つのが「人身傷害保険」と「車両保険」です。

人身傷害保険は怪我を補償し、車両保険は車の損害を補償してくれます。

また、人身傷害保険を「搭乗中以外も補償」にしておけば、歩行中の車の事故による怪我も補償されます。

交通事故の被害者にもなりやすい高齢者にはオススメの補償です。

なお、車両保険には「一般タイプ」と「エコノミータイプ」の2つが有り、エコノミータイプを選ぶと自損事故は補償対象外となってしまうので注意してください。

弁護士

弁護士費用特約は、交通事故に関する法律相談や訴訟費用などを補償してくれる特約です。

この特約も高齢者にオススメです。

特に損害賠償などのお金が絡んでくると、事故の相手やその保険会社は、態度を硬化させる事もしばしば。

また、激しい言い争いになったりもします。

高齢者だからといって優しく接してくれる事はありません。

また、法律用語を懇切丁寧に説明してくれる事もないでしょう。

正直、素人ではなかなか対応するのが難しいです。

そんな時に専門家である弁護士の力を借りれれば非常に助かりますよね。

その費用を補償しくれるのが弁護士費用特約なんです。

是非検討してみてくださいね。

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まとめ

今回は主に60代・70代の自動車保険の相場について紹介しました。

いかがでしたか?

年々保険料が高くなっていく事実に驚愕している人もいるかもしれません。『どうすれば安くなるんだ?』と考えている人もいるでしょう。

そこでオススメなのが「自動車保険の一括見積もり」です。

保険会社を1社ずつ見積もりするのは、『非常に手間がかかり大変な作業』ですが、これを利用する事で、「無料かつ簡単に同じ見積条件」で、各社の保険料を比較する事ができます

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きっとあなたにぴったりで安い自動車保険が見つかるはずです。

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専門家・FPからのコメント

専門家・FPからのコメント

橘田 恵美子

金融機関(銀行)勤務13年、AFP資格保有

親御さんに、免許返納を説得しても、なかなか応じない、という話はよく耳にしますが、この問題は悩ましい限りです。

高齢者の心身の健康状態は、個人差が大きく、車がなければ生活の質を著しく落とす事になる場合もあるからです。

しかし、高齢になってから、自動車事故の被害者や加害者になってしまうのは、いずれも大変です。自分でカバーしきれなければ、家族も巻き込まれる可能性もあります。

高齢者の自動車保険の内容については、家族も一緒にチェックして、把握しておく事が必要だと思います。

記事にもあるように、追加しておくと安心な補償特約を検討する、と同時に、「走行距離」「年齢条件」「車両保険の免責金額の見直し」などで、保険料を抑える工夫を、併せて行うのが良いと思います。

また、70代になったら、時々車に同乗し、運転の様子をチェックしてあげると、安心だと思います。

ご参考:監修者一覧

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自分の自動車保険を把握!『自動車保険』を比較・分析して賢く選ぶ

合わせて読みたい!「自分の自動車保険を把握する重要性『自動車保険』を比較・分析して賢く選ぶ!」

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出典:車情報ラウンジ「Car Lounge」

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