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タイヤのパンクトラブルは、ロードサービスの出動件数で毎年上位にランクインするトラブルです。
また、高速道路上でのトラブルに限定すると、最も多く発生するトラブルとなっています。
走行中にタイヤのパンク等のトラブルが発生してしまった時に、ロードサービスを頼む料金や自分でタイヤ交換する手順について紹介します。
タイヤ交換・パンク修理のロードサービス料金
タイヤ交換・パンク修理をJAFに頼んだ場合の料金は、以下のようになっています。
JAF会員であれば、無料となります。
また、自動車保険のロードサービスの中には無料の物も有れば、30分以内の応急処置は無料とする物、有料となる物が有ります。
■タイヤ交換
場所 | 昼間(8時~20時) | 夜間(20時~8時) |
---|---|---|
一般道 | 11,020円 | 13,080円 |
高速道路(SA・PA内) | 13,080円 | 15,130円 |
高速道路(SA・PA外) | 19,250円 | 22,330円 |
タイヤ交換は、故障車にスペアタイヤが搭載されている場合のみサービス対象です。
もし、スペアタイヤが無ければ、近くの整備工場やカー用品店までレッカー移動となります。
■パンク修理
場所 | 昼間(8時~20時) | 夜間(20時~8時) |
---|---|---|
一般道 | 12,880円 | 14,940円 |
高速道路(SA・PA内) | 14,940円 | 16,990円 |
高速道路(SA・PA外) | 21,110円 | 24,190円 |
タイヤ交換の手順
パンクしたタイヤとスペアタイヤを交換する手順を紹介します。
- ①交換するタイヤの対角に位置するタイヤに「車止め」をセットします。 *1
- ②ジャッキを、「ジャッキアップポイント(ジャッキ用に補強された部分)」にセットして、少しだけジャッキアップします。
- ③ホイールカバーだけを外し、ホイールナットを軽く緩めます。
- ④ジャッキアップして、緩めたナットを外し、タイヤも外します。
- ⑤スペアタイヤを装着し、ナットを軽く締めます。 *2
- ⑦ジャッキを降ろし、ナットをしっかりと締めます。 *2
*1 ジャッキアップをすると、車体が不安定になります。その状態で、車が動いてしまうとジャッキが外れて大変危険なので、車止めで車体を固定します。
*2 ナットを締める時は、タイヤが曲がって装着されないように、対角線上に少しずつ締めていきましょう。
タイヤの交換は、必ずエンジンを停止し、シフトを「P」に入れ、サイドブレーキをしっかりとかけた状態で行って下さい。
また、平坦な道で行いましょう。
スペアタイヤは、パンクの応急処置です。
ホイールバランスや四輪アライメントなどは、当然乱れた状態となっています。
スペアタイヤでそのまま走行し続けると、タイヤだけではく、その他の部分にも悪影響を及ぼすので、なるべく早く、新しいタイヤを装着するか、バランスの調整を行って下さい。
タイヤの点検項目
タイヤの点検項目は、以下4つです。
- タイヤの傷や異物、変形具合
- 空気圧
- 擦り減り具合
- ホイールの変形
パンクと直接関係が有るのは、「傷や異物、変形具合」と「空気圧」です。
勿論、スリップサインの出ているタイヤを使用し続けると、バーストする危険性は有ります。
スリップサインが出たら、タイヤを交換するようにしましょう(出る前がベスト)。
まず、外見上の点検を行います。
異物(釘等)が付着していないか、傷や変形箇所がないかをチェックします。
次に空気圧のチェックをします。
空気圧のチェックは、ガソリンスタンドなどで無料でやってくれる事も有るので、給油の際にお願いしてみましょう。
タイヤがパンクする原因
タイヤのパンクは、路上に落ちている釘を踏んでしまったり、勢いよく段差に乗り上げた衝撃などが原因で起こると考えられます。
また、高速道路では、長時間の高速巡航による負荷がタイヤを変形させ、その結果、発熱してバースト(破裂)してしまう事が有ります。
(空気圧が適正であればバーストの危険性は少なくなります。)
専門家からのコメント
中村 傑 (Suguru Nakamura)
大垣共立銀行を退職後、東京海上日動火災保険に代理店研修生として入社。研修期間を経て、2015年に独立開業。2020年に株式会社として法人成り、現在に至る。家業が自動車販売業であり事業承継者でもある。車と保険の両方の業務を兼務しており、専門領域が広い事が強み。
コメント
タイヤというのは、車を走行させる上で非常に重要な部品の一つです。当然ですが、車というのは、タイヤのグリップ性能以上で、走る、曲がる、止まる、という事が出来ません。
パンクにも種類があり、釘が刺さったパンク、タイヤの劣化によるパンク(バースト)がありますが、パンク修理可能なのは前者のみです。また、パンク修理が可能なのは、タイヤの表面のみであり、タイヤの側面に釘が刺さった場合は、修理は不可能です。タイヤの表面には耐荷重性を高める為に特殊なワイヤーが張り巡らされていますが、側面はゴムのみだからです。
また、搬送された修理工場に同じサイズのタイヤがあれば良いですが、最近は扁平タイヤ等の特殊なタイヤサイズの車も多い為、搬送先の修理工場に同じサイズのタイヤが無い場合ではタイヤ交換が出来ない場合も想定されます。
過去に高齢ドライバーが軽自動車の後輪がパンクしたまま長距離を走行してしまい、パンクだけでなくホイール自体が変形してしまい、ホイールの交換も必要となったケースもありました。
釘を踏んでしまう事を回避する事は難しいですが、経年劣化によるパンク、バースト等はタイヤを新品に交換する事で回避する事が可能です。特に、タイヤの側面にヒビが入っているタイヤは経年劣化が著しいので、仮に溝があったとしても、早めの交換をオススメします。
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