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高速道路料金を節約する方法の一つ「ETC割引」。
このETC割引には、いくつかの種類があります。
代表的な物といえば、以下の3つですよね。
- 平日朝夕割引
- 休日割引
- 深夜割引
注:なお、高速料金が「休日上限1,000円」「休日半額」などになる割引制度は廃止されています。
みなさんは、これらのETC割引制度の内容や適用条件を把握できているでしょうか?なんとなく高速道路を利用して、なんとなくETC割引を受けていませんか?
高速料金を少しでも安くしたければ、ETC割引の内容を把握し、フル活用していくべきでしょう。
また、そもそもETCを利用していない!という人は、非常にもったいないので、ETCを利用するようにして下さい。
そこで今回は、ETC割引の各種割引の内容や条件などについて紹介していきたいと思います。
ETC割引の内容
まずは、さきほど紹介した3つのETC割引について紹介します。
そして、その他の「特定区間における割引制度」などについても紹介していきますね。
平日朝夕割引
平日朝夕割引は「無料通行分として利用料金が還元される制度」です。
高速道路を利用する度に割引を受けられるのでは無く、1ヶ月単位で還元額を集計して翌月の20日に還元される事になっています。
■平日朝夕割引の概要
適用条件 | ETCマイレージサービスの登録 |
還元率 | 30%又は50% *1 |
割引適用日 | 月曜~金曜 (祝日を除く) |
割引対象車 | 全車種 |
割引対象外区間 | 東京・大阪近郊及び第二神明、南阪奈、関門トンネル |
*1 1ヶ月間で利用回数が5回以上の場合には還元率30%、10回以上の場合には還元率50%となり、いずれも還元率が適用されるのは最大100kmまでです。
平日朝夕割引の適用を受けるためには、ETCマイレージサービスに登録する必要が有ります。
他の割引制度とは違い、ETCレーンを通過するだけでは割引が受けられないので注意して下さい。
■利用回数のカウント方法
朝(6~9時)と夕方(17~20時)の各時間帯で高速道路を利用すれば、それぞれ1回としてカウントされます。
ただし、1日の中で同じ時間帯に高速道路を何回利用しても、2回目以降の利用についてはカウントされません。
例えば、朝の時間帯の中で高速道路を3回利用したとしてもカウント回数は1回だけです。
つまり、1日にカウントされる最大回数は朝1回・夕方1回の合計2回までとなります。
■割引の対象
割引対象となる時間帯は、利用回数をカウントする時間帯と同じです。
朝は6~9時、夕方は17~20時です。
そして、同じ時間帯に複数回利用した場合、割引になるのは最初の1回目の利用分だけです。
例えば、朝の6時~7時まで1,000円利用し、8時~9時まで2,000円利用した場合、割引の対象となるのは6時~7時の1,000円分だけとなります。
その他の割引(休日割引・深夜割引・アクアライン割引等)が適用される場合は、平日朝夕割引の対象にはなりません(利用回数にもカウントされません)。併用は不可という事ですね。
休日割引
休日割引は、利用料金に対して割引を受けられる制度です。
走行距離に関係なく割引が適用されます。
休日に遠出をする場合には非常に助かりますね。
■休日割引の概要
適用条件 | 休日中に高速道路を利用 *2 |
割引率 | 30% |
割引適用日 | 土日・祝日 毎年1月の2日・3日 |
割引対象車 | 普通車・軽自動車(二輪車含む) |
割引対象外区間 | 平日朝夕割引と同じ |
*2 休日中に入口又は出口のいずれかを通過する必要はなく、休日中に高速道路を利用していれば割引が適用されます。
例えば、平日の金曜日に高速道路の入口を通過して、平日の月曜日に高速道路の出口を通過しても休日割引が適用されます。
渋滞防止のため、東京・大阪近郊等の高速道路において休日割引は適用されませんので注意して下さい。
深夜割引
深夜割引は、高速道路の利用料金に対して割引を受けられる制度です。
平日朝夕割引や休日割引とは違い、車両が比較的少ない時間帯なので東京・大阪近郊等でも割引が適用されます。
■深夜割引の概要
適用条件 | 午前0時~4時の間に高速道路を利用 *3 |
割引率 | 30% |
割引適用日 | 毎日 |
割引対象車 | 全車種 |
割引対象外区間 | 京葉道路及び第三京浜道路、横浜新道、横浜横須賀道路 |
*3 午前0時~4時の間に入口又は出口を通過する必要はなく、その時間帯に高速道路を利用していれば、深夜割引が適用されます。
例えば、午後23時に高速入口を通過し、午前5時に高速出口を通過した場合でも割引の適用対象です。
「午前0時付近に高速道路の出口を通過しそうな場合」や「午前4時付近に高速道路を利用し始める場合」には、通過する時間によって深夜割引の適用対象外となるおそれが有るので、深夜に高速を利用する際は時間調整をしっかり行いましょう。
ちなみに、高速の出入り口で大型トラックが止まっているのは割引時間になるのを待っているからだと言われています。
ただ休んでいるだけかもしれませんけど(笑)。
なお、休日の深夜に高速道路を利用しても、休日割引と深夜割引は併用されません。
その他の割引
時間帯による割引制度以外にも特定区間に設けられた割引制度などもあります。
- アクアライン割引・・・割引料金800円(普通車の場合)
- 関越自動車道(水上IC~湯沢IC間)・・・割引料金420円(普通車の場合)
- 障害者割引・・・50%以下 等
ETCマイレージサービスについて
ETCマイレージサービスは、高速道路の利用金額に応じてポイントが付与され、そのポイントを無料通行分に交換出来るサービスです。
付与されるポイントや交換単位は各会社・公社によって異なります。
例えば、東・中・西日本高速道路株式会社の場合は利用金額10円につき1ポイントが付与され、交換単位は以下のようになっています。
ポイント交換単位 | 無料通行分への還元額 |
---|---|
1,000ポイント | 500円分 |
3,000ポイント | 2,500円分 |
5,000ポイント | 5,000円分 |
その他の会社・公社についてはこちら
マイレージサービスの注意点
- 各会社・公社でのポイントの合算は不可能(東・中・西日本高速道路株式会社と宮城県道路公社は合算可能)
- ポイントの有効期限は、ポイントを付与された年度の翌年度末まで(例:平成27年度発生のポイントの有効期限は平成28年度末まで)
- 時間帯割引等を受けた場合は、割引適用後の利用金額にポイントを付与 等
少し不便な点もありますが、東・中・西日本高速道路株式会社では50,000円利用すれば5,000円が還元されるので単純に10%の割引を受ける事が出来ます。
かなりお得な制度ですし、平日朝夕割引の適用条件でもあるので、高速を利用する人は絶対にETCマイレージサービスに登録しておきましょう。
ETCマイレージサービスへの登録には「ETC車載器管理番号、車両番号(ナンバープレート)、ETCカードの番号及び有効期限」などの情報が必要です。
ETCカード選びの注意点~クレジットカードのポイントが付与されるかチェック~
ETCを利用する為には、通常のクレジットカードとは別に「ETC専用のカード」を作る必要があります。
ETCカードと車載器に相性は有りませんので、どのクレジット会社のETCカードを利用しても構いません。
ただし、どうせ申し込むのならロードサービスが無料で付帯されているカードや還元率の高いクレジットカードを利用したほうが節約になります。
注意して欲しいのは、ETCの利用料金に対してポイントが付与されないクレジットカードが有る点です。
たとえば「P-ONEカード(standard)」など。
もしかしたら、今お使いのクレジットカードが・・・って事もあるので、ポイント付与について必ずチェックして下さいね。
なお、クレジットカードを持っていない人でも高速道路会社が提供しているETCパーソナルカードをゲットすればETC制度を利用できます。
ただし、このパーソナルカードを利用する場合は後払いではなく保証金(デポジット)が必要になるのでその点だけ注意して下さい。
ETCカードにおすすめのクレジットカード3選
最後に、ETCカードにおすすめのクレジットカードを紹介しておきますね。
☆リクルートカード☆
1枚目のクレジットカードは「リクルートカード」です。
入会金 | 無料 |
ETCカード 発行費用 | Mastercard・VISA:1,000円 JCB:無料 |
年会費 | 親カード:無料 ETCカード:無料 |
ポイント還元率 | 1.2% |
1.2%の高還元率がオススメする最大の理由です。
高速道路の利用料金に対しても同様の還元率が適用されます。
しかも、親カード・ETCカード共に年会費永年無料という点もオススメするポイントの1つです。
ただし、国際ブランドを「Mastercard」又は「VISA」にする場合は、ETCカードを発行する際に1,000円の手数料がかかります。
ETCカードの利用を中心に考えるならば、JCBを選択するようにしましょう。
☆JCB EIT(ジェーシービーエイト)☆
2枚目のクレジットカードは「JCB EIT(ジェーシービーエイト)」です。
入会金 | 無料 |
ETCカード発行費用 | 無料 |
年会費 | 親カード:無料 ETCカード:無料 |
ポイント還元率 | 1% |
リクルートカードのポイント還元率には及ばないものの、「1.0%」という高い還元率を誇るクレジットカードです。
しかも、年間のクレジットカード利用額が50万円以上であれば1.05%に、100万円以上であれば1.1%に上昇します。
ただし、注意してほしいのは「リボ払い専用カード」という点です。
特にクレジットカードに慣れていない人は注意してください。
リボ払い専用カードとは、支払い方法がリボ払いに限定されているカードです。
カード利用金額が設定した返済固定金額を超過した場合には、1回払いではなくリボ払いとなり、手数料(およそ年利15%)が発生します。
いくら還元率が高くても、リボ払いの手数料で赤字となってしまう事も有ります。
そのため、当サイトとしては、ETCカードに限定してクレジットカードを利用する事をオススメします。
なお、通常のクレジットカードではETC利用料金は一括払いですが、リボ払い専用カードではリボ払いとなります。
なので、利用する際は、月々の返済固定金額がETC利用料金を下回らないように設定するようにしましょう。
☆楽天カード☆
そして、最後にオススメするカードが「楽天カード」です。
入会金 | 無料 |
ETCカード発行費用 | 無料 |
年会費 | 親カード:無料 ETCカード540円 |
ポイント還元率 | 1% |
楽天カードも1%と高いポイント還元率となっています。
また、100円単位でポイントが還元されるので、少額の高速料金でもポイントが貯まっていきます。
ちなみに、リクルートカードは利用金額に対して1.2%ポイント還元。
JCB EITは1,000円単位でポイント還元となっています。
ただし、楽天カードでは、ETCカードの年会費が540円発生します。
年間の高速料金が54,000円(月額4,500円)未満の場合は、年会費以上のポイントを獲得する事が出来ないので注意が必要です。
高速道路の利用金額も勘案して、ETCカードを楽天カードにするかどうかを検討するようにしてください。
なお、楽天の会員ランクがダイヤモンド・プラチナ会員であれば、初年度の年会費は無料です。
まとめ
今回は高速料金のETC割引(平日朝夕割引・休日割引・深夜割引)について紹介しました。
どのETC割引も適用される日時が限定されているので、割引が適用されるように出発日時の調整をするようにしてくださいね。
また、車通勤をする人は、平日朝夕割引を利用するためにETCマイレージサービスの登録を必ず行いましょう。
そして、これらのETC割引に加えて、さらにお得に高速道路を利用するためにも、今回紹介したクレジットカードを参考にETCカード選びもしっかりと行って下さいね。
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