示談の形式と交通事故時に使える示談書テンプレートや申立書等のまとめ

(この記事は約 3 分で読めます。)

交通事故と示談

交通事故に遭った場合、まずは被害者と加害者の間で損害賠償について話し合いをする事になります。(これを(示談交渉と言います。)

示談内容が「加害者から被害者に即金で示談金全額を支払う」といったような簡単なものであれば、示談書の形式にそれほど気を使う必要は有りません。

しかし、示談がスムーズに進むとは限らないですし、成立してから加害者に数年間にわたって月払いをしてもらう様なケースでは、滞納時の制裁(過怠約款)も重要となって来ます。

法律知識が無い方にとっては大変かもしれないですが、示談書は隙のないように作っておかないと後で後悔する事になりかねません。

そこで、ここでは示談の形式や交通事故に使える示談書のテンプレートを紹介していきます。

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示談(書)の形式

示談書は当事者間で自由に作る事が可能で、このような示談書を私製示談書と言います。

私製示談書は、複雑な決まりは無く簡単に作成する事が出来るのですが、強制執行力が有りません。従って、万が一加害者側が支払をしてくれなかった場合は、泣き寝入りするしか無いのです。

示談の形式

そこで、もしものときに泣き寝入りしないで済むように、以下の様な強制力の有る示談形式を採るのがオススメです。判決書以外のものでも判決と同一の効力を有しているので、強制執行が可能(債務名義)となります。

  • 示談書(公正証書)
  • 訴え提起前の和解調書
  • 調停調書
  • 和解調書
  • 仮執行宣言付支払督促
  • 判決書

公正証書による示談書と調停調書以外は、法律に詳しく無い方には難しいです。分からない場合は専門家に相談する様にして下さい。

示談書(公正証書)

公正証書に押印する女性

私製示談書は作るのが簡単ですが、法律の知識が無い方からすると自分で作ったもので大丈夫かどうか不安になりますよね。

そこで、公証役場で公正証書として示談書を作成すれば、公証人が相談に乗ってくれた上で不備の無い示談書が出来上がるので安心ですよ。手数料もそれほど高くないのでオススメです。

公正証書とは?費用や役場の場所

訴え提起前の和解調書(即決和解)

当事者間での話し合いがほぼ成立した段階で、簡易裁判所に「訴え提起前の和解申立書」を提出すると、後日当事者は裁判所に期日呼出状で呼び出されます。そこで当事者の意思確認がされ、問題無ければ「訴え提起前の和解調書」を作成してくれます。

わざわざこういった手続をするのは、加害者側が当事者間の約束を守ってくれる保証が無いからです。

和解調書を作成しておけば判決と同じ効力が有るので、後日支払がされなかった際に強制執行する事が出来ます。(参考サイト:裁判所「訴え提起前の和解手続の流れ」)

参考:和解の成立後に和解内容に反する事実が明らかになった場合でも、原則として和解は無効とはなりません。

調停調書

当事者同士の話し合いでは決着しなさそうな場合、簡易裁判所に調停を申し入れる事が可能です。調停が始まると、被害者と加害者の間に調停委員が入って話し合いを進め、当事者間で合意に到れば「調停調書」を作成してくれます。

交通事故トラブルにおける民事調停の流れや費用

和解調書

和解する当事者

当事者間の話し合いでは結論が出ず裁判になった場合、判決が出るまでの間に裁判官が当事者同士の仲立ちをしてくれます。そして、そこで話し合いが成立した場合は、和解として「和解調書」を作成してくれます。

死亡事故の場合は和解するよりも裁判に訴えた方が賠償額は大きくなる!?

仮執行宣言付支払督促

支払督促は、申立人からの申立内容のみの審査をもって相手方に金銭の支払を命じるものです。

支払督促に不服の有る加害者は、督促を受け取った日から2週間以内に異議申し立てをしなければなりません。期間内に意義を申立無かった場合は、「支払内容に納得した」とみなされ裁判所から仮執行宣言が付されます。

仮執行宣言が付されると、今後その内容について争う事は出来なくなり、申立人は強制執行手続をする事が可能となります。

判決書

裁判所の判決

被害者が加害者に対して訴訟提起し裁判所が判決を出すと、この「判決書」が作成されます。

なお、裁判をするには訴状を裁判所に提出する必要が有り、請求金額が140万円以下であれば簡易裁判所へ、140万円を超える場合は地方裁判所へ提出します。

参考:訴状の提出先は、「事故発生地の裁判所」か「加害者の住所地を管轄する裁判所」が原則です。但し、最近は「被害者の住所地を管轄する裁判所」へ訴状を提出する事も認められている様です。

ちなみに、私製示談書で揉め事になった際に、訴状を提出して裁判で判決書を出して貰うのもアリです。強制執行をする為の手続の様なものなので、これで被害者が負けるといった事は特に有りません。

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事故時に使えるテンプレート集

上で紹介した示談の形式に応じて、実際に事故が起きたときに使える示談書や申立書のテンプレートを紹介します。

示談の形式テンプレート
示談書示談書(ソニー損保)
訴え提起前の和解調書訴え提起前の和解申立書 
調停調書調停申立書(裁判所)
仮執行宣言付支払督促支払督促申立書(裁判所)
判決書訴状(簡易裁判所)
訴状(地方裁判所「千葉地方裁判所」)

:参考(自由国民社 長戸路政行著「最新版 交通事故と示談のしかた」219頁)

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まとめ

いかがでしたか?交通事故の示談には色々な形式が有る事が分かりましたね。とはいっても、法律の専門家でない方が自分で全て行うのには限界が有ります。

分からない事が有ったら、迷わず法律の専門家に相談する様にしましょう。

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