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家に車が二台以上あるという方は結構いるんじゃないでしょうか?また、セカンドカーを買おうかなと考えている人も多いでしょう。
都会ではガソリン代や駐車場代を含めた維持費・税金等の負担が多すぎて、2台目を買うという選択肢は無いかも知れませんが、まだまだ交通の便が発達していない地方では、2台持ちや3台持ちも珍しくないようです。
そういう人達に知っておいて貰いたい割引制度が「セカンドカー割引(複数所有者自動車割引)」です。セカンドカーに保険をかけるなら使わないと損ですよ!
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セカンドカー割引とは?2台目の等級が7等級からスタート!
セカンドカー割引とはその名の通り、二台目以降の車を購入して自動車保険を新規で契約する場合に【条件を満たせば】割引を受けられる制度の事を言います(2台目に限らず、3台目・4台目でも可能)。
セカンドカー割引が適用されると、通常6等級からスタートするはずの新規自動車保険の等級が【7等級】からスタートします。
ノンフリート等級制度の記事でも書いていますが、6等級と7等級の割増引率はかなり違います。以下は、新規契約の場合の年齢別割増引き率表です。
■新規契約の場合の等級制度
(出典:自動車保険参考純率 改定説明資料(2011年9月26日金融庁長官への届出)-損害保険料算出機構を加工。年齢条件対象外は割愛。)
例えば、18歳男性が新規で自動車保険に加入するときの基本保険料が10万円だと仮定すると、6等級から始めるか7等級から始めるかで、1.7万円も保険料に差が発生する事になります。
■計算過程
- 6等級からスタートの場合の保険料・・・12.8万円(10万円×1.28)
- 7等級からスタートの場合の保険料・・・11.1万円(10万円×1.11)
特に、若年層は年齢条件で保険料が高くなってしまうので、6等級からスタートするのか、7等級からスタート出来るのか、で負担が大きく変わってきます。ですから、家族で2台持ちされるなら「セカンドカー割引」は必ず適用しましょう。
但し、セカンドカー割引を受けるためには一定の条件を満たしている必要が有ります。以下条件を見て行きましょう。
セカンドカー割引の適用条件
保険会社によって若干適用条件が変わる場合も有るようですが、概ね条件は以下のとおりとなっています。
- 1台目の等級が2台目(新規)の保険始期日開始時点で「11等級以上」であること
- 1台目・2台目の所有者がいずれも個人であること
- 契約車両の所有者/記名被保険者が本人・配偶者・いずれかの同居親族であること
また、セカンドカー割引は1台目と2台目の保険会社が異なっていても割引を受けられる制度です。
一部の保険会社では割引を受けられない可能性がありますが、基本的に使わないと損する制度なので2台目の保険を考えている人は必ず利用するようにして下さい。
代理店経由で保険を契約する場合の注意点
セカンドカー割引は自分から申告しないと割引を受けられません。
別々のディーラーで車を購入した場合など、ディーラーの担当者に一台目が有ることを伝えていないと割引が受けられない事も有るので、事前にセカンドカー割引の事について相談しておきましょう。
車二台持ちの為の任意保険の節約術
車を2台所有するという事は、任意保険の保険料も2台分必要になります。この保険料は何とか節約していきたい所ですよね。そのツールの1つが、既に紹介した「セカンドカー割引」です。
実は、セカンドカー割引以外にも保険料を節約する方法が有るんです。そこで、以下では車2台持ちの為の保険料節約術を紹介していきますね。
「等級の引き継ぎ」と「車両入れ替え」で更に割引を受ける!
自動車保険では、家族間で「等級引き継ぎ」及び「車両入れ替え」を行う事が可能です。これらの手続きを利用して、更に保険料の割引を受ける事が出来ます。
簡単に言うと、「1台目の等級」を新しく購入した「2台目の等級」と交換するんですね。
■手続きの利用イメージ
手続きの流れや必要書類などは、加入している保険会社にその旨を伝えれば教えてくれます。意外と簡単なので構える必要は有りません。前もって知りたい人は、以下の記事を参考にして下さい。
ちなみに、所有者及び記名被保険者が同一の場合は車両入れ替えのみでOKです。なお、車両入れ替えは新たに購入した車両などが対象なので、購入後すぐに手続きを行いましょう。
この制度とセカンドカー割引を利用すれば、家族全体(2台トータル)で見ると自動車保険料を劇的に節約できる場合が有ります。(1台目の等級が高くて尚且つ2台目の所有者の年齢が若い場合などに効果を発揮します)。
ノンフリート多数割引制度を利用すると更にお得!
保険会社によっては「ノンフリート多数割引(複数契約割引)」が受けられます。この割引制度は、複数の契約を1つの保険証券にまとめる事によって保険料が割り引かれます。
セカンドカー割引と同時適用出来るので、使わないと損です。
ただし、セカンドカー割引と異なるのは、2台とも同じ保険会社に加入しなければならない点です。既に違う保険会社に加入してしまった人は、翌年の更新時にこの割引の適用も含めて自動車保険の見直しをしましょう。
等級の高い契約に補償を集約
自動車保険の保険・特約の中には、1台に付帯しておくだけで同居している家族の損害等も補償できるものがいくつか有ります。例えば、以下のような保険・特約です。
- 人身傷害保険の車外事故の補償 *1
- 弁護士費用特約
- 個人賠償責任補償特約
- ファミリーバイク特約 等
*1 契約車両に搭乗中の事故については、「人身傷害保険の搭乗中のみ補償」を付帯しておかなければ補償されないので注意して下さい。
車を2台以上所有している場合は、こういった保険や特約を重複しないように付帯するのが自動車保険の基本です。無駄に保険料を支払う事になりますからね。
この基本を守りつつ保険料をさらに節約するには、こうした保険・特約を等級の高い契約に集約するべきです。保険料の割引率は等級が高いほど大きくなりますからね。低い等級の契約に付帯しておくのは非常に勿体ないです。
セカンドカー購入時のディーラー保険の罠
自動車を購入する際、普通は自動車ディーラーさんで自動車保険加入の提案を受けると思いますが、そこは一考を。
なぜなら、その保険が本当に最適なものとは限らないからです。
自動車ディーラーが保険代理店資格を持っているケースは多いですが、そのほとんどが一社専属契約の代理店なのが実情です。
紹介される保険商品はおそらく契約先の商品のみになりますので、複数の保険会社の商品を比較して最適なものを提案するといったことは期待できません。
そのため、自分にとって必要な自動車保険を比較検討するツールとして、多くの保険会社を取り扱っている「一括見積もりサイトで一度は見積もりを依頼してみる」ことをおすすめします。
一台目の購入で自動車保険の一括見積もりをしている人でも、同じ保険会社のセカンドカー割引が充実しているとは限らないので、セカンドカー割引に焦点を当ててもう一度保険料をや補償内容を検討してみましょう。
子供の免許取得で2台目を購入するケース
契約内容の見直しを検討してみる
自動車保険は、契約の仕方次第で保険料を抑えることができます。
例えば補償範囲を変えるだけでも、かなりの差が生じるのです。
実際にある保険会社で見積もりを行ったところ、被保険者が20歳で、運転者の補償範囲を「補償限定なし」と「家族限定」にして比較してみると、一時払いの場合でも12,000円ほどの開きがありました。
「家族限定」には、同居の家族だけでなく「記名被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子(例:下宿中の大学生の子ども)」まで含まれるため、ほとんどの場合は「家族限定」で事足りるかと思います。
「等級の引き継ぎ」という裏技で保険料を抑える
あまり知られていませんが、世帯で支払う保険料の総額を抑えるために家族間の等級の引き継ぎ(継承)を活用するという方法があります。
家族間の等級の引き継ぎとは現在の等級を同居の家族にそのまま引き継げる制度で、車に乗らなくなった方が家族に車を譲る際などに使われるのが一般的です。
ただし、この制度における家族とは、先ほど挙げた補償範囲における家族限定の家族とは条件が異なり、同居していることが条件となっていますのでご注意ください。
それでは、この制度をうまく活用する実例を取り上げてみます。
50歳のAさんは、これまで無事故でゴールド免許。
自動車保険の等級は最高等級の20等級です。
現在乗っている車とは別に、20歳の息子のために新車を購入します。
この新車の自動車保険に等級の引き継ぎを行うと、20歳の息子は保険に新しく加入するときの本来の等級である6等級ではなく、いきなり20等級からスタートできるため保険料がお得になります。
一方、今まで乗っていた車の保険は新たに加入することになります。
こちらは、6等級から再スタートすることになりますが、年齢条件割引やゴールド免許割引などを適用できるため、通常の新規契約よりは保険料をかなり抑えられます。
こうすることで、新車の自動車保険だけを新たに契約するよりもトータルコストを抑えることができるのです。
ただし、上記の例にはひとつの注意点があります。
それは当然のことなのですが、20歳の息子が事故を起こすと等級に影響を及ぼすということです。
頻繁に事故を起こすような場合、保険の加入自体を断られるケースも報告されています。
せっかく引き継げた等級を無駄にしないためにも、このことを安全運転を促すきっかけにしていただきたいと思います。
また、家族間の等級引き継ぎには、保険会社所定の申請手続きなどが必要です。
こちらは、保険会社の担当者に引き継ぎたい旨を申し出れば、すぐに具体的な方法を指示してもらえますので、上記の例のようなケースに当てはまる方は、一度相談してみてはいかがでしょうか?
まとめ~車を2台以上所有するなら自動車保険を賢く使いましょう~
2台目の車を購入又は同居の家族が車を新たに購入する際は、セカンドカー割引を必ず適用するようにしましょう。
ダイレクト型の自動車保険では見積の際にセカンドカー割引の適用についての質問が有りますが、代理店型では契約者からの申請が必要です(ちゃんとした代理店なら聞いてくるはずですが・・・)。
また、セカンドカー割引以外にも今回紹介した割引制度や等級の引継ぎ、補償の集約などによって保険料の節約が可能です。
車を1台だけ所有する時とは違い、2台以上所有する場合はトータルで自動車保険をプランニングしなければなりません。より安い保険料を実現する為に、しっかりと見積・比較するようにして下さいね。
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