この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。
保険の補償重複ほど無駄な保険料は有りません。2014年9月に日本損害保険協会から「補償重複の対応に関するガイドライン」が発表されたことも有り、かなり多くの人が無駄な保険料を払っているのではないかと予想されます。
しかも、自動車保険だけではなく、火災保険や個人賠償保険などなど数多くの保険に入っている人が多いので、知らず知らずのうちに重複している!なんてことも良く有ります。
補償重複の種類・定義
ガイドラインでは「補償重複」を以下のように定義付けしています。
複数の損害保険契約の締結により、同一の被保険利益について同種の補償が複数存在している状態
補償の重複には「補償内容が完全に同一のタイプ」と「補償内容の一部が同一のタイプ」の2つの重複が有ります。
通常、弁護士費用の補償特約は「記名被保険者、その配偶者、同居の親族、別居の未婚の子」に関する「自分の車・他の車・歩行中の自動車事故」の弁護士費用を補償してくれます。
つまり、家族で2台の車を持っている場合、1台だけに弁護士費用特約を付帯しておけば、それで基本的に家族全員が補償されます。従って、2台共に弁護士費用特約を付けていると補償が重複している事になります。
保険の重複は「自動車保険」の中だけで起こる物では有りません。異なる損害保険間でも発生する可能性が有ります。
今回の場合、例えば「火災保険の賠償責任特約が国内外の損害を補償するもの、自動車保険の賠償責任特約が国内だけの損害を補償するもの」だったらどうでしょうか。国内分の損害については、重複が発生している事が分かりますよね。これを一部重複と言います。
人身傷害保険やファミリーバイク特約も補償重複の典型例
既に紹介した、重複事例の他にも「人身傷害補償保険」や「ファミリーバイク特約」も補償が重複がちな保険です。
自分の保険契約の内容をしっかりと見たことがない人は、自分の保険証券(自動車保険以外の損害保険も含めて)をしっかりとチェックして、同じ補償内容の物が無いかチェックしておきましょう。固定費の削減が出来れば、かなりの保険料を節約する事が出来ますよ!
補償の重複をチェックするときの注意点~簡単な節約方法
保険契約をチェックして、補償が重複していた場合にはどちらかの特約の契約を解除することになりますが、この時は必ず「等級が低い方の自動車保険契約の特約」を解除するか補償範囲の縮小をしましょう。
つまり、元々保険料の安い「等級の高い自動車保険契約をメイン」として特約を付帯する事で、トータルの保険料を更に削減することが出来るという事ですね。
また、異なる損害保険間の重複補償の場合でも、どちらの保険に特約を付けた方が安くなるのか?をチェックして契約の見直しを行いましょう。
家族構成が変わる場合は要注意!
保険契約の見直しを行い、補償の重複が無くなった時に注意して欲しい点が有ります。それが「家族構成」が変わった場合。
例えば、娘が結婚して別居する事になった場合などは要注意。結婚して嫁いでしまうと「自動車保険における家族の定義」に該当しなくなるため、娘がたまに家に帰ってきて実家の車を運転して事故を起こしても、全く補償されなかった!なんてケースはよく有ります。
結婚した娘がたまに家に帰ってきて車に乗るのですが、これって大丈夫?
「現在自分にベストの保険はどんなものか?」をしっかりと考えて、定期的に保険の見直しを行いましょう。
なお、定額保険や実損填補型の保険は、たとえ補償内容が重複していても、保険をかけていた分だけ保険金を受け取れます。
しかし、定額保険と言えども必要以上に保険を掛けていると毎月の支払いが大変になるので、その損害が発生した後に最低どれくらいの保険金が必要か?をしっかりと考えて、保険を契約するのが保険料を安くするコツです。
コメント
この記事へのコメントはありません。