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「8ナンバーは任意保険に加入できるの?」
キャンピングカーや福祉車両などの8ナンバー車の購入を検討するにあたって、多くの人が思い浮かべる疑問です。
そこで、今回は8ナンバー車が任意保険に加入できるのか、という点について紹介していきたいと思います。
ちなみに、8ナンバーは特種用途自動車に付けられるナンバーで、緊急車両(パトカー・消防車等)や給水車、教習車などが該当します。特殊性の高い車両が8ナンバー車となりますね。
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(見積もりが出来ます。)
8ナンバーの任意保険は契約を拒否される事も多い
8ナンバーはその特殊性の高さから、保険会社によって、契約対象外となっていたり、一部の8ナンバーだけを契約対象車としているところが多いです。
たとえば、ダイレクト型自動車保険のチューリッヒでは、8ナンバー自体を契約対象外としています。
Q:「自家用普通貨物車」や「キャンピング車」は見積りできますか?
A:当社では「自家用普通貨物車」(1ナンバーのトラックや一部の大型RV車)・8ナンバーのキャンピングカーなどはお引受けしておりませんので、お見積はできません。
(引用:チューリッヒ「よくあるご質問」)
また、イーデザイン損保では、8ナンバー車のうち「キャンピングカー」のみが契約対象車となっています。
2.ご契約されるお車(被保険自動車)について
白色地で分類番号が[8]で始まるお車のうち、車検証の「車体の形状」欄が「キャンピング車」であるお車
代理店型の自動車保険である三井住友海上も8ナンバー車の取扱が上記と同じ内容となっています。
このように、8ナンバー車は任意保険の見積・契約の時点で門前払いに遭うケースが多いんです。
では、なぜ8ナンバー車がこのような不遇な取扱を受けるのでしょうか?
8ナンバー車の保険加入が限定される理由
昔の話ですが、3ナンバー車などを8ナンバー車に改造する事によって、自動車税などの税金を少なくする”税金逃れ”が横行していました。放送宣伝車や事務室車に改造するパターンが多かったようです。
この状況を看過できなくなった官庁が、各8ナンバー車の構造基準をより厳しい内容にするとともに、各保険会社に8ナンバー車の保険引き受け審査を厳しくするように指示を出したのです。
その結果、8ナンバー車を任意保険の対象外としたり、契約対象であっても車内外の写真などで構造要件を満たしているかをチェックした上で契約するようになりました。
なお、登録時及び保険契約時にだけ8ナンバー車の要件を満たし、その後装備等を取り外しての使用はやめておきましょう。保険金請求時にも厳正な審査が行われ、バレれば保険金が支払われないおそれが有るからです。
加入できる自動車保険は?
こういった状況下でも、8ナンバー車の保険契約を引き受けてくれる保険会社はあります。
■契約可能な主な保険会社一覧
- アクサダイレクト
- イーデザイン損保
- 朝日火災
- 損保ジャパン
- 三井住友海上
- セコム損保 等
ただ、基本的にどの保険会社もキャンピングカーのみを明示的に契約可能としていて、その他の8ナンバー車両については消極的な対応となっています。
福祉車両の保険契約先を探している場合は、各社に問い合わせる必要があるので、けっこう大変です。
なお、「福祉車両割引」を提供している自動車保険がいくつかあります。これらの自動車保険から当たってみると、保険探しの時間短縮になると思いますよ。
加入できた場合の8ナンバーの保険料【キャンピングカーの場合】
8ナンバーの保険料をイーデザイン損保で見積もってみました。車種は、キャンピングカーに改造したハイエースバンです。
その結果、任意保険の保険料は35,880円。
主な見積条件は以下の通りです。
- 年齢限定・・・30歳以上補償
- 運転者限定・・・夫婦限定
- 免許の色・・・ブルー
- 使用目的・・・日常・レジャー
- 対人・対物・・・無制限
- 車両保険・・・付帯不可能(無し)
今回の見積条件のように、8ナンバー車は特殊性が高いので車両保険を付帯できない場合が多いです。保険料は安くなるものの、事故の際には修理費用が補償されない、というデメリットがあります。
また、ハイエースを改造してキャンピングカーにしている場合など、改造して8ナンバーにしている車両では、車検証の型式欄に「改」と記載されます。この場合、インターネットでの申込・契約が基本的にできません。
つまり、ダイレクト型の自動車保険では、インターネット割引を受けられない、という事です。
このように、8ナンバー車は任意保険の保険料に関しても特殊な事情を抱えています。
まとめ
8ナンバー車は、3ナンバー車などのように保険会社が選び放題、というわけではありません。その特殊性から、加入できる任意保険はかなり限られています。
そのため、保険料が安い保険会社を探す以前に、加入できる保険会社を探す事に骨を折る事になります。
それでも、加入できる保険会社はいくつかあるので、それらの保険料を比較して、なるべく安い保険会社に加入するようにしてくださいね。
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