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「ソニー損保の2年目(更新時)に保険料が上がった」という声はよくあります。
実際、ソニー損保に限らずダイレクト型自動車保険全般で起こりやすい現象です。
以下に、2年目で保険料が高くなる主な理由と対処法を分かりやすく整理します。
「2年目の保険料が高くなる」主な理由

「2年目以降に保険料が上がった!」そんな時の原因は何なのでしょうか。
大きな考えられる要因(原因)としては、下記5点が考えられます。
| 原因 | 内容 | 対処 |
|---|---|---|
| ①新規割引の終了 | 初年度限定割引がなくなる | 割引が消えた分を理解し、他社と比較 |
| ②料率改定 | 事故率・修理費上昇 | 複数社比較して現状相場を確認 |
| ③等級固定 | 20等級到達で割引頭打ち | 大きくは下がらないことを理解 |
| ④走行距離増 | 区分変更で上昇 | 翌年距離を慎重に申告 |
| ⑤特約・補償増 | 自動継続で内容増 | 更新前に補償内容を見直す |
① 割引(新規契約特典)がなくなる
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ソニー損保では、初年度契約時に限定の「新規ネット割引」(最大10,000円〜15,000円)があります。
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しかし、この割引は初回契約時のみ適用で、2年目以降は適用されません。
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そのため、「更新時に同じ補償内容でも金額が上がったように見える」ことが多いです。
(例)
1年目 → 割引込みで45,000円
2年目 → 割引なしで55,000円
👉「値上げ」というよりは“割引が消えた分”の差となっています。
② 保険料率(リスク区分)の改定
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自動車保険の保険料は「保険料率機構」という全国共通データに基づいて毎年見直されます。ソニー損保もこの基準に従っているため、
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車種ごとの事故率
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年齢層ごとの事故率
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地域別事故・災害発生率が上昇した場合、全体的に料率が上がることがあります。
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特に、近年は「物価上昇+修理費用・部品代の高騰」で多くの損保会社が料率改定を行っています。
→ その影響で2年目以降に「自然値上げ」されることがあります。
③ 等級の進み方と割引率の仕組み
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1年無事故で更新すると「1等級アップ」して割引率も上がりますが、
20等級(最上位)に到達している人はこれ以上の割引がなく、
「割引増が止まる=保険料が据え置き or 上がる」ことになります。
(例)
19等級 → 無事故更新で20等級 → 割引率アップ(安くなる)
20等級 → 次年度も20等級のまま → 割引変化なし(変動要因は料率のみ)
④ 走行距離の変化
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ソニー損保は「年間走行距離区分制」です。
→ 更新時に申告距離が増えると、距離区分が上がって保険料も上がります。
(例)
初年度:3,000km以下(安い区分)
2年目:7,000km〜10,000km(上位区分)
→ 年間1万円近く変わることもあります。
⑤ 補償・特約内容を自動延長している
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更新時、システムが自動的に前年と同じ内容(特約・車両保険など)を引き継ぐため、自分で内容を見直さないと「実際に不要な補償」が残ったままになります。
→ たとえば、「レンタカー費用特約」「弁護士費用特約」「車両新価特約」などが積み重なると、数千円〜数万円増えることも。

対処法・見直しポイント
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| ① 見積もりを再度取り直す | ソニー損保の公式サイトで「走行距離・補償内容」を入力し直して再見積もり。自動更新より安くなるケースがあります。 |
| ② 他社(SBI・東京海上ダイレクト・アクサなど)とも比較 | ダイレクト型3社程度で見積もりを比較。条件が同じでも、年度や料率の差で1万円以上の違いが出ることがあります。 |
| ③ 車両保険の補償範囲を見直す | 一般型→エコノミー型に変更することで1万〜2万円の削減も可能。 |
| ④ 不要な特約を外す | 弁護士特約・代車特約など、生活スタイルに合わないものは整理。 |
| ⑤ 走行距離を正確に申告する | 翌年の走行距離をやや低めに申告しすぎると、あとで追加精算になるので注意。 |
ソニー損保の継続割引を考察

ソニー損保では、契約を継続した回数に応じて保険料の割引が適用される「継続割引」が制度として設けられています。
具体的な割引率は以下の通りです。
| 継続回数 | 割引率 |
|---|---|
| 継続 1 回目(2年目) | 約 1% |
| 継続 2 回目(3年目) | 約 1.5% |
| 継続 3 回目以降 | 約 2% |
※「契約を継続している回数」という基準が前提です。詳細な適用条件は「契約時の約款・重要事項説明書」をご確認ください。
【継続割引制度】継続時に知っておくとお得!
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インターネット割引(継続契約時):前年度にネット契約していたなどの条件で、継続契約から適用される割引があります。例:継続契約で4,000円割引、前年度ネット契約ありなら8,000円割引。
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無事故割引:前契約期間中に「等級ダウン事故等」がなければ約2,500円の割引。
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継続時複数契約割引:自動車保険以外(例:医療保険・火災保険)も同社で契約中の場合、自動車保険の継続時に1,000円割引される制度もあります。

⚠️ 【注意】見直し時に確認すべきポイント
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継続割引の割引率(1%、1.5%、2%)は保険料全体に対してというより「割引対象となる部分」に適用されるため、実際の割引金額は契約条件によって変わります。
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継続割引だけで保険料が大幅に下がるわけではありません。走行距離や車種、地域、年齢・等級、補償内容など多くの要素が保険料に影響します。
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更新時には「走行距離が増えていないか」「補償内容や特約はそのままで良いか」「他社にもっと有利な条件がないか」を併せてチェックすることがおすすめです。
参考:ソニー損保リリース
各社の継続割引制度の比較
| 保険会社 | 継続契約時の割引内容 | 特記事項・注意点 |
|---|---|---|
| ソニー損保 |
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割引率(1〜2%)だけ見るとあまり割引額が大きくないとの指摘あり。 新規契約時の割引額と比べると差が出ることがある(更新時に保険料が高くなったように感じることの原因の一つ) |
| SBI損保 |
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割引として「金額」で提示されており、割引率ではなく“〇〇円割引”という形式。契約内容・支払方法(一括/分割)で割引額が変わる |
| イーデザイン損保 |
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割引額・率ともに比較的控えめという評価も。継続契約時の“割引制度の存在”は明示されていますが、額・率は他社と比べるとやや小さいケースあり |

出典:ソニー損保公式ホームページ、SBI損保公式ホームページ、東京海上ダイレクト公式ホームページ(旧:イーデザイン損保公式)
⚠️ 他社比較から見えてくる「ポイント・注意点」
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割引形式が「率 (%)」か「額 (円)」かで見え方が変わる。
ソニー損保は「〇%割引」としており、保険料が高いほど割引額も増えるという仕組み。但し割引率が小さいため「感じられる割引」が少ないという声もあります。一方、SBI損保・イーデザイン損保は「〇〇円割引」の形式で、どの保険料帯でも適用しやすいという特徴あり。 -
新規契約時と継続契約時の割引差が影響。
多くの保険会社では新規契約時の割引が大きく、継続契約時の割引が少ないというパターンがあります。例えばソニー損保では新規契約時のネット割引額などが大きかったのに、継続時にはその分割引が縮小されるため「2年目から保険料が上がった」と感じる方もいます。 -
割引だけで保険料の動きが決まるわけではない。
割引制度はあくまで一部。保険料全体の算定には「年齢・等級・車種・走行距離・地域・補償内容・免責金額」など多数の要因が関わるため、割引制度があっても保険料が上がることもあります。
まとめ
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ソニー損保の継続割引は「契約を継続した回数」による割引率型(1%〜2%)で、割引額としては控えめと認識される事もあります。
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SBI損保は継続契約時でも「10,000円割引」など金額ベースでの割引があり割引インパクトが大きめです。
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東京海上ダイレクト(旧:イーデザイン損保)も継続契約向け割引がありますが、額・率ともに他社と比べてやや小さい傾向があります。
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継続割引制度だけで「保険料が安くなった/高くなった」を判断せず、割引の他の要素(走行距離、車種、等級)も含めて見直すことが重要でしょう。

出典:ソニー損保公式ホームページ、SBI損保公式ホームページ、東京海上ダイレクト公式ホームページ(旧:イーデザイン損保公式)




