【後遺障害】の場合の損害額の算定方法(自賠責保険の場合)

(この記事は約 3 分で読めます。)

後遺障害を負った場合の損害額算定方法について見ていきたいと思います。

後遺障害の場合には傷害の損害と後遺障害の損害に分けて考えなければなりません。

傷害の損害に関してはこちらを参考にしてください。

参考記事:【傷害】の場合の損害額の算定方法(自賠責保険の場合)

この両者を分けるタイミングは症状固定と医師が判断した時です。

症状固定とは交通事故で負った怪我の経過が完治までは行かずに一進一退となる状態の事を言います。

症状固定となると次に後遺障害の等級の認定となります。

まず最初に損害額の算定にあたってとても重要になるのが等級であるということを理解してください。

なぜ等級が重要になるのかを理解してもらうために自賠責保険での後遺傷害における等級毎の支払われる保険金の限度額をご覧ください。

自動車損害賠償施行令別表Ⅰ介護を要する場合

後遺障害等級限度額
第1級(介護を常時要する)4,000万円
第2級(介護を随時要する)3,000万円

自動車損害賠償施行令別表Ⅱ
後遺障害等級限度額
第1級3,000万円
第2級2,590万円
第3級2,219万円
第4級1,889万円
第5級1,574万円
第6級1,296万円
第7級1,051万円
第8級819万円
第9級616万円
第10級461万円
第11級331万円
第12級224万円
第13級139万円
第14級75万円

(出典:損害保険料率算出機構

第1級と第2級では410万円、第2級と第3級では371万円もの大きな差があります。

そのため被害者としてはどの等級に認定されるかで補償される金額に大きな差が出てきます。

また限度額だけの話ではなく後に話をする慰謝料や逸失利益の計算の際にも等級が大きく関係してきます。

参考記事・出典:厚生労働省 障害等級の認定基準

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後遺障害の場合の損害額算定方法

後遺障害の損害額を算定する項目は以下の通りです。

逸失利益の算定方法

逸失利益とは、本来得られるはずが事故によって得られなくなった利益の事を言いますが、実際にどれだけの利益が減ったかということではなく、後遺障害等級毎に労働能力喪失率というのが定められておりその割合によって逸失利益を計算することになります。

労働能力喪失率は等級によって決まっていて、後遺傷害を負った事により事故前と比べて仕事をする能力がどれだけ失われたかを表す数値です。

後遺障害等級労働能力喪失率
第1級100%
第2級100%
第3級100%
第4級92%
第5級79%
第6級67%
第7級56%
第8級45%
第9級35%
第10級27%
第11級20%
第12級14%
第13級9%
第14級5%

(出典:損害保険料率算出機構-自賠責支払基準別表
逸失利益の計算式

■仕事をしている人の場合
逸失利益=事故前1年間の年収又は全年齢平均給与額の年齢相当額のいずれか高い方×労働能力喪失率×ライプニッツ係数

■収入を得ていない人(幼児、学生、専業主婦など)の場合
逸失利益=全年齢平均給与額の年齢相当額×労働能力喪失率×ライプニッツ係数

ライプニッツ係数とは、専門的にいうと中間利息の控除のための指数です。

逸失利益は将来受け取る物を今一括で受け取る事になるので、期間の利益分を控除しなければなりません。

要するに将来の価値を現在の価値に割り戻す必要があるということです。

参考記事:ライプニッツ係数

■仕事をしている人の場合の計算例■
年齢40才男性、年収600万円、等級は第10級

逸失利益=年収600万円×第10等級の労働能力喪失率27%×40才のライプニッツ係数14.643=2,372万166円

67才まで就労可能として計算しています。

■収入がない人(幼児、学生、専業主婦など)の場合■
年齢15才女子、学生、等級は第13級

逸失利益=女性の全年齢平均給与額330万1,200円×労働能力喪失率9%×ライプニッツ係数15.695=466万3,110円

未成年の平均年収は全年齢平均給与額を用いて計算します。

また専業主婦の平均年収に関しては男女の平均賃金を用いる事もあります。

未成年者のライプニッツ係数は現年齢から67才までの係数(例の場合18.418)から現年齢から18才までの係数(例の場合2.723)を控除して計算します。

参考:全年齢平均給与額と年齢別平均給与額-金融庁

慰謝料の算定方法

自賠責保険の慰謝料に関しては予め金額が決まっているので、計算方法というのはありません。

認定された等級によって受け取る保険金が決まります。

下記の表を参考にしてください。

後遺障害等級慰謝料
第1級常時介護を要する1,600万円
第2級随時介護を要する1,163万円
第1級1,100万円
第2級958万円
第3級829万円
第4級712万円
第5級599万円
第6級498万円
第7級409万円
第8級324万円
第9級245万円
第10級187万円
第11級135万円
第12級93万円
第13級57万円 
第14級32万円

被扶養者がいる場合には下記の表の金額がそれぞれ限度額に加算されます。

後遺障害等級加算金額
第1級常時介護を要する200万円
第2級随時介護を要する170万円
第1級200万円
第2級170万円
第3級144万円

また、介護を常時要する第1級と介護を随時要する第2級には介護の為の初期費用として以下の金額が加算されます。

後遺障害等級加算金額
第1級常時介護を要する500万円
第2級随時介護を要する205万円

(出典:損害補償料率算出機構-後遺障害による損害

扶養者がいる人が常時介護を要する第1級の後遺障害を負った場合の慰謝料は
1,600万円+200万円+500万円=2,300万円となります。

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最後に損害額を計算してみましょう

後遺障害の場合の損害額算定は逸失利益+慰謝料でしたね。

■45才サラリーマン男性(年収600万円)が10等級の後遺障害をおった場合■

逸失利益
600万円×0.27×13.163=2,132万406円

慰謝料
187万円

損害額は2,132万406円+187万円=2,319万406円となります。

これに傷害部分の治療費や休業損害などを加算して総損害額を計算します。

ただし、第10等級の自賠責保険の限度額は461万円ですので、限度額を超えた1,858万406円は加害者に請求するか任意保険会社に請求する事になります。

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