自動車保険の家族限定特約の【家族】の範囲とは?

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車に乗っている家族

自動車保険の保険料を節約する方法にもいくつかの種類が有りますが、その中でも多くの家庭で使われているのが「運転者の範囲を限定して保険料を安くする方法」です。

以下の4つの限定方法から選ぶのが一般的です。

  • 家族限定
  • 夫婦限定
  • 本人限定
  • 限定無し

車を運転する人を限定するほど、車の利用回数・走行距離が少なくなるので、必然的に事故に遭うリスクも低くなります。リスクが低下した分だけ保険料を安くすることが出来る訳ですね。

しかし、運転者の範囲を「家族」に限定した時は注意が必要です。自動車保険における「家族」と私達一般人が想像する「家族」は少しだけ違います。

この違いを理解していなかったが為に、保険金がおりなかった・・・というケースも多々有るので、運転者家族限定特約における「家族」の範囲をキッチリと理解しておきましょう。

なお、運転者を限定する場合の「割引率」や各限定方法の「保険料の差額」などについては、下記記事で紹介しています。

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運転者家族限定特約の【家族】の範囲

以下に該当する人であれば、運転者家族限定特約の「家族」に含まれます。

  • ①記名被保険者
  • ②記名被保険者の配偶者(内縁含)
  • ③記名被保険者もしくは配偶者の同居の親族
  • ③記名被保険者もしくは配偶者の別居の未婚の子(結婚歴が有る別居の子は含まない)

注意しなければならないのが③と④です。

同居の親族とは

同居している家族と車

分かりにくいのが、「親族」の範囲がどこまでなのか?という点でしょうか。この点、記名被保険者の親族なら6親等以内、配偶者の親族なら3親等以内までが、家族限定における「親族」に含まれます。

3親等には「曾祖父・曾孫」まで含まれるので、現代の日本の家族構成を考えると、同居してさえいればほとんどの場合で「家族」の範囲に含まれるはずです(ちなみに従兄弟は4親等に該当します)。

自動車保険における同居の定義

この記事では、同居という言葉が何度も出てきますが、自動車保険におけるの同居の定義は「届出上の」という意味ではなく、「実際の生活の上での」という意味合いになります。

同居か別居かは住民票ではなく、生活の拠点がどこにあるかで判断します。
住民票が同一だったとしても実態として別居している場合は別居となります。
参考:損保ジャパン日本興亜


詳しくはこちら「同居している親族」とは誰のことを指すのでしょうか?

別居の未婚の子とは

そして、最も勘違いしやすいのが、「別居の子」です。一般的な感覚かどうか分かりませんが、「別居していても子供は家族だ」と考える人が多いのではないでしょうか。

しかし、自動車保険の家族限定における「家族」に含まれるのは「別居の未婚の子」だけです。

別居の未婚の子

「別居の”既婚”の子」も補償範囲に入ると勘違いしていると、その子が事故を起こした時には保険金がおりません。

また、既婚とは、婚姻歴が有るか無いかであって、現在結婚しているか否かでは有りません。一度でも結婚した事がある子供は「別居の未婚の子」には含まれません。但し離婚歴のある子供であっても「同居」していれば、家族の範囲に含まれます。

少しややこしいので、補償範囲に入るか否かの対応表を作ってみました。

子供の状況補償範囲か否か
未婚の別居・同居している子供
結婚・離婚して同居している子供
結婚して別居している子供×
離婚歴のある別居の子供×

ここは本当に間違いやすい所なので、「子供が引っ越す」「子供が結婚する」「子供が離婚する」といったイベントが発生する時は、同時に自動車保険の見直しも行うようにしましょう。交通事故を起こしてしまってからでは遅いですからね。

子供が結婚して別居した時が自動車保険を見直す絶好のタイミング

運転者年齢条件を設定している時の注意点

注意

【家族】の範囲は、上記説明で理解してもらったと思いますが、注意が必要なのが「運転者年齢条件」です。「〇歳以上を補償」という年齢を軸にした補償条件の事です。

家族限定で補償範囲に含まれていても、運転者年齢条件の設定内容によって、補償されない家族が出てきてしまうんですね。この点は本当に注意が必要です。

例えば、20歳の同居の子供がいる家庭で、「家族限定特約」を利用し、尚且つ「年齢条件を26歳以上に限定」していた場合。この時、20歳の同居の子供は、家族の定義には含まれますが、年齢条件を満たしていないので、補償範囲外です。20歳の子供が運転して事故を起こしても保険金はおりません。

ただし、運転者年齢条件は「別居の未婚の子」には適用されませんので、年齢条件を設定する際は、そこまで考えて設定して下さいね。

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【事例集】こんな場合は家族限定でも補償される?

さて、ここまでは自動車保険の家族限定に関する基本的な内容について説明してきましたが、ここからはもう少し踏み込んで個別・具体的な事例について触れていきたいと思います。

自動車保険を家族限定で契約している場合、以下のような事例は果たして補償されるのでしょうか。

友人が運転する場合

車のカギを渡す

友達との旅行で車を交代で運転したり、ただ単に友人に車を貸したり、自分の車を友人が運転するケースってたまに有りますよね。

この時に友人が起こした事故は、加入している自動車保険では補償されません。

なぜなら、友人は自動車保険の家族の範囲に含まれないからです。仮にその友人と同居していたとしても補償対象外です。

なお、貸した車で事故を起こされた場合、貸主にも責任が発生する可能性があるので注意が必要です。

友達に車を貸したり、友達に名義貸しを行っていた場合の運行供用者責任

別居している兄弟(親族)の場合

兄弟

GWやお盆、年末年始などには、実家に帰省しますよね。この時に同じく帰省した兄弟に車を貸す事も有ると思います。

兄弟は親族ですから自動車保険で補償されそうなものですが、残念ながら補償されません。

自動車保険の家族限定で補償されるのは「同居している親族」です。そのため、別々に住んでいる兄弟は補償対象外となります。兄弟に限らず、別居している親族は補償対象外となるので注意して下さいね(別居している未婚の子を除く)。

結婚した娘がたまに家に帰ってきて車に乗るのですが、これって大丈夫?(一緒に住んでいない場合)

内縁の夫・妻の場合

既に記載しているので、先に結論を言うと、内縁の夫・妻は家族の範囲に含まれるので補償されます。

内縁の夫・妻とは、お互いに結婚の意思を持って共同生活をしているが、婚姻届けを提出していない男性又は女性の事を言います。内縁は事実婚とも言われますね。

この定義からも分かるように、婚姻届けを出していないだけで配偶者と同等の関係に有りますよね。そのため、自動車保険の家族限定においても、内縁の夫・妻は「家族」として取り扱われます。

内縁関係の男女

ただし、保険契約の時点又は内縁関係になった時点で、保険会社に内縁関係にある事、つまり「結婚の意思が有る事」と「共同生活をしている事」を証明する必要が有ります。証明しない限りは、同棲している男女と判断されるので注意が必要です(この場合補償外)。

■内縁関係を証明する書類の一例

  • 2人分の収支が記帳されている通帳
  • 認知した子供の医療記録
  • 本人との続柄に「妻(未届)」と記載された住民票 等

オススメの方法は3つ目の住民票ですね。公的な書類ですし、「妻(未届)」という記載によって婚姻の意思が証明でき、また同じ住所で有る事から共同生活をしている事も証明できます。

ちなみに、「妻(未届)」と記載された住民票での証明方法は、TBSドラマ「逃げ恥」で新垣 結衣さんが演じる森山みくりが、事実婚を証明する為に使用した方法です。

婚約者の場合

婚約者の両親への挨拶

内縁の夫・妻が家族として認められるのは分かりましたね。それでは「婚約者」はどうなるのでしょうか?

残念ながら、婚約者は「家族」としては認められません。まだ他人という扱いになります。

ただし、既に同棲をしていている場合には、結婚の意思も有る事から、「内縁関係に有る」と言えます。この場合には家族(配偶者)として認められ、家族限定で補償される事になります。

なお、同棲かつ婚約している2人だけが車を運転する場合には、家族限定ではなく夫婦限定で契約しましょう。夫婦限定の場合も考え方は同じです。

車を家族の元に置いて夫が単身赴任している場合

単身赴任先へ旅立つ夫

記名被保険者である夫が車を家族の元に置いて、単身赴任となった場合、残された妻は補償の対象となります。

記名被保険者及び配偶者には、「同居」という補償条件がないためです。

ただし、契約車両を主に運転する人が、夫から妻に変わるので、記名被保険者を変更する必要があります。

なお、単身赴任に関しては、「記名被保険者が誰なのか」「車は誰の元に有るのか」「子供は運転するのか」といった色んなパターンが考えられます。それぞれのパターンいついては下記記事で詳しく説明しているので、そちらをご覧ください。

単身赴任している家族を補償する場合の自動車保険の契約の仕方

二世帯住宅に住んでいる場合

二世帯住宅

二世帯住宅に一緒に住んでいる親や子などの親族は、自動車保険の「家族限定」で補償されるのか、という問題です。

親族が家族限定で補償されるには、「同居」という条件を満たしておく必要が有ります。二世帯住宅においては、住宅の構造などがポイントになります。そのポイントと補償の是非についてまとめると以下のようになります。

  • ①同じ敷地内でも別々の住宅で生活している場合・・・補償対象外(別居と判断)
  • ②同じ住宅に住んでいても、生活用設備(トイレや台所など)が別々に設置され、外部からしか互いに往来出来ない場合・・・補償対象外(別居と判断)
  • ③同じ住宅に住み、生活用設備が別々に設置されていても、階段などによって内部で往来可能な場合・・・補償対象(同居と判断)

①は「実家と離れ」といったイメージで、②は同じマンションやアパート内の別の物件と言ったイメージです。
一般的なイメージの2世帯住宅は③ですが、二世帯住宅といっても色々有ると思うので、判断に迷う場合は保険会社に確認するようにして下さいね。

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【参考】等級を引き継ぐ際の家族の定義との違い

親や祖父母が車に乗らなくなった時など、自分の子供に等級を引き継ぐ事が有ると思います。実は、「等級引継が利用できる家族の範囲」と「運転者家族限定特約の家族の範囲」は微妙に違います。

等級引継が利用できる家族の範囲は「同居」している家族に限定されています。

「家族間」での自動車保険の等級の引継ぎ

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まとめ

自動車保険を家族限定で契約する場合は、「同居の親族」と「別居の子」について特に注意するようにして下さい。車を運転する人全員が補償範囲に含まれるように、契約する事が重要です。

なお、今回紹介した事例のように、家族限定では補償されない場合も出てきます。そのような場合の対応策を以下に列挙しておきますね。

  • 補償対象外の人が加入している任意保険の「他車運転特約」の内容をチェック
  • 運転者の範囲を「限定無し」に一時的に変更し、その必要が無くなったら家族限定に戻す
  • 補償対象外の人に1日自動車保険に加入してもらう

自動車保険の家族限定の家族の範囲外の人に車を貸すケースは、イレギュラーなケースが多いので、それに対して1年中「限定無し」で対応するのは保険料の無駄になります。そのため、上記の方法のどれかで適時対応するようにして下さいね。

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