自動車保険を乗り換えると等級はどうなる?

(この記事は約 5 分で読めます。)

今の自動車保険が高くて、月々の支払いが結構きついと考えている人は結構多いと思います。

しかし、若いころからコツコツと積み重ねてきた等級、両親から引き継いだ等級、せっかく積み上げられたものを無駄にしたくない!と思うものですよね。

また、別の会社に乗り換えたら1からのスタートなのか・・・そう考えると、割引もないし自動車保険を乗り換える意味がない!そう考えている人もいると思います。

ですが、ご安心を。自動車保険の等級は別の会社に乗り換えたとしても引き継ぎ可能です。

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等級は引き継がれる

冒頭でも述べましたが、自動車保険は他社に乗り換えてもこれまで継続してきた等級が変化することはありません。

ここで注意してほしいのが、「下がらない」ではなく「変化しない」というところです。

自動車保険は6等級から

基本的に、新規で自動車保険に加入する場合は、0からのスタートというわけではありません。

新規契約の場合は、6等級からのスタートとなるわけですが、当然6等級以下も存在します。一番下は1等級で、等級による割引どころか保険料を割り増しで支払わなければなりません。

頻繁に事故を起こしてしまうと、どんどん等級も下がって保険料も上がっていくというわけですね。ここで問題なのが、上記で述べた「下がらない」ではなく「変化しない」という点です。変化しないという事は、つまり、下がってしまった等級も戻る事はないということになります。

例えば、「保険入ったはいいけど、事故で等級が下がってしまった。だから別の保険会社に乗り換えよう!」なんて事をしても、無駄ということですね。無駄というと少し語弊がありますが、6等級から再スタートさせることはできないということになります。

もし仮に、5等級以下に下がってしまった場合でも、「等級が下がってしまったからこそ別の保険会社の方が安い」なんてこともあるので、全くの無駄というわけではないのでご安心を。

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見積もりの申請は正しく正確に

保険会社を乗り換えてもこれまでの等級が引き継がれるので、別の会社に乗り換える事を考えている人は、見積もりの際に現状をしっかり把握しておく必要があります。

検討している保険会社に正しい情報を伝えて、正確な見積もりを取らないとはっきりとした保険料が見えてきません。

もしも、間違えてしまったり、嘘の情報で見積もりを取ったとしても、後々バレるので見積もりを取る際は正直に等級を申請しましょう

6等級に戻ってしまう場合もある

「積み重ねた等級が下がる事はない」と前述しましたが、実は等級がリセットされています事もあるので、しっかりと留意しておいてください。

基本的に自動車保険を乗り換える際には、契約の満期を迎えたタイミングで行うのが一般的ですが、このタイミングがズレると等級が引き継がれない場合があります。そして、前の保険会社の契約の満期日から、次の保険会社へ等級を引き継がせるための猶予は7日間となっています。

この期日を過ぎてしまうと、また6等級から再スタートとなってしまうので、乗り換えの際は十分に注意してください。また、こういった事態に対応してくれる特約を設けた保険会社もあったりするので、もしも乗り換えが遅れてしまった時は特約がある保険会社で契約すると良いでしょう。

下がった等級はなかなか戻らない

上記では6等級から再スタートしてしまうパターンについて述べましたが、逆の場合は簡単に6等級に戻すことはできません。下がってしまった等級は、数日や数か月で消える事がなく、少し期間を置いただけでは別会社で契約しても元の下がってしまった等級のままとなります。

しかし、等級が下がってしまった場合でも、13か月間任意保険なしの状態を継続すれば、6等級から再スタートさせることができます。この場合の選択肢としては、「保険なしの状態で車に乗る」「車に乗らない」の2つがありますが、前者もしも事故を起こしてしまった場合に、何の後ろ盾もない非常に危険な状態での運転となるので、おすすめできません。

そして13ヵ月間車に乗らないという選択もできますが、1年以上も車なしの生活は非常に不便で、これもまたあまり現実的ではありません。しかし、どうしても上がってしまった保険料が払えない人は一旦車を手放して、自転車生活をするしかありません。

長期間車に乗らないけど等級を手放したくない

等級を上げるには何年もかけて地道に安全運転を続けていくしかないので、積み上げた等級はそうそう手放せるものではありませんよね。

しかし、「長期間車に乗らない期間が出来てしまった!」こんな時も保険料を払い続けなければならないのか。ということについてですが、実はそんなことはありません。

長期間車に乗らない時期がある場合は、保険を中断させることができます。中断の手続きをすれば、10年間もの間等級を維持したままで、保険料をストップさせることができるのです。この場合、「車を手放していなければならない」というような条件があったりしますが、正規の手順を踏んで手続きをすれば、再び車を買って保険をかけた時に以前と同じ等級から再スタートさせることができます。

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解約するとお金が返ってくる

乗り換えの際に契約期間が残っている場合は、支払った保険料に対して、本来保証されるはずだった日数の分のお金が返ってくることがあります。

年間契約で一括払いをしている場合は、残りの契約期間に応じて結構な金額が返ってくることになりますが、残った期間を日割りした分の100%が返還されるというわけではありません。つまり、一応お金は返ってきますが、無駄な出費を抑えたい場合は、契約期間が満了するまで継続して、「更新のタイミングで乗り換えるのが一番費用を安く抑えられる」というわけですね。

しかし、乗り換え先の保険会社の料金が安くて、満期まで待たずに乗り換えた方が安くなるという場合もあるので、解約によって返還される金額と、新しく契約するところ保険料の両方を加味して検討することが大切です。

自動継続に注意

基本的に更新の時期に車の保険会社を乗り換える際には、前の会社での特別な手続きはありません。しかし、特約によって自動継続する契約内容となっている場合は注意が必要です。

「自分の自動車保険がどのような状況になっているのか?」をしっかりと把握できている人は結構少ないので、乗り換えの際には現状を確認しておくことも大切ということですね。

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事故歴がある場合は途中解約に注意

本来自動車保険の保険料というのは、事故を起こして保険を使っても、契約更新の月までは事故前の保険料が継続されるものですよね。事故を起こしてしまっても、保険料が上がるのは翌年(次の更新をしてから)というのが普通です。

しかし、事故歴がある状態で保険会社を乗り換える際には注意が必要です。本来なら、次の更新日まで下がる事がなかった等級が、乗り換えの時点で下がってしまうのです。

つまり、途中解約して別の会社に乗り換えた場合、等級の変化が即適用されてしまうので、翌月からすぐに下がった状態での保険料となってしまうのです。もしも乗り換え先の保険料が安い場合でも、事故歴ありの人は即等級が下がる事も加味して乗り換える時期を決めた方が良いでしょう。

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専門家からのコメント

中村 傑 (Suguru Nakamura)

大垣共立銀行を退職後、東京海上日動火災保険に代理店研修生として入社。研修期間を経て、2015年に独立開業。2020年に株式会社として法人成り、現在に至る。家業が自動車販売業であり事業承継者でもある。車と保険の両方の業務を兼務しており、専門領域が広い事が強み。

保有資格:AFPMBA中古自動車販売士

コメント

記事の中で紹介されていませんが、複数台の自動車保険契約がある方向けに補足させて頂きます。

自動車保険には、「ミニフリート」という制度があり、複数台の契約の保険始期日と保険期間を同じにする事で、保険料の割引が受けられる制度です。これはネット損保を除く代理店型の自動車保険全てに共通する制度です。

割引率は、以下の通りです。

  • 2台:3%
  • 3~5台:4%
  • 6~9台:6%

となります。

一度適用されると、それ以降の契約も継続されるので、最初の事務手続きは少し煩雑ですが、保険料負担が大きい方については、メリットも大きい制度です。

但し、ミニフリートを適用する為には、同じ保険会社、同じ保険代理店で自動車保険を契約する必要があり、バラバラだと適用する事が出来ません。複数台の契約がある方は、是非「ミニフリート」をご検討ください。

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