過失相殺が行われた場合の自賠責保険と任意保険の関係性

(この記事は約 2 分で読めます。)

交通事故で損害賠償請求額を決定する上で重要になってくるのが過失相殺です。

この制度は任意保険会社では詳細に決められており、厳しく減額が主張されます。

一方、自賠責保険ではこの制度はなく重過失減額制度を採用しているため被害者の軽微な過失では減額される事はありません。

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そこで問題になってくるのが自賠責保険の支払い限度額を超えた任意保険部分の取り扱いです。

つまりどの程度、任意保険の部分が減額されるかということですね。

この辺りは非常にややこしいので、具体的な数字を使用して過失相殺が行われた場合の自賠責保険と任意保険の関係について説明していきたいと思います。

参考「自賠責保険で支払われる保険金額はいくら!?任意保険との兼ね合いは?

■全損害額が300万円の傷害事故を想定して進めます。

被害者の過失が0%の場合

自賠責保険:重過失減額は行われず限度額の120万円が支払われます。

任意保険:過失相殺を行う余地がないので、自賠責保険から支払われた保険金を除いた残額180万円を支払うことになります。

被害者の過失が40%の場合

自賠責保険:重過失減額制度によって減額はされずに限度額である120万円が支払われます。

任意保険:40%の過失相殺を行い300万円×(1-0.4)=180万円となり、この金額が任意保険会社が想定する総損害額になります。そして180万円から自賠責保険から支払われた120万円を控除した残額60万円が任意保険会社から支払われる保険金となります。

被害者の過失が80%の場合

自賠責保険:被害者の過失が80%であることから重大な過失があったとみなされ、傷害の場合には20%の減額が行われます。

120万円×(1-0.2)=96万円となります。

傷害事故の場合に過失が70%超であった場合には過失減額は一律20%です。

任意保険会社:過失相殺を適用し300万円×(1-0.8)=60万円となり、任意保険会社が考える総損害額は自賠責保険から支払われた保険金よりも少なくなるので任意保険会社は一切保険金を支払わない事になります。

任意保険は上積み保険と呼ばれ自賠責保険だけで損害額が補填できない場合に保険金の支払いを受ける保険ですが、過失相殺が行われた場合には例え、総損害額が自賠責保険のみでカバー出来なかったとしても、過失相殺後の金額が自賠責保険の支払い額より下回っていれば一切保険金を支払われません。

被害者にとっては非常に酷な制度ですね。

そのため日頃から安全運転を心がけて交通ルールを守ってください。

それが肉体的にも精神的にも金銭的にも余裕をもたらす唯一の手段なのですから。

今回は「傷害事故」の場合で計算例を示しましたが、後遺障害が有る場合、死亡事故の場合でも考え方は同じです。
(慰謝料の部分など実際の裁判になれば色々変わってくることも有ります。)

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