盗難されやすい車・盗難されにくい車~なぜそんな傾向が出るの?

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車の盗難に遭った運転手

自分は車の盗難被害になんて合わない!

そう思っている方も多いと思いますが、実は、安全な日本においても車の盗難は毎年発生しています。

その件数は、2018年において8,628件

しかも、”盗難されやすい車”が存在するというのです。

逆に言えば、”盗難されやすい車”に該当しない車種は、”盗難されにくい車”と言えるでしょうか。

オーナーとしてはこういった情報を知り、日頃から駐車する場所にも気を配る等の盗難対策を施す必要があります。

そこで今回は、盗難車ランキングを紹介するとともに、なぜそのような傾向があるのか?について迫っていきたいと思います。

また、都道府県別や駐車場所別の盗難ランキングについても紹介します。

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盗難車ランキング2015年版~2018年版

2015年以降の盗難の被害に遭った車のランキングを警察庁や国土交通省などが構成する官民合同プロジェクト「STOP THE 自動車盗難」に基づいて作成しました。

まずは過去のデータを見てみましょう。

■2018年の盗難車ランキング

順位車種件数
1位プリウス912件
2位ハイエース(レジアス含む)562件
3位ランドクルーザー435件
4位エルフ249件
5位クラウン230件

■2017年の盗難車ランキング

順位車種件数
1位プリウス986件
2位ハイエース(レジアス含む)878件
3位ランドクルーザー478件
4位エルフ289件
5位キャリィ296件

■2016年の盗難車ランキング

順位車種件数/構成比 *1
1位ハイエース1,391件/11.9%
2位プリウス1,058件/9.1%
3位ランドクルーザー510件/4.4%
4位エルフ377件/3.2%
5位アクア371件/3.2%

■2015年の盗難車ランキング

順位車種件数/構成比 *1
1位プリウス1,271件/9.2%
2位ハイエース1,244件/9.0%
3位ランドクルーザー518件/3.7%
4位エルフ501件/3.6%
5位アクア249件/1.8%

*1 構成比はその年の盗難件数(2016年:11,655件、2015年:13,821件)に占める割合を表しています。

盗難されやすい車の代表が、2015年~2018年の間1位2位のハイエースです。

2013年まで7年連続でワースト1位という不名誉な記録も持っています。

2012年5月の発売モデルから全車にイモビライザーが搭載されるようになったのですが、旧型の車種もいまだに多く保有されているので、盗難の抑止効果がまだ発揮されていないのが現状です。

そして、盗難されやすい車種のツートップの一翼を担うのが「プリウス」です。

2014年及び2015年にハイエースから遂にワースト1位の座を奪ってしまいます。

3位以下にはランドクルーザー・エルフ・アクアと続いています。

上位5車種の盗難件数の割合グラフ

これら5車種の盗難件数全体に占める割合は、なんと30%前後!数百車種も販売されている日本において、5車種だけでこの割合ですから、この5車種が”盗難されやすい車”と言っても過言ではないでしょう。

ちなみに、ハイエースとプリウスは車上荒らしにおいても、1位・2位となっています。

更に、もう一点気になるのは被害にあっているのがトヨタ車が多いという事です。

メーカー別での統計では、トヨタがダントツで1位になっており、66.3%となっています。

メーカー別盗難車発生割合(出典:日本損害保険協会「2016年度 自動車盗難事故実態調査P20」

続いて、なぜこれらの車が盗難件数上位にランク付けされるのか?その理由を見て行きましょう。

関連記事:【2022年度】自動車盗難対策!盗難で自動車保険はいくら支払われる?自動車盗難の最新傾向と盗難対策をご紹介

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盗難されやすい車の傾向

トヨタ車ばかり盗難されているので、トヨタ車の盗難対策がイケてないのでは無いか?と疑ってしまうかも知れませんが、そんな事は有りません。

低年式車の盗難対策は最新モデルの盗難対策に比べると弱いというのは当然有りますが、それはどのメーカーでも同じ事です。

ハイエース

では、なぜトヨタ車が盗難されやすい車として上位を占める結果になっているのか?それは【トヨタ車が人気】だからです。

盗難犯が盗んだ車を自分の車として使用するとはあまり考えられません。

おそらく売却目的で盗難しているものと考えられます。

狙われる車がトヨタというのも「世界のトヨタ」として世界中で認知されており、人気が高く世界中に欲しい人が沢山いるからです。

トヨタ車が狙われる共通の理由は「人気」という事ですが、車種別に見てみるとどういった理由が挙げられるのか、についても見てみましょう。

ハイエースが盗難されやすい理由

ハイエースは、人・物を運ぶのに打って付けの車両です。

海外ではバスとして利用される事も多く、かなりの人気車種となっているのがまず一つの理由です。

また、旧モデルの初期に販売されていたハイエースは、非常にセキュリティーも弱く盗難しやすいのも理由の一つです。

そして、モデル周期が長く古いタイプの部品でも新しいタイプの部品として流用出来る点も狙われやすい理由のようですね。

プリウスが盗難されやすい理由

プリウスは低燃費車種として海外でも人気のある車種なので、盗難されやすいようです。

プリウス人気そのものが沈静化すると、盗難もされにくくなるかもしれませんね。

アクアも同様の理由と考えてよいでしょう。

ランドクルーザーが盗難されやすい理由

ランドクルーザーは、SUVとしての悪路走破性が高いので砂漠のある中国奥地や中東などで人気が高く、高値で売れるというのが理由として考えられます。

盗難件数の多い都道府県ランキング

続いて、都道府県別に盗難が多い件数のランキングも見てみましょう。

こちらも「STOP THE 自動車盗難」を参考にしています。

■2017年盗難多発都道府県ランキング

順位都道府県件数
1位茨城県1,397件
2位大阪府1,393件
3位千葉県1,178件
4位愛知県1,127件
5位埼玉県758件

■2016年盗難多発都道府県ランキング

順位都道府県件数/構成比
1位茨城県1,590件/13.6%
2位大阪府1,577件/13.5%
3位千葉県1,538件/13.2%
4位愛知県1,349件/11.6%
5位埼玉県914件/7.8%

■2015年盗難多発都道府県ランキング

順位都道府県件数/構成比
1位愛知県2,205件/16.0%
2位茨城県2,107件/15.2%
3位大阪府1,747件/12.6%
4位千葉県1,277件/9.2%
5位埼玉県919件/6.6%

毎年、TOP5の中で多少の順位変動はあるものの、これらの都道府県は毎年盗難ランキングの上位に位置しています。

もし、これらの地域にお住いで、かつ、盗難されやすい車を所有しているオーナーさんは、盗難対策を施して下さいね。

関連記事:【2022年度】自動車盗難対策!盗難で自動車保険はいくら支払われる?自動車盗難の最新傾向と盗難対策をご紹介

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基本的な盗難防止対策

盗難防止対策はなるべく施しておいた方が良いです。

■車自体への対策

  • バー式ハンドルロック
  • GPS追跡装置
  • センサー式警報装置 等

■駐車場等の対策
  • 屋内駐車場を利用
  • 自宅駐車場に人感センサー照明
  • 番犬 等

盗難に遭う比率は屋外駐車場が約70%、屋内が約5%とかなりの差があるので、自宅や外出時の駐車場に気をつけるだけでかなり盗難されにくくなります。

犯人に盗難しやすそうと思わせない事が重要になりますね。

ただ、窃盗のプロがその気になればいとも簡単に盗難くらい出来ますから、対策を施しても防げない場合が有ることも認識しておきましょう。

関連記事:【2022年度】自動車盗難対策!盗難で自動車保険はいくら支払われる?自動車盗難の最新傾向と盗難対策をご紹介

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【まとめ】盗難された場合に備えて車両保険に入っておこう!

車両盗難対策を施す事は非常に重要です。

しかし、それでも盗難に遭ってしまう事もあります。

盗難された車が手元に戻ってくる確率は、かなり低いです。

海外へ転売されてしまうためです。

仮に車が返ってきたとしても、パーツが無くなっていたり、傷だらけの状態になっているでしょう。

そのため、防犯対策とは別に、実際に盗難被害に遭った時の対策も施しておいた方が良いです。

それが「車両保険」です。

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車が盗難された時に車両保険は使えるのか?等級は下がる?

「車両保険を付帯すると保険料が高くなるんだよなぁ」と付帯する事に躊躇する人もいますよね。

実は、保険料の安いエコノミータイプでも、盗難が補償されるんです。

支払われる保険金は契約時の車両保険金額となるので、次の車を購入する資金として利用する事が出来ます(車両保険金額の決め方)。

保険会社によっては車両盗難事故を車両保険の対象外とする特約も有りますので、車両保険を契約する場合にはこういった点にも注意して契約を結んでください。

なお、車上荒らしによる積載物の盗難は、基本的に車両保険では補償されません(付属品は可能)。

積載物についてもカバーしたい人は「車内身の回り品特約」の付帯も検討しましょう。

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