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自動車保険に入るとき、多くの方が車両保険に入りますが、スポーツカーや高級車・外車に対しても車両保険は付けることは出来るのでしょうか?
答えは「保険会社によるが、断られる事が多い」です。
車両保険に加入出来ない理由
基本的な保険会社のスタンスとしては、車が安いか高いに関わらず車両保険を受け入れる様ですが、条件によって拒否されることが多いのが現実です。
中には、超高級車に関しては一切保険の引き受けをしない保険会社もあります。
では、なぜ保険会社は高級車やスポーツカーの車両保険加入を拒否するのでしょうか?
それは、通常の車に比べて高級車やスポーツカーは、交通事故の確率も高く価値も高い為、保険会社が支払う保険金の金額が大きくなりがちだからです。
また、高級車は盗難やイタズラに遭遇する可能性も通常の車に比べると高くなります。
保険会社は、リスクの高い車の保険を出来れば引き受けたくない、というのが本音なのです。
最終的に何れかの保険会社で車両保険に入ることは出来るでしょうが、保険料はとても高くなることが予想されます。
車両保険の保険料は1〜9までの料率クラス(参考記事:【車両料率クラスとは?】自家用普通乗用車等は車種によって保険料が違います)によって分類されますが、スポーツカー等は最高ランクの9になることが多く、ポルシェなど高級なスポーツカーになると車両保険だけで年間100万円を超えることもあるので、注意が必要です。
ちなみに外車といっても安いものから高いものまで色々あるので、外車という理由だけで車両保険を付けられないといった事はありません。
高級車には審査がある?
保険会社の指定する車種の条件をクリアしたとしても、時価が1,000万円を超える様な高級車については、加入審査が実施されることが多い様です。
具体的には、車の保管状況や契約者の免許・事故の状況などの審査を受けることになります。
例えば、車をロックのかかるシャッター付き駐車場に止めるのか、青空駐車場に止めるのかによって盗難やイタズラのリスクは変わって来ますよね。
当然前者の方がリスクは低くなります。
他にも治安の悪い地域や、増水し易い河川近くに駐車場がある場合もリスクが高いと判断されます。
また、過去1年以内に大きな事故を起こした方や、6等級以下の方については殆どの場合、加入拒否される様です。
保険会社によって、車両保険を付ける事が出来ない車種や審査の基準は異なるので、詳細は保険会社に問い合わせる様にしてくださいね。
専門家(FP)からのコメント
中村 傑 (Suguru Nakamura)
大垣共立銀行を退職後、東京海上日動火災保険に代理店研修生として入社。研修期間を経て、2015年に独立開業。2020年に株式会社として法人成り、現在に至る。家業が自動車販売業であり事業承継者でもある。車と保険の両方の業務を兼務しており、専門領域が広い事が強み。
コメント
保険会社にもよりますが、記事に書かれている内容は、概ねその通りだと思います。当社では、1,000万円以上の車両保険を設定する場合、市場流通台数がほとんどない車に車両保険を設定する場合、クラシックカーの様な古い車に車両保険を設定する場合、これらのケースに関しては、事前に保険会社から承認を得た上で引き受けさせて頂いています。
その際に重要になってくるのは、保険会社と保険代理店の関係、保険代理店と顧客との関係になってくると思います。
某○○モーターの様に、保険会社の要チェックリストに入っている保険代理店からの案件であれば、当然ですが、高額契約の引き受けの承認を受けられる可能性は低いです。
また当然ですが、事故多発契約者も拒絶される可能性があると言えます。
保険会社にとっては、車両保険の設定額が高額な引き受けというのは、通常の契約よりもリスクが大きい為、より慎重な対応となります。高級車の購入を検討されている方は、代理店と確かな信頼関係を構築される事が重要です。
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