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スバルの新車購入を検討している人に見て欲しいお値打ち情報です。
ディーラーで新車購入するなら、分割払いと残クレの2択が基本の選択肢となります。
中には、現金一括払いで車を買ってしまう強者もいますが、一般的にはローンを組んで車を買う人がほとんどですよね。
そして注目するのは残価設定をした支払い方法、通称「残クレ」についてです。
残クレでレヴォーグを買うとこうなる!
スバルの人気車種であるレヴォーグを例にオンライン見積もりしてみました。
まずは条件ですが、以下の内容で見積もりをしてみました。
・車種(LEVORG)
・グレード(2.0GT-S EyeSight)
・カラー(クリスタルブラック・シリカ)
・オプション(標準装備のみ)
見積もりの結果
34回払い(実質年率3.9%)
頭金 | 初回支払額 | 2回目以降 | 最終回(残価) | ボーナス加算額 | 総額 | |
ボーナス払いなし | 540,220円 | 53,075円 | 52,300円 | 1,909,000円 | 0円 | 3,636,531円 |
ボーナス払いあり | 540,220円 | 36,331円 | 34,100円 | 1,909,000円 | 100,000円・年二回 | 3,636,531円 |
58回払い(実質年率3.9%)
頭金 | 初回支払額 | 2回目以降 | 最終回(残価) | ボーナス加算額 | 総額 | |
ボーナス払いなし | 540,220円 | 43,590円 | 41,400円 | 1,440,000円 | 0円 | 3,801,990円 |
ボーナス払いあり | 540,220円 | 25,180円 | 23,900円 | 1,440,000円 | 100,000円・年二回 | 3,801,990円 |
スバルの残クレでは、34回払い(2年10ヵ月)と58回払い(4年10ヵ月)の2種類から支払い方法を選択することができます。
残価を設定することで、月々の支払額を大幅に抑える事ができるので、新車購入でもかなり現実的な金額ですよね。
通常のローンであれば、月々の支払いはこれの倍くらいとなるので、頭金が少ないとかなりきつい状況となります。
走行距離には注意が必要
残クレで購入した車の場合は、月間走行距離というものが定められています。
スバルの場合は、1000kmと1500kmの2種類から選択することができるのですが、これをオーバーすると最終月の支払額が大きくなってしまいます。
つまり、「34回払いの場合は(1000×34=34000km)又は、(1500×34=51000km)」「58回払いの場合は(1000×58=58000km)又は、(1500×58=87000km)」の範囲内で走らないと追加料金がかかってきてしまうというわけですね。
超過分は1kmあたり10円~20円の追加料金が発生するので、1000kmオーバーすると1万円~2万円程度、1万キロオーバーすると10万円~20万円程度の追加料金となります。
少し超えてしまったくらいであれば、それ程気にする金額ではありませんが、大幅に超えてしまった場合は、数十万円という単位で超過金が必要となるので、月々に走る距離は気を配りながら乗る事が大切です。
返却時の車両の状態
残クレで車を買った場合、最終の支払いで車を返却することで残価分の支払いとする事ができますが、車の保存状態が良好である事が条件とされています。
つまり、ボディに凹みや傷があった場合にはそれに見合った修理費用を支払わなければならないわけですね。
ここで注意してほしいのが、外装だけでなく内装も見られているということです。
当然、事故歴などがあれば、その車の市場価格はガクッと下がるので、下がった額と同等の金額を支払わなければならないわけですが、事故歴もなくボディに傷一つない状態であっても、内装の状態が悪ければ追加料金が発生してしまうのです。
一般的に車の価値が下がる大きな要因の一つに、喫煙車両なのか・禁煙車両なのかというものがあります。
もちろん禁煙車両の方が高い値が付くので、残クレでの残価設定額は禁煙車両であることが前提とされています。
飛び火によってシートに焼け跡がある場合はもちろんですが、内装にヤニが付いて黄色くなっているという場合にも、大きく値を下げてしまう要因となってしまうわけですね。
残クレ車両は大切に!
基本的に、残クレ車両というのは後から売る事(ディーラーに返却)を前提としたローン契約となっています。
上記でも述べたように、残価通りの金額で返却する為にはきれいな状態を保つことが重要となってくるわけですね。
ほとんどの人は、新車で車を購入した時には大切に扱うものですが、月日が経つにつれて徐々に扱いが雑になってくるものです。
最後まで乗りつぶす覚悟で買った車であれば、喫煙車両にしようが、シートに穴が空こうが本人の気持ち次第ですが、残クレ車両は厳密に言えば自分の所有物となるわけではありません。
スバルの残クレであれば、名義上はスバルファイナンスとなっているので、最後には返却しなければならない契約となっているわけですね。
もちろん、車に愛着がわいて期間満了後も乗り続けたいという人もいるので、買い取りすることも出来ますが、当然その際には残価分を支払わなければなりません。
繰り上げ返済は不可
他のメーカーでは、繰り上げ返済に対応しているところもありますが、スバルファイナンスでは繰り上げ返済をすることができません。
例えば、ボーナス月に想定していた額より多い金額が貰えたので、「少しでも早く返済を終わらせたい!」または、「翌月以降の支払額を減らしておきたい!」と思っても、それに対応してくれないということです。
しかし、一括返済については対応しているので、残クレ期間満了前に車を乗り換えたい場合などは、「期間を待たずに車を返却する」または、「別の買い取り業者に車を売って、そのお金をスバルファイナンスの返済に当てる」といった方法で、一括返済することができます。
スバルの残クレと値引きの関係
販売店によって例外もあるかもしれませんが、スバルファイナンスの残クレを利用した場合は、車両価格の値引きができなくなる可能性があるようです。
これだけ聞くと、融通の利かないサービスだと思うかもしれませんが、その他のオプションに加入することで、その分の金額をキャッシュバックしてくれることもあるので、スバルの残クレを使う場合には、オプションについての交渉をしてみると良いかもしれませんね。
金利について
スバル残クレの金利は一定ではなく車種によって変わってきます。
とはいっても、基本的には2種類だけで、「軽自動車は4.4%」「それ以外は3.9%」と言った区分になります。
また、時期によってキャンペーンを行っていることもあり、キャンペーン対象車両の場合は金利が安く設定されています。
過去には特定の車種を対象に金利2.9%というキャンペーンを行っていたこともあります。
対象車種
LEGACY B4 | REGACY OUTBACK | LEVORG |
WRX S4 | WRX STI | IMPREZA SPORT |
IMPREZA G4 | SUBARU XV | FORESTER |
SUBARU BRZ | JUSTY | JUSTY CUSTOM |
STELLA | STELLA CUSTOM | PLEO+ |
DIAS WAGON | CHIFFON | CHIFFON CUSTOM |
上記の車種が、現在(2018年4月時点)スバルファイナンス公式ページで紹介されている残クレ車両となっています。
基本的には、スバル車全てが対象と考えておいて問題ないでしょう。
残クレの特徴と注意
車の買い替えとなると、現在乗っている車を売却して、そのお金を頭金として新たなローンを組むのが一般的な方法ですよね。
頭金を入れる事で、「月々の返済額を少なくする」「返済にかかる期間を短縮する」というのが目的なわけです。
一方、残クレの場合は「頭金がない状態でも、残価を設定することで月額費用を抑えて車を購入することができる」というのがメリットなわけですが、これはメリットであると同時にデメリットでもあります。
勘の良い方はもうお気づきでしょう。
そう、残クレで車を買った場合、車を返却しなければならないので、次のローン組むときに頭金が用意しにくいのです。
設定された残価が事実上の頭金となるわけなので、常に後手に回ってしまうイメージです。
つまり、一度残クレで車に乗ると、次も残クレ、その次も残クレという連鎖になってしまいがちです。
頻繁に車を乗り換えたいのであれば、この連鎖をよしとする人もいますが、もしもこの先「一台の車に乗り続けたい」「ローンを終わらせたい」と思うのであれば、残クレ期間満了後に返却せずに買い取りをして連鎖を断ち切ってみるのも良いかもしれません。
貯金ができない人にはおすすめ
残クレの場合は頭金を用意しなくても現実的な金額まで月額費用を抑えることが出来るので、「貯金が苦手な人でも新車を購入できる」という魅力があります。
一般的なローンでも同じことが言えますが、一月の給料のうち、支払いや生活費などを差し引いた額が自由に使えるお金としている人の場合、なかなか貯金は貯まっていきません。
貯金がない状態で車を購入するとなると、かなり長期間でのローンを組んで新車を買うか、車体価格が安い中古車に乗るかの選択肢しかありません。
それでも新車に乗ってみたい!という人にとっては、残クレというサービスは非常に魅力的なものと言えるでしょう。
改造はできない?
残クレ車両は返却することを前提としているので「改造するとマイナス査定となる」と思っている人がいますが、これは社外品を取り付けた場合に限定されます。
つまり、スバルの純正品であれば、購入時と異なった装備になっていてもマイナス要素となり得ないという事になります。
また、万が一社外品のパーツを取り付けたとしても、返却する際に純正に戻せる準備をしておけば、最初に設定された残価通りの金額で問題なく買い取ってもらえます。
取り返しのつかない魔改造を施してしまった場合は、ディーラーに返却することは諦めて、少しでも高く査定してくれる業者を探すしかありません。
一般的には「改造=マイナス査定」となる業者がほとんどですが、中には改造をプラスと捉えてくれる業者もあるようです。(最近では改造車を好む人が少ないため、そういった業者は希少です)
メーカーが損をしないようにできている
残価の設定というのは、期間満了後の車の価値を予測の元で金額が決められています。
ここで注意してほしいのが、あくまで「予測」ということです。
つまり、「設定された残価の金額で必ず買い取りますよ」というわけではないのです。
上記でも述べていますが、損傷や故障があればその分の金額は追加で支払わなければなりませんし、走行距離に関しても定められた距離をオーバーすれば超過金が発生しますが、少ない分にはお金が返ってくる事はありません。
一見するとディーラーで購入から売却まで面倒を見てくれる手厚いサポートのように感じられますが、実はディーラーが絶対に損をしないような仕組みとなっているわけです。
なので、残クレ車両を手放す際には、「素直にディーラーに返却する」というのはご法度です。
返却する前に、一度別の業者で査定をしてもらって、どちらがより高額な金額を付けてくれるのかを一考することが大切なのです。
特定の期間だけ車が必要な人には向いている
メーカーが損をしないような仕組みになっていると上述しましたが、残クレを利用した方がお得になるという例外もあります。
それは、見出し通り期間限定で車が必要な場合です。
例えば、都心部に住んでいる人なら、バスに地下鉄、タクシーなど移動手段が豊富で自家用車を必要としていない人って結構いますよね。
しかし単身赴任などで遠方(田舎)へ行くとなると、車が必要となってくることもあるでしょう。
このようなケースだと、通常のローンで車を購入するよりも残クレで車を購入した方が得する場合があります。
また、車を手放す際にもスバルファイナンスへと返却するだけなので、手続き的な面でもスムーズに事を進められるので、色々な業者に依頼して高額な査定をしてくれる所を探すと言った手間も省くことができるでしょう。
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