債務不存在確認訴訟とは?訴えを起こす役割や目的

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訴訟

交通事故の裁判では、基本的には被害者が加害者を訴える事になると思います。

しかし加害者(損保会社)が被害者を訴えるケースも存在します。

どのような訴えをされるのかというと「債務不存在確認訴訟」という訴訟をされます。

見るからにややこしそうな訴訟名ですよね。

以下、詳しく見ていきましょう。

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債務不存在確認訴訟とは債務の存在額を確認する訴訟

債務不存在確認訴訟とは、加害者と被害者の間に債務が有るか無いかを争う訴訟ではなく、「債務」の「存在」を「確認」するための訴訟です。

つまり、加害者の被害者に対する債務は◯◯円であってそれ以上の金額は払わない、という事を裁判所に確認してもらう為の訴訟です。

例えば、加害者側の損保会社が債務不存在確認訴訟で、被害者に対する債務(賠償額)は50万円で、50万円を超える債務は無い事を確認するために訴えを起こします。

ここで、この訴えが認められて、債務の額は50万円であるという判決が下されてしまった場合、被害者はこれ以上の賠償金額を請求する事が出来なくなってしまいます。

これが債務存在確認訴訟の役割になります。

では、交通事故において、加害者側が債務不存在確認訴訟を起こす目的には、一体どういったものが有るのでしょうか?以下で説明していきます。

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損保会社が債務不存在確認訴訟を起こす目的

なぜ加害者側の損保会社が債務不存在確認訴訟を起こすのか?と言うと、おおよそ3つの目的があると考えられます。

  • 脅し・牽制
  • 期間を制約
  • 被害者の苦情対策

脅し・牽制

債務不存在確認訴訟は被害者の損害額が未確定の時点で起こされます。

要するに、被害者が、まだ入院又は通院して怪我の治療を行っている最中に訴状が送られて来る、という訳です。

例えば、むちうち症なんかは外見的被害が無く、怪我の程度は本人にしか分からない事が多いです。

被害者としてはまだまだ通院したいと思うのが普通でしょうが、損保側は早く損害額を確定させて支払う保険金の額を少なくしたいという思惑が有ります。

そんな時に【債務不存在確認訴訟】を起こしてくる事が有ります。

多くの人は訴訟や裁判といった事を経験したことが無いので、訴状が送られてきただけでパニックに陥るのではないでしょうか?しかも、交通事故の被害に遭っているわけですから精神的にも肉体的にも疲労が溜まっているでしょう。

そんな状態の最中に、訴状が届いたら治療に専念する事すら出来ませんよね。

また、損害賠償に対しての何かしらの行動を起こさなければ!と焦ってしまうのではないでしょうか。

実は、まさにこれが損保の狙いなのです。

債務不存在確認訴訟を起こすことで、治療に専念すること妨げ、早めに治療費や休業損害の金額を確定し損保の出費を抑えるために訴訟するわけですね。

裁判の為の資料を用意する時間(期間)を制約

債務不存在確認訴訟を起こされると被害者は色々と制約を受ける事になりますが、一番厄介なのが時間(期間)の制約です。

一旦訴訟の提起がなされると、まず裁判所から口頭弁論(裁判所で意見・主張を争う事)の日程の通知が来ます。

強大な損保会社と戦う為には様々な証拠を集めなければならないのですが、既に日程が決まっているため必要な資料を用意する時間が足りないという事態に陥ってしまうことが良く有ります。

また、相手の訴状の内容(賠償額)に不満がある場合には【反訴】という形で自分が請求したい賠償金額を提示しなければいけないのですが、金額を提示するのが難しいケースも有ります。

例えば、後遺症が残ったケースで未だ症状固定に至っていない場合ですね。

この場合、この時点では後遺障害の等級が分からないので正確な賠償金額を算出することが出来ません。

こんな状態で裁判に臨んでしまうと、こちらの希望額を正確に提示することが出来ず、受け取れる保険金の額が少なくなってしまう可能性が有ります。

これも結局は「脅し・牽制」と同じで損害賠償金額を低く抑えるための作戦なのです。

被害者の苦情対策

交通事故の被害者の中には、損保側の対応や示談の内容に対して猛然と抗議をする人もいます。

治療費や休業損害などを思ったように支払って貰えそうにないとなれば、強く抗議したくなる気持ちも分かります。

しかし、このようにガンガン抗議する被害者に対しては損保側も別手段を取って対抗することが有ります。

具体的には【弁護士案件】として対応することになります。

弁護士案件となった後に、被害者が抗議をすると「弁護士に任せる事になったので弁護士を通して抗議してください」という対応に変わります。

さらに被害者が弁護士に抗議をすると、弁護士がどうするか?と言うと債務不存在確認訴訟を提起するわけです。

「言いたい事があれば法廷でお願いします」という事ですね。

このように、損保側も弁護士も口うるさい被害者への対策として債務不存在確認訴訟を提起するのです。

この場合の弁護士にとってのお客様は損保会社のため、被害者の事など全く考えずに訴訟を提起してきます。

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債務不存在確認訴訟の本来の目的

損保側が債務不存在確認訴訟を提起する目的を見てきましたが、この訴訟の本来の目的は上記のような目的では有りません。

この訴訟の目的は故意に保険金を少しでも多く取ろうする被害者への対抗策です。

「故意」というのがポイントです。

つまり、無駄に通院を繰り返す被害者や高額な賠償金額を請求してくる当たり屋・示談交渉人などの反社会勢力に対して訴訟を起こす事で、悪意のある被害者を黙らせる事が本来の目的なのです。

しかし、現在では善良な被害者に対しても、損保会社の都合で債務不存在確認訴訟が提起される事が有る、というのは先述した通りです。

ただ、善良な被害者なのか、賠償金額を釣り上げたいだけの悪意の被害者なのかの境い目を判断するのはなかなか難しいので、示談が長引いている案件に関して、一律に債務不存在確認訴訟で対応しようとする損保会社の気持ちも分からなくは無いですけどね。

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被害者が債務不存在確認訴訟を起こされない為に

被害者としても、訴訟を起こされたらしんどいだけですので対策や知識は必要になってきます。

ポイントとしては以下の2点です。

  • 賠償金額を提示する際には根拠をしっかり示す
  • 示談がうまくいかない場合には抗議するのではなく専門家に相談するか示談斡旋を依頼する

損保側がなぜ債務不存在確認訴訟を起こしてくるのか、起こされないためにどうしたらいいか、という知識を頭にいれておきましょう。

損保側も債務不存在確認訴訟を濫用したくてやっている訳ではなく、上記の目的があって訴訟を起こしてので損保側を刺激するような行動は控えた方がベターです。

示談の斡旋は日弁連交通事故相談センター交通事故紛争処理センターでも行ってくれますので、そちらの利用も検討してみて下さい。

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