自動車保険はクーリングオフの対象?対象外?

(この記事は約 5 分で読めます。)

クーリングオフ

自動車保険の申込直後に「やっぱり別の保険会社に変えたい!」と思った事はありませんか?補償面で不安を感じたり、もっと安い保険会社が見つかったり、など変更したい理由は色々有ると思います。

そんな時に、ふと思い付くのが「クーリングオフ」ではないでしょうか。

クーリングオフ制度とは、「契約をした後で、冷静になって考える時間を契約者に与えて、一定期間内であれば契約を無条件で解除出来るようにしましょう」という一般消費者保護の制度です。

結論から書くと、自動車保険もクーリングオフの対象ではあるのですが、多くの人が契約している1年契約の任意保険の場合はクーリングオフの対象外としている会社が多いです。

以下、詳しく見ていきましょう。

 

Advertisement(広告)
Advertisement(広告)
車査定

自動車保険はクーリングオフの対象!ただし・・・

自動車保険はクーリングオフの対象です。

保険業法309条第1項に、以下の様に定められています。

(保険契約の申込みの撤回等)
第三百九条  保険会社等若しくは外国保険会社等に対し保険契約の申込みをした者又は保険契約者(以下この条において「申込者等」という。)は、次に掲げる場合を除き、書面によりその保険契約の申込みの撤回又は解除(以下この条において「申込みの撤回等」という。)を行うことができる。

カレンダー

そして、クーリングオフの申込が可能な期間についても、同条1項1号に規定されています。

一  申込者等が、内閣府令で定めるところにより、保険契約の申込みの撤回等に関する事項を記載した書面を交付された場合において、その交付をされた日と申込みをした日とのいずれか遅い日から起算して八日を経過したとき。

つまり、以下の3つの日付の中で最も遅い日から8日以内であれば、書面で保険会社に契約解除の旨を通知することで契約解除は成立する事になります。

  • 保険契約の申込日
  • 保険証券を受け取った日
  • 保険契約手続き完了通知を受け取った日

一般的にクーリングオフ制度によって契約解除をする場合、以下の様な書面を作成し相手方に送付することでクーリングオフが成立します。

解除書面

きちんとクーリングオフ期間内に書面を送ったことを明らかにしておくために、書面は「特定記録郵便」や「簡易書留」などで送付し、書面はコピーを残しておきましょう。

ただし、保険期間(契約期間)が1年以内の場合は、原則、クーリングオフの対象外となっています。

Advertisement(広告)

【原則】保険期間(契約期間)が1年以内の場合はクーリングオフ対象外

困ったドライバー

クーリングオフが規定されている保険業法309条には、対象外となる場合がいくつか規定されています。

そのうちの1つが保険期間(契約期間)に関する物です(同法309条1項4号)。

つまり、自動車保険のクーリングオフについては、契約期間によって以下のように取扱が異なります。

  • 契約期間が1年超・・・クーリングオフの対象
  • 契約期間が1年以内・・・クーリングオフの対象外

3年などの長期契約を除けば、基本的に自動車保険の契約期間は1年間なので、保険の申込後にクーリングオフは不可能という事になります。

Advertisement(広告)

【例外】保険会社によって1年契約でもクーリングオフが可能

喜ぶドライバー

保険会社の中には、1年契約であったとしても”クーリングオフが可能”と独自で規定している会社も有ります。

というのも、クーリングオフを規定している保険業法309条10項には以下のような規定が有ります。

第一項及び第四項から前項までの規定に反する特約で申込者等に不利なものは、無効とする。

言い換えると、原則的な規定に反していたとしても自動車保険の申込者にとって”有利”な規定であれば有効、という事です。

つまり、各保険会社が独自に「1年契約はクーリングオフの対象」と定めても、法律上有効なんですね。

不可能だった物が可能になるわけですから、申込者にとっては有利な規定と言えます。

そして、実際に1年以内の契約をクーリングオフの対象としている保険会社はいくつかあります。

Advertisement(広告)

1年契約をクーリングオフの対象・対象外としている自動車保険一覧

1年契約に対するクーリングオフの各保険会社の取り扱いをまとめてみました。

:この点については、重要事項説明書に記載されているので、念の為確認するようにして下さい。

なお、記載が無い場合には、直接保険会社に問い合わせしましょう。

最終更新日:2017年5月22日

クーリングオフの対象クーリングオフの対象外
ソニー損保SBI損保
チューリッヒ東京海上日動
イーデザイン損保アクサダイレクト
三井ダイレクトセコム損害保険
そんぽ24あいおいニッセイ同和損保
セゾン自動車火災JA共済
朝日火災
共栄火災
損保ジャパン
日新火災
三井住友海上
AIU保険
富士火災

1年契約をクーリングオフの対象としている保険会社であっても、電話申込によって契約した物は対象外としている保険会社も有ります。

インズウェブ自動車保険一括見積もり
Advertisement(広告)

【注意】契約日以後のクーリングオフには保険料の支払が発生する!?

注意

一般的に、クーリングオフをすれば、契約が解除され、支払ったお金は全額返還されます。

しかし、自動車保険のクーリングオフでは、契約始期日からクーリングオフによって契約が解除された日までの期間に相当する保険料が発生する場合が有ります。

なお、契約始期日までにクーリングオフを行えば、保険料の支払いは発生しません。

また、いずれの場合においても、クーリングオフによる違約金などのペナルティは有りません。

発生する保険料は、日割りで計算されます。

保険料総額を契約期間(日数)で割り、契約解除までの期間を乗じて算出されます。

たとえば、保険料が36,500円だった契約を保険始期日から3日でクーリングオフした場合、36,500÷365日×3日=300円の保険料の支払いが発生します。

ただ、必ず保険料の支払いが発生するわけでは有りません。

保険会社の対応次第となります。

そのため、契約が開始されてからクーリングオフをする場合は、保険料の支払いについて確認するようにして下さい。

Advertisement(広告)
Advertisement(広告)

クーリングオフが出来ない場合は通常の契約解除で対応

解約

さきほど紹介したように、1年契約についてはクーリングオフの対象外としている保険会社が多いです。

そのため、クーリングオフをしたくても出来ない場合も有ります。

その場合はクーリングオフではなく、通常の解約手続きによって契約を解除するしかないでしょう。

通常の解約手続きにおいても違約金等は発生しませんが、以下のような注意点があります。

  • 返還される保険料が目減りする
  • 等級の進捗が遅れる

等級の進捗については、クーリングオフで悩んでいる人なら数日の遅れが発生するだけなので、そこまで心配する必要はないでしょう。

しかし、返還される保険料は、年払いの場合、日割り計算よりも少なくなる短期率を用いて計算されます。

分割の場合でも、月割計算となるので1ヶ月分の保険料は返還されません。

年間保険料が36,500円の場合に返還される保険料は、以下の通りです。

契約開始からの経過日数返還される保険料返還されない保険料
7日32,850円3,650円
15日31,025円5,475円
1カ月27,375円9,125円

分割払いの場合、契約開始から1日で解約したとしても、1ヶ月分の約3,000円は返還されません。

このように、通常の解約手続きにはいくつかのデメリットが有ります。

これらの事を理解した上で手続きを行うようにして下さい。

なお、契約途中で解約する場合の「損・得」に関する考え方や返還される保険料の短期率などについては、以下の記事で詳しく説明しています。

 

合わせて読みたい

自動車の任意保険を契約途中で解約するのは得か損か?

 

Advertisement(広告)
Advertisement(広告)

まとめ~契約前に各自動車保険の保険料等を吟味する事が大事~

自動車保険のクーリングオフは、原則、契約期間が1年超の契約のみが対象です。

ほとんどの人が利用する1年契約は対象外です。

保険会社によっては、特別に1年契約もクーリングオフを適用できる所も有りますが、その数は少ないのが現状です。

そのため、車を購入したディーラーで安易に自動車保険を契約したり、テレビCMで目に留まった自動車保険を契約するなど、適当に契約する自動車保険を選ぶと「やっぱり変更したい!」と思っても後の祭りになる事が多いです。

自動車保険を選ぶ時は、各保険会社の補償内容や保険料をしっかりと比較してベストな保険を選ぶようにしましょう。

Advertisement(広告)
Advertisement(広告)
インズウェブ自動車保険一括見積もり
車査定

【人気各社に個別見積もり】

ある程度、自身で保険会社が絞られている方は、個別に見積もりしていく事も個別の内容把握や対応が少なくなるので、オススメです。

気になる自動車保険会社だけに無料で個別見積もり!

自身の状況を反映させ、大まかな契約概要を把握する

自身である程度、保険会社が絞られている方は『個別見積もり』もオススメでしょう。

  1. 【個別見積もり】ソニー損保
  2. 【個別見積もり】セゾン自動車火災保険(おとなの自動車保険)
  3. 【個別見積もり】楽天損保
  4. 【個別見積もり】アクサダイレクト
  5. 【個別見積もり】チューリッヒ

まだ自身のニーズや年齢・家族構成など、保険会社を絞りきれてない方には一括見積もりで自分に合った保険会社を見つけることが重要です。一度試してみましょう。

【独自分析!2023年ダイレクト型ランキング1位】

「保険料の安さ」「事故対応の満足度」「ロードサービスの充実度」など全ての項目を総合的に勘案した自動車保険会社の2023年総合ランキング(独自分析)でトップに位置するソニー損保

【独自分析!名前の通り「50代以降」や「子育て世代」にお勧め】

「保険料の安さ」「事故対応の満足度」「ロードサービスの充実度」など全ての項目を総合的に勘案した自動車保険会社の2023年総合ランキング(独自分析)でソニー損保と共に、トップに君臨するセゾン自動車保険(おとなの自動車保険)

【楽天経済圏の方にオススメ!楽天損保】

最大のポイントは自動車保険料の支払いで「楽天ポイント」を貯められる点でしょう。『楽天カード』での自動車保険支払いの場合、楽天ポイントが、なんと『3倍』貯まります。100円で1ポイントが貯まるので、保険料月50,000円の場合、1000ポイントが貯まります。さらに自動車保険料を楽天カードで支払った場合、プラスで500ポイント貯まるので、月1,500ポイントの楽天ポイントが獲得でき、1ポイント1円で使用可能です。

【サービスと保険料で人気「アクサダイレクト」】

インターネット割引では、ウェブサイトで見積もりをした場合、条件達成で最大2万円のインターネット割引が適用可能に!また無事故の年数が長ければ長いほどお得になる20等級継続割引では、条件の達成で「1年目」「2年目」「3年目」「4年目以降」の4区分された割引が適用されます。

またアクサダイレクトでは、必要に応じて面談担当者が自宅を訪問して説明するAXAフィールドサービスを展開。事故時に電話だけのやり取りだけでは不安な方でも、対面でやり取りをすることにより、安心して手続きを進めることが可能です。

【保険料の安さでトップクラス】

保険料の安さとサービスの内容充実度が高い「チューリッヒ自動車保険」!気になる方は一度チェック!

まだ自身のニーズや年齢・家族構成など、保険会社を絞りきれてない方には一括見積もりで自分に合った保険会社を見つけることが重要です。一度試してみましょう。

1.合わせて読みたい!「自分の自動車保険を把握する重要性『自動車保険』を比較・分析して賢く選ぶ!」

2.合わせて読みたい!『独自分析!自動車保険ランキングを確認』

『自動車保険』を比較・分析・賢く選ぶ

自動車保険は個人の年齢、自身が補いたいリスクなど、人によって様々なニーズがあると思います。ただ自身のニーズにあった商品を一社一社見ていくのも、大変な作業です!

もちろん、懇意にしている保険会社があれば、それを利用するのも手ではありますが、「合理的」「経済的」に考えたい方は、数社から見積もりを取るのが良いでしょう。

そんな時には、【一括見積り】で、自動車保険を比較し、「自分のニーズにあった商品」を見つけたり、「ある程度保険会社を絞ること」が最も効率的でしょう。

保険料の安さがトップクラス!チューリッヒの自動車保険をチェック

愛車の価値を把握!無料一括査定

自分の愛車の「下取り価値」や「目線」も分からずに売却や交渉をすると損してしまいます!

高値で売るには、あなたの車がほしい買取店を見つける事も重要です。高い値段で車を買い取ってもらうには、今まさに「あなたの車を欲しい買取店」を見つける作業が重要なポイントの一つです。

そのためには、結果的にできるだけ多くの買取店から査定を受けることが重要でしょう

オンライン一括査定を行ってもすぐに売る必要はないため、とりあえず下取相場を把握するのが重要です。

事前にチェックしておきたい「自動車保険情報」

  1. 独自分析!【2023年】自動車保険おすすめランキング
  2. 煽り運転に自動車保険は適用される?煽り運転に対応するおすすめ自動車保険・ドライブレコーダーは?
  3. コロナ化で外出激減!自動車保険を見直す?見直さない?
  4. 【エネルギー比較】水素自動車・電気自動車・ガソリン車の違いについて
  5. 増加するウーバーイーツ配達員!知って備える!?賠償や怪我の補償
  6. 楽天損保の自動車保険!口コミ・評判・サービス概要・特徴について
  7. 雹や水没で被害!台風などの自然災害で自動車保険は適用される?
  8. 車両料率クラスとは?2020年改定!自動車保険の型式別料率クラスの仕組み
  9. 自動運転の事故の責任は誰?「自動運転」と「自動車保険」
  10. 高齢者事故の原因と時間帯は?データを考察!必要なおすすめ自動車保険を解説
  11. 自動車盗難対策!盗難で自動車保険はいくら支払われる?自動車盗難の最新傾向と盗難対策をご紹介
  12. テレマティクス保険とは?メリット・デメリットを考える!

【Car Lounge】車情報サイト

車情報サイト「Car Lounge」

様々な車のモデル、新車情報や人気車種の情報が満載!中古車情報や車のお役立ち情報も沢山掲載されています。

気になる車や様々な情報をチェックしたい方、車情報サイト【Car Lounge】もチェックして下さい!

コメント

この記事へのコメントはありません。

コメントする