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自動車ローンを組む際に気になるのが「審査に通るのか?」という部分ですよね。
よっぽどの大金持ちなら別ですが、殆どの人はローンを組む前提で車の購入計画を立てているわけですから不安になるのは当然です。
その不安を払拭する事が出来るのがマイカーローンの「仮審査」です。
仮審査を受ければ”審査に通るかどうか”を事前に把握する事が出来ます。
そこで今回は、この自動車ローンの仮審査について
そもそも仮審査とは何なのか?
仕組みはどうなっているのか?
という基本的な事から、利用するメリットや注意点などを紹介します。
確かに、車を買う前にはローンの審査に通るかが気になるところよね。
さすがに一括で車を買うってなると負担が大きいし・・・
そんな時は仮審査を受けておけば、「そもそもローンが組めるのか?」や「いくらくらいまでのローンが組めるのか?」
その辺りを把握できるので、新車にするか中古車するか、そして車種やグレードなんか決めるのにも役立ちますよ♪
自動車ローンの仮審査(事前審査)とは
「仮」という文字が付いているので、仮審査に対して簡易的な審査(年収と借入希望額だけなど)というイメージを持つかもしれません。
確かにキャッシングなどの仮審査はかなり簡易的な仕様になっています。
しかし、自動車ローンの仮審査は本格的です。
入力する内容は多岐に渡ります。
そのため、本審査に近い基準で審査が行われるので、仮審査とはいえその結果の信頼性はかなり高いです。
注:仮審査は本審査の通過を確約するものでは有りません。
仮の審査に通っても絶対に本審査に通るわけじゃないのね・・・
確かにその通りですが、仮審査の内容に嘘や間違いがなければ、かなりの高確率で本審査にも通過できますよ♪
■入力する主な項目
- 申込者本人の情報(住所・氏名・年齢・住居の種類など)
- 年収(前年度の年収・職業など)
- 申込内容(予定借入金額・予定借入期間など)
- その他の借入の有無 等
基本的にインターネットで仮審査を行います(FAX・郵送などでも可能)。
入力項目は多いですが、仮審査に要する時間は5分~10分程度でしょう。
予め前年度の所得金額が分かる書類(給与証明書や源泉徴収票など)を用意しておくとスムーズに申し込む事が出来ます。
なお、金融機関によっては所得金額を証明する書類を仮審査の申込後にFAXしなければならない場合が有ります。
仮なだけあって、それほど難しい手続きがあるわけじゃないのね。
そうですね。自分の所得などを把握していれば、それ程時間はかからないと思います。
仮審査の審査結果が出るまでの時間・日数
仮審査の結果が出るまでの時間・日数は「最短で当日」となっている所が多いです。
仮審査の結果は、メール・電話・郵送などによって通知されます(金融機関によって異なります)。
なお、郵送の場合は1週間程度の時間を要する場合が有ります。
すぐに仮審査の結果が分かるので気を揉む事はほぼ無いでしょう。
すぐに結果を知りたい場合は、メールで結果を受け取った方がいいってことね。
そうですね。
郵送だと配送に時間がかかってしまうので、当日の結果報告は難しいですね。
ただし、金融機関によって結果報告の通知方法が異なるので、そこだけは注意が必要です。
仮審査の有効期間
仮審査の結果には有効期間が設けられています。
もし有効期間を経過してからローンの申込を行う場合は、基本的に再度仮審査から行う事になります。
で、仮審査の有効期間は金融機関によって異なりますが、一般的に2カ月から3カ月と設定されている場合が多いです。
ただ、中には静岡銀行のように1年間という長期の有効期間を定めている所も有ります。
ただし、仮審査後に収入やその他の借入状況に変化が有った場合は、仮審査で審査に通過していても、申込時に本審査に通らない事も有るので注意が必要です。
その場合は、まずカーローンの申込を希望する店舗に確認するようにしてください。
有効期限なんてものがあるのね・・・
その期間内なら仮審査の結果が影響して本審査に通りやすいってことでいいのかしら?
基本的にはその通りですが「仮審査を受けてから本審査を受けるまでの間に収入が減ってしまった」なんて場合は、本審査に落ちる事もあるのでご注意を。
銀行口座が無くても仮審査を受ける事が出来る?
これは銀行によって対応が異なります。仮審査を申し込む際に口座も同時に開設しなければならない銀行も有れば、口座が無くても仮審査が出来る銀行も有ります。
ちなみに、銀行系の自動車ローンを組む場合は、基本的にローンを申し込む銀行の口座を開設する必要が有ります。
ふむふむ・・・
口座がなくても、仮審査だけなら申し込みすることができる場合もあるわけね。
そうですね。
ただし本格的に申し込むとなると、必ず申し込む銀行の口座が必要となってくるので、審査に通ったら申し込む予定ならあらかじめ口座を開設しておいても良いかもしれませんね。
同時に複数の銀行等の仮審査を受けても大丈夫?
自動車ローンの「申込(本審査)」を行うと、信用情報機関にローンの申込履歴が残ります。
この申込履歴が短期間に集中すると、いわゆる「申込ブラック」の状態になり、審査に通りにくくなります。
では、「仮審査」を同時に複数の銀行等で受ける場合はどうなるのでしょうか?
この事に関しては「信用情報に影響が無い」とする情報が多いです。
しかし、気になる点が1つ有ります。
それは、仮審査を申し込む際に同意を求められる「個人情報の取扱い」についてです。
この内容を見てみると「個人信用情報機関の利用等」という項目が有り、そこには”信用情報を照会する履歴が残る”事が明記されているんです。
ただ、この「個人情報の取扱い」での冒頭で「私(申込者)は・・(中略)・・借入及び保証の申込について同意する」と書かれているので、おそらく本審査及び申込に対しての内容だとは思います。
ですが、仮審査を申し込む時点で同意させる事がやはり気がかりなんですね。
いくつかの金融機関に問い合わせても曖昧な返答ばかり・・・(問い合わせの仕方が悪かっただけかもしれませんが)。
そのため、「念には念を」という事で、短期間に複数のローン会社へ仮審査を申し込むのは控えた方が良いかもしれません。
ある程度狙いを定めてから仮審査を申し込むようにして下さいね。
具体的には、利率の低い2,3個のローンに絞った方が良いと思いますよ。
申し込みブラックなんてものがあるのね・・・
つまりは、仮審査であっても何社も同時に申し込みをするのはよくないってことね。
「仮審査なら大丈夫」という見方もありますが、やはり確実な情報ではないため用心深く行動した方がよさそうですね。
自動車ローンの仮審査を受けるメリット
ここまで自動車ローンの仮審査について紹介してきましたが、ここからは「仮審査を受けるメリット」について紹介したいと思います。
仮審査を受けるメリットは以下の通りです。
- 車を買う時、車体価格の値引き交渉に使える (これについては後述で詳しく)
- インターネット経由での審査なので簡単・便利
- 現状での借入可能額を知る事が出来る
- 仮審査後にローンを申し込まなくても良い(キャンセル可)等
インターネット経由での仮審査なので簡単・便利
忙しくて金融機関の窓口に審査を受けに行く時間が無い人もいますよね。
そういった人にとってインターネットで出来る仮審査は非常に便利なツールです。
また、前述したように仮審査に掛かる時間も5分~10分程度です。
簡単に済ます事が出来る点もメリットの1つと言えますね。
現状での借入可能額を知る事が出来る
車の購入計画を立てる上で「いくらまで自動車ローンを組む事が出来るのか」というポイントは重要になってきますよね。
自動車ローンだけで購入出来るのか、それとも現金(頭金)又はその他の借入が必要になるのか、このような事が事前に分かっていれば車の購入計画は非常に立てやすくなります。
その点、自動車ローンの仮審査ではいくらのローンなら審査に通過するのか、つまり「借入可能額」を知る事が出来ます。
事前にこの情報を知っていれば、自動車ローンを組む直前又は車を購入契約を結ぶ直前に慌てて金策に走らなくて済みますからね。
ちなみに、購入する車が確定していなくて仮審査を受ける事は出来ます。
【キャンセル可能】仮審査後にローンを申し込まなくても良い
「仮審査」と「ローン契約」はセットでは有りません。
仮審査だけを受ける事も可能です。
そのため、複数の金融機関で仮審査を受けて、金利等を比較してより良い条件の自動車ローンを選ぶ事も出来ます。
また、ただ単に審査に通過する可能性を見極める為に利用する事も出来ます。
なお、キャンセルする場合、基本的に特別な手続きは不要です。
また、手数料等も一切かかりません。
色々なメリットがあるみたいだけど、ローンを組める金額を事前に知れるのは大きいわね。
そうですね。
車の購入計画や返済計画も立てやすくなるので、「次はどの車に乗ろうか」を考える前に利用する人が多いみたいですね。
銀行ローンとディーラーローンどっちを選ぶべき?
結論から言うとケースバイケース、つまり「どちらを選ぶとお得なのかは、時と場合による」という事ですね。
一般的には銀行でマイカーローンを組んだ方が金利が安い場合がほとんどで、ディーラーでローンを組むと金利が高くついてしまうものですよね。
平均金利 | |
ディーラーローン | 5%~8% |
銀行ローン | 2%~3% |
もちろん金利が違えば、ローンの「総額が大きくなるほど」「返済期間が長くなるほど」利息の総支払額にも差がついてきます。
金利 | 利息総支払額 | 総額 | |
3年ローン | 2% | ¥93,384 | ¥3,093,384 |
5年ローン | 2% | ¥154,968 | ¥3,154,968 |
金利 | 利息総支払額 | 総額 | |
3年ローン | 5% | ¥236,814 | ¥3,236,814 |
5年ローン | 5% | ¥396,793 | ¥3,396,793 |
こうしてみると、金利が高い傾向にあるディーラーで、ローンを組むメリットは何もないように感じますが、実は金利だけ見ていると大きな落とし穴に引っかかってしまう事があります。
ディーラーでローンを組むと値引き額が大きくなる
みなさんが車の購入をする時、定価と同じ額で買うことってあまりないですよね。
よほどのお金持ちで、現金一括払いで高級車を買ってしまうような人でもない限り、値引き交渉をするのが普通です。
ここで大事になってくるのが、ディーラーでローンを組むと値引きしてくれる額が大きくなるということです。
(ディーラーでローンを組むことで、自動車メーカーの利益が上がりやすくなるため)
普通なら、車を購入するにあたっての交渉をディーラーで行って、おおよその総額を知った後に銀行でマイカーローンの審査を受けるという流れで車を購入すると思います。
しかし、銀行ローンでの仮審査を予めしておくことで、利息の総額を知る事ができます。
そして「ディーラーでローンを組むので、金利の差額分を本体価格から追加で値引きしてください」といった交渉が可能になります。
利息だけ見ると、銀行ローンの方が確実の安いのですが、利息を含めた総支払額は「銀行ローン」と「ディーラーローン」値引き交渉次第で逆転することもあるので、交渉材料として予め仮審査を受けておくのも一つの手です。
恥ずかしがって値引き交渉をしない人や、交渉事があまり得意じゃない人もいますが、総額で数十万円の違いが出る事もあるので、値引き交渉はしっかりとしていきたいところですね。
たしかに、安くなるなら使えるものは使っておくべきよね!
その交渉の手札の一つとして仮審査が有効ってことね。
ちなみに、結果的にディーラーローンを選ぶ事になっても、銀行ローンの仮審査はキャンセル料などもなく簡単にキャンセルできるので、やっておいて損はないと思いますよ♪
自動車ローンの仮審査に受かって本審査に通らない事は有る?
自動車ローンの仮審査に受かって本審査に通らない事は有りますが、前述したように仮審査は本格的な審査内容となっているので、「本審査にだけ落ちる」というのは稀なケースと言えるでしょう。
それなら「仮審査」と「本審査」の2段階制にする意味があるの?と思いますよね。
しかし、仮審査と本審査には以下のような違いがあり、別々に行う意味が有るんです。
- 「仮審査」・・・自動車ローンを返済する能力の有無を審査
- 「本審査」・・・返済能力が本当に有るのかを審査
本審査でどういった事が行われるのかというと、主に仮審査の際に申告した内容の事実確認です。
例えば、職場への在籍確認であったり、所得証明書などでの年収の確認などです。
つまり、仮審査で申告した内容が事実であり、その状態のまま本審査を受けるのであれば、基本的に本審査に落ちる事は有りません。
ただし、仮審査の申告内容に虚偽又は変更が有れば、本審査に落ちる可能性が高くなります。
具体的には以下のような場合です。
- 年収を適当に申告していた
- 借入金額が大幅に増加した
- カードローンなどの新たな借入を行った
- 既に借入していた返済を延滞した 等
特に「仮審査だから適当で良いか」と事実通りに申告しないパターンが多いです。
車を購入する前提で仮審査を受けるのであれば、本審査のつもりで正確な情報を申告するようにして下さいね。
なお「仮審査に通らないかも・・・」と不安を抱えている人は、参考として「マイカーローンの審査基準」を事前にチェックしておきましょう。
「仮」だからって適当な申し込みはダメってことね。
いざ本審査の時に仮審査と内容が違っていては、仮審査を受けた意味がありませんからね。
まとめ~仮審査に必要書類は不要だけど事前に用意しておこう~
マイカーローンの仮審査について紹介してきました。
今回の知識を参考に銀行ローンやディーラーローンなどの仮審査を受けてみてくださいね。
なお、仮審査を受けるにあたっての必要書類は基本的にありません。
ですが、申告内容に間違いがあれば、後々困る事になります。
そのため、正確な情報を申告するために、仮審査前にマイカーローンの必要書類を準備しておきましょう。本審査をスムーズに受ける事もできますからね。
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