トラック会社が利用する「自家保険」とは~社用車と任意保険

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トラックとお金

トラックの任意保険の保険料って、乗用車と比較するとかなり高いですよね。

個人所有・会社所有に関わらず、トラックの保険料が悩みの種となっているのではないでしょうか。

「一番安い自動車保険を探す」という方法も有りますが、今回紹介するのは「自家保険」という方法です。

自家保険とは、任意保険に加入せずに、会社内でお金をプールし、事故が発生したらプールしているお金から賠償金を支払う体制の事を言います。

トラックやタクシー等の運送会社の一部で採用されている方法です。

この記事では、なぜ自家保険を採用する会社があるのか?自家保険を家庭や地域コミュニティーで実践する場合の注意点などを紹介したいと思います。

 

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自家保険が採用される理由は?⇒その方が節約になることが多いから!

なぜ運送会社は自家保険の制度を採用するのでしょうか?

それについては「自動車保険の落とし穴(著者:柳原三佳)」で以下のように紹介されています。

ある運輸会社では自賠責保険と任意保険に加入した場合の支払う保険料金と自動車事故による賠償金額を比較した結果、支払う保険料(自賠責保険+任意保険)が被害者に支払う賠償金を大きく下回りました。

年間に必要な保険料を計算したところ、2t超のトラック1台あたりの保険料金が、自賠責保険は年間75,700円(現在は39,540円)で、さらに任意保険(対人、対物、搭乗者保険)にも加入すると年間約43万円になります。

この運輸会社のトラック保有台数1600台に必要な年間の保険料金は約6億8,100万円となりました。

一方、被害者に支払った賠償金は、年間約270件の事故(対人・対物)が発生し合計で1億6,200万円だったようです。

つまり、この運輸会社は任意保険に加入しなかった事で、約5億円も節約に成功した事になります。

自家保険では、会社が保有している車両が多ければ多いほど、保険料金の節約ができる事になります。

実は1事故当たりの賠償額が意外にも少ないのが主要因

自家保険で保険料金の節約ができるのは、実は“1事故当たりの賠償額は私たちが思っているよりも少ない”というのが大きな理由です。

それは以下のデータを見てもらうとわかります。

こちらは過年度の対人賠償事故1件あたりの支払保険金額の平均額を表したものです。

事故件数支払金額事故1件当たりの支払い金額
2011年度496,2313,946億円約795,194円
2012年度502,6943,857億円約767,265円
2013年度494,6993,859億円約780,070円
2014年度469,6903,717億円約791,373円
2015年度453,5433,772億円約831,796円
(出典:2015(平成27)年度 損害保険料率算出機構統計集 第2部(旧第3部)自動車保険 P72(PDFファイル下のページ数) 第1表 自動車保険 総括表)

上表は、自賠責保険の限度額を超えた賠償金の支払金額は平均すると100万円未満である事を示しています。

意外と少ないですよね。(参考:自賠責保険から支払われる保険金額まとめ

また、前述の損害保険料率算出機構統計集(2015年度版)の「第1部自動車損害賠償責任保険編 P9 第1表 自動車損害賠償責任保険 総括表」を見るに、自賠責保険の保険金請求者は2015年度で約116万人(件数)です。

このデータから単純に考えると、半分以上の人は自賠責保険の保険金の枠内で賠償が終了している事になります。(保険会社の保険金不払いの影響もあるかもしれませんが)。

トラックの事故

つまり、対人賠償に関しては、事故の半分が任意保険が不要な事故であり、また残りの半分も平均すると賠償額がそこまで大きくならない事故という事になります。

それなら、任意保険に加入せずに自家保険で社内にお金をプールし、自賠責保険限度額をオーバーするような事故が発生した時にプールしているお金を使用した方が、保険料の節約に繋がるというわけですね。

万が一の事故の為に加入するのが任意保険ですが、大手トラック会社のように賠償資金が豊富にプールされているならば、加入する必要はないという事でしょうかね。

なお、上記は「対人賠償保険」のみのデータから記述しています。

対物賠償や車両保険まで含めると負担額は数倍以上になります。ご注意下さい。

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自家保険は小さなコミュニティーでも出来る可能性がある!

保険料金を節約するコツの一つとして“自家保険”を紹介しました。

これ、実は大手の運送保険会社じゃなくても実践できる方法です。

職場や地域コミュニティーの人など、ある程度の人数が集まっている団体であれば実践することは可能です。

もしかすると保険料金を節約する事も出来るかもしれません。

コミュニティーに属する人

こちらのデータを利用してもらえれば「1人で保険料金を払い続けるとそんなにお金が必要なのか」と話し合いの掴みになると思いますよ。

 

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ま、ご近所間の付き合いが非常に希薄になっている時代なので難しいかもしれませんけどね・・・。

ただ、同じコミュニティーに所属している人であればOKなので、例えば”子供の少年野球団の父兄”で自家保険を検討してみるとか、考えれば色々出てくると思います。

小規模なコミュニティーで自家保険を実践する場合の注意点

コミュニティー

ただし、小さなコミュニティで自家保険を行う場合、会社で自家保険を行う場合とは違う問題が生じます。

主要な所で言うと“個々人の負担額”の問題ですね。

実際、任意保険に加入するとしても、車種が違えば車両保険料も変わりますし、事故率だって違います。

大手トラック会社やタクシー会社は、同じ車種を使っていることも多く、保険料が同一である可能性も高いですし、何より会社組織として自家保険を利用するので、誰の支払い分が多いとか少ないなどの問題は出てきません。

しかし、小さなコミュニティーではそういう訳にはいきませんね。

もしやるにしても、ココをクリアにしないと誰も参加してくれず、個人で任意保険に入っていたほうが手間も少なかった!という話になるでしょう。

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まとめ

いかがだったでしょうか?

任意保険に加入せずに自助努力で有事に備えるという方法(自家保険)も存在するという事が分かりましたね。

ただ、編集部としては個人のコミュニティーレベルでの自家保険の利用は避けた方が無難だと判断しています。

なぜなら、保険料負担の問題やその他解決しなければならない問題が沢山あるからです。

それなら個人で任意保険に加入したほうが気楽ですし安全だと思います。

なお、任意保険への加入を検討していてトラックを10台以上所有している方はフリート契約が出来ますので、自家保険と比較してどちらが良いのかを?判断されると良いと思います。

 

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