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取締

「飲んだら乗るな、飲むなら乗るな」飲酒運転の撲滅キャンペーンの有名な標語がありますよね。このように運転する人に対して飲酒運転をしないように呼びかける運動はいろんな形で行われていて、その効果は年々飲酒運転による事故の減少に貢献しています。

飲酒運転事故統計

(出展:警視庁-平成25年事故統計

飲酒運転による死亡事故は13年連続で減少しています。ですがその数は0ではありません。撲滅キャンペーンも重要ですが、飲酒運転の数を0にする為にはやはり運転者自身がその責任の重さを自覚して標語のように飲んだら乗らないようにしていかなければなりません。

そのため、ここでは飲酒運転の違反(道路交通法第65条)である酒酔い運転と酒気帯び運転についての刑事上の責任・行政上の責任について説明していきたいと思います。

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飲酒運転の区分と罰金&点数

飲酒運転はお酒を飲んで運転する行為ではありますが、体内のアルコール量や運転手の状態によって以下の3つに区分けされています。

  • 酒酔い運転(体内アルコール量に関係なく運転手の状態で判定)
  • 酒気帯び運転(血液1mlにつき0.5mg以上又は呼気1lにつき0.25mg以上)(数値について道路交通法施行令別表第二備考二の2)
  • 酒気帯び運転(血液1mlにつき0.3mg以上又は呼気1lにつき0.15mg以上0.25mg未満)(数値について道路交通法施行令第44条の三)

酒酔い運転は体内のアルコール量に関係無く、酒臭の強さ・目の状態・呂律がまわるか・正常な歩行能力など正常な運転ができるかどうかを総合的に判断します。そのため例え体内のアルコール量が呼気1lあたり0.15mg未満であったとしても正常な運転が不可能と判断されれば酒酔い運転となってしまいます。

それでは今回の本題である飲酒運転の責任の話をしていきましょう。

酒酔い運転

酒酔い運転・酒気帯び運転の違いによらず違反をした場合には刑事責任と行政責任を負う事になります。酒酔い運転の場合の責任は以下のようになっています。

■刑事責任
5年以下の懲役又は100万円以下の罰金(道路交通法第117条の二1項)

■行政責任
違反点数は35点で、欠格期間3年の免許取消の行政処分

酒気帯び運転

酒気帯び運転は体内のアルコール量で2つに区分けされていますが刑事責任上は同じ責任を負います。一方行政責任はアルコール量によって違いがあります。

■刑事責任
3年以下の懲役又は50万円以下の罰金(道路交通法第117条の二の二3号)

■行政責任
体内のアルコール量が呼気1Lにつき0.25mg以上の場合-違反点数は25点で、欠格期間2年の免許取消の行政処分

体内のアルコール量が呼気1Lにつき0.15mg以上0.25mg未満の場合-違反点数は13点で、免許停止90日の行政処分

上記の行政処分は飲酒運転のみで検挙された場合で、かつ、過去に免許停止や取消の行政処分を受けた事が無い人の場合です。その為過去になんらかの処分を受けている場合にはより厳しい行政処分を受ける事になります。詳細は以下の記事を参考にしてください。

参考記事:免停(免許停止)になる違反点数と停止期間
参考記事:免取(免許取り消し)になる違反点数と欠格期間

■飲酒検査拒否

飲酒検問のアルコール検査を拒否した場合には、飲酒検査拒否罪(道路交通法第百十八条の二)として3ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金となります。そして通常は現行犯逮捕され説得されアルコール検査を受けるか、令状を取って血液検査を行う事になり、その結果酒酔い運転又は酒気帯び運転の行政処分も受ける事になります。

さらに刑事責任として飲酒運転拒否罪と酒酔い運転又は酒気帯び運転の2つの罰則を犯す事になり、刑法の併合罪(刑法第45条)が適用されより重い罰則を受ける事になります。

このように飲酒運転をした運転者は刑事責任と行政責任を負うことになりますが、運転手以外の人の責任はどうなるのでしょうか?

車両の提供をした者や酒を提供した者や同乗者への罰則

車両を提供した人やお酒を提供した人(運転する事を知って提供した場合)や同乗する人(送迎の依頼や要求をした場合)は、運転手が飲酒運転で逮捕された場合には刑事責任と行政責任を負うことになります。(道路交通法第65条2項、3項、4項)

■刑事責任
運転手が酒酔い運転の場合
同乗者-3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
お酒を提供した者-3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
車両を提供した者-5年以下の懲役又は100万円以下の罰金

運転手が酒気帯び運転の場合
同乗者-2年以下の懲役又は30万円以下の罰金
お酒を提供した者-2年以下の懲役又は30万円以下の罰金
車両を提供した者-3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

■行政責任
運転手が酒酔い運転の場合
同乗者-免許取消
お酒を提供した者-免許取消
車両を提供した者-免許取消

体内のアルコール量が呼気1lにつき0.25mg以上の場合
同乗者-免許取消
お酒を提供した者-免許取消
車両を提供した者-免許取消

体内のアルコール量が呼気1lにつき0.15mg以上0.25mg未満の場合
同乗者-免許停止90日間
お酒を提供した者-免許停止90日間
車両を提供した者-免許停止90日間


以上は飲酒運転のみで検挙された場合の刑事責任と行政責任についての話でしたが、人身事故を起こしてしまったらより責任は重くなる事は容易に想像が付くと思います。

具体的にいうと、道路交通法違反と自動車運転死傷行為処罰法が併合しより重い罪になります。例えば酒気帯び(0.15mg以上0.25mg未満)で傷害事故を起こした場合には、危険運転致傷罪(懲役15年以下)が加重され最高刑で懲役23年の罰則となります。

飲酒運転で事故を起こした時の保険金

飲酒運転で事故を起こした場合に保険会社の対応はどうなるのかというと、対人賠償保険・対物賠償保険に関しては被害者に保険金が支払われる事になりますが、それ以外の保険に関しては免責事項として一切保険金が支払われません。

つまり、今まで掛けてきた保険金も無駄になり、損害は自己負担となってしまいます。

【コラム】二重の罰則について

憲法第39条には以下のような規定があります。

同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問われない

憲法39条

このように憲法には規定されていて、飲酒運転のように刑事責任と行政責任の両方を負う事は憲法違反となるのではないかという議論がありますが、最高裁判所の判決は刑事処分と行政処分は性質と目的が異なるので両方の責任を負わされても憲法違反にはならないとしています。

そのため運転手は行政処分と刑事処分の両方を受ける事になりますが、処分の順番(一般的に行政処分の方が先)と裁判の争い方によって違う結果になることもあります。

例えば、酒酔い運転で検挙された場合には先に行政処分として免許取消の処分を受け、その後刑事裁判で刑事責任を争う事になりますが、その際に証拠の内容や主張により酒気帯び運転に軽減される事があります。

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