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(出典:あいおいニッセイ同和損保)
シロクマがマスコットとなってCMにも登場している、あいおいニッセイ同和損保の「TOUGHクルマの保険」。
この「TOUGH」という保険商品名は「迅速」「頼れる」「優しい」の3つのキーワードから付けられています。契約者の立場を常に考える、そんな思いが商品名に込められているみたいですね。
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あいおいニッセイ同和損保の生い立ち
「タフ(TOUGH)」を提供している”あいおいニッセイ同和損保”は、自動車保険業界の大手ですが、名前からも分かるように様々な保険会社が合併して現在に至っています。
あいおいニッセイ同和損保は”あいおい損害保険株式会社”と”ニッセイ同和損害保険株式会社”の合併により誕生した会社です。
そして、元となる「あいおい損害保険」は”大東京火災海上保険”と”千代田火災海上保険”が、「ニッセイ同和損害保険」は”同和火災海上保険”と”ニッセイ損害保険”が合併してそれぞれ誕生した会社です。
さて、あいおいニッセイ同和損保の成り立ちはこの辺にしておいて、本題のタフ(TOUGH)クルマの保険について見ていきましょう。
以下の補償内容などの情報は、2017年1月1日以降の契約を対象にした保険約款等に基づいて作成しています。
なお、あいおいニッセイ同和損保はレクサス専用の自動車保険も販売しています。レクサスオーナーの方はそちらもご覧ください。
あいおいニッセイ同和損保のタフ「クルマの保険」の補償内容
あいおいニッセイ同和損保が提供している補償内容を一覧形式で紹介します。
最終更新日:2017年3月30日
タフ「クルマの保険」は「対人賠償責任保険・対物賠償責任保険・人身傷害保険」の3つが基本補償として設定され、他にオプションとしてかなり多くの特約が用意されています。
代理店型の自動車保険なので、加入前に代理店の方としっかり相談してから契約内容を決めるようにしましょう。
人身傷害保険の補償範囲を広くするなら自動車事故特約をセット
基本補償の人身傷害保険は、契約車両に搭乗中のみの事故が補償対象です。つまり、以下の事故は補償範囲に含まれていません。
- ① 他人の自動車に乗車している時の事故
- ② 歩行中に遭遇した自動車事故
これらの事故も補償範囲に含めるには、追加で「自動車事故特約」をセットする必要が有ります。
交通事故は契約車両を運転している時だけに起きるものでは有りません。歩行中に巻き込まれる事も想定しておくべきでしょう。また、この特約をセットすれば、家族が交通事故に巻き込まれた場合も補償してくれます。
人身傷害保険は保険会社によって最初に設定されている補償範囲が異なるので、思い込みで契約してしまわないように注意して下さい。
なお、自動車事故特約ではなく交通事故特約を付帯した場合には、上記の補償範囲に加え、自転車事故などの自動車事故以外の怪我等も補償されます。補償範囲をより広くするなら、交通事故特約を付帯しましょう。
対歩行者等傷害特約などが自動付帯
タフ「クルマの保険」には、3つの基本補償以外に以下のような特約などが自動付帯されます。
- 対歩行者等傷害特約
- 他車運転特約
- 対人臨時費用特約
- 人身傷害自立支援費用特約
- 運搬・搬送費用特約
- 全損時諸費用特約(車両保険を付帯した場合)
この中から珍しい特約である「対歩行者等傷害特約」について説明しますね。
対歩行者等傷害特約は、歩行者又は自転車との事故において、相手を死亡させたりケガにより入院させた場合に「過失相殺によって補償されない相手方の損害額」を保険金額を限度に補償してくれる特約です(限度額は対人賠償保険と同額)。
事故の相手方が歩行者や自転車に乗っていた方の場合は責任割合に対する理解を中々得る事が出来ずに、解決まで時間がかかってしまうこともあります。
そこで、この特約によって「相手の過失部分について保険金を支払うことで納得を得やすくなる」という仕組みです。
示談交渉がスムーズに進めば、必然的に事故解決までの時間が短縮されます。「被害者に対して申し訳ない」と思う一方で「なるべく早く終わらせたい」と思うのが加害者の本音です。そのための特約が対歩行者等傷害特約なんですね。
これが自動セットされているのは嬉しいポイントです。
あいおいニッセイ同和損保の事故対応
以下、あいおいニッセイ同和損保の主だった事故対応内容です。
- 24時間365日対応の事故受付
- GPS緊急通報サービス有り
- きめ細やかな経過報告
- スマートフォンアプリ「サポNAVI」*1
- 示談交渉代行有り
*1:スマートフォンアプリ「サポNAVI」
スマートフォンアプリとして「サポナビ」があり、日常生活で使える機能から事故発生時に役に立つ機能まで様々なものが提供されています。
- ドライブモード・・・事故緊急通報サービスやドライブレコーダー付『運転力』診断など、運転中に使える機能があります。
- レスキューモード・・・事故時の初期対応方法を手順が分かりやすく説明されており、ロードアシスタンスサービスの利用する際にはGPS機能を使って迅速な対応をしてもらうことができます。
あいおいニッセイ同和損保のロードサービス
あいおいニッセイ同和損保のロードサービスについて以下で見てみましょう。
- レッカー無料距離:約500km(限度額30万円)
- 鍵閉じ込めなど様々なトラブルに対応(30分以内の作業まで)
あいおいニッセイ同和損保が無料で提供しているロードサービス内容は、他社と比べると少ないですね。ここに記載されていない事故時の宿泊費や交通費などの付随費用に関する補償については、任意で「事故・故障付随費用特約」を付けることによって補償されることになります。
なお、契約車両の修理中のレンタカー費用などは、任意付帯である「運搬・搬送時代車費用特約」又は「代車提供特約」で補償されます。
特約を付ける保険料としては大した金額にならないかもしれないですが、もともとロードサービスの一環として提供される方が、契約を考える側としてはプラスポイントになるでしょうね。
保険料の割引制度
あいおいニッセイ同和損保には主として6つの保険料割引制度+ノンフリート多数割引+従来のリスク細分型割引が存在しています。
種類 | 割引内容 | |
---|---|---|
イモビライザー割引 | 3% | |
ECOカー割引 | 3% | |
新車割引 | 1 〜21% | *1 |
ゴールド免許割引 | 不明 | |
耐損傷性・修理性割引 | 12%(車両保険が対象) | |
福祉車両割引 | 3% | |
長期優良契約割引 | 2% | |
ノンフリート多数割引 | 2〜5% | |
ワンサポ無事故割引 | 2%~20% | *2 |
リスク細分型割引 | 走行距離割引 使用目的割引 運転者限定割引 年齢条件割引 |
*1 契約している保険の内容によって割引率が異なります。
*2 ワンデーサポーター(24時間単位自動車保険)の利用回数によって割引率が異なります。
あいおいニッセイ同和損保の珍しい割引制度として、「耐損傷性・修理性割引」があります。これは、「衝突実験装置を使用して実施した衝突実験で、会社の定める基準を満たした、初度登録年月から始期日までが13ヶ月以内の契約の場合」に割引を受けられるというものです。
つまり、新型車のうち一定の車両性能を備えているものについて割引をします、ということです。例えば、トヨタの有名車種86(ハチロク)は12%の割引が受けられる車種として2012年に指定されていました。
あいおいニッセイ同和損保の顧客満足度
ここでは「2017年度のオススメ保険会社ランキング」からあいおいニッセイ同和損保の顧客満足度を紹介します。
下記表のロードサービス部門のランキングは、当サイトが独自に調査・比較した結果を掲載しています。それ以外の部門はオリコンのランキングを掲載しています。
ランキングの種類 | 順位 |
---|---|
総合部門 | 11位以下 |
保険料部門 | 11位以下 |
事故対応部門 | 11位以下 |
ロードサービス部門 | 6位以下 |
年代別(20代) | 20代:5位 |
このランキングでは、ほぼ全ての項目で圏外となっています。過去のランキングを見ても基本的にはランクインはしていないので、顧客満足度的には少し不安ですね。
唯一5位にランクインしているのが、世代別ランキング(20代)です。ただおそらくこれは代理店が営業を頑張っているからでしょう。20代の人は初めて自動車保険に加入する人が多く、車を購入した時に保険の代理店でもあるディーラーで自動車保険を決めてしまう傾向が有ります。
任意保険に加入するのは大変良い事ですが、視野を広げてその他の選択肢にも目を向けて欲しいですね。保険料などで損をするのは契約者自身なわけですから。
あいおいニッセイ同和損保の口コミ・評判
・保険を使うことによって上昇する保険料と損害額を比べて、保険を使ったほうがいいのか、もしくは自己負担したほうがいいのかという悩みに対して、分かりやすくこちらの立場になって教えてくれたので感謝しています。
・「これくらいの事でいちいち呼ぶ?」と思われそうな内容の修理を依頼したのですが、嫌な顔一つせず対応してくれました。きちんと担当者を教育されているようで安心出来ます。
・事故の際の担当者のフォローがとても細かく行き届いていました。ちょっぴり感動しました。
・自動車が山を走行中に急に止まってしまったけど、電話をかけるとすぐに対応してくれて助かりました。
・事後処理を担当した人は愛想が悪く、すごく機械的な対応でした。コールセンターの事故受付の方が愛想がよかっただけに残念です。
・紹介された弁護士が嫌な人だった。ちゃんとした弁護士と提携して欲しいです。
・あと少し保険料が安ければ完璧だと思います。サービス面では満足しています。
・事故後の対応全般がいまひとつで、担当者がとてもあっさりしているという感じがしました。
その他の口コミ
・パンフレットが、表やイラストなどが多く使われていたので、わかりやすかったです。
・ニッセイと同じグループになったので、信頼度がアップしたかなと思います。
まとめ
あいおいニッセイ同和損保は大手の保険会社という事で一定の安心感は有りますが、顧客満足度を見る限りではどうやらいまいちな自動車保険と言えそうです。
付随的なサービスであるロードサービスの内容も薄かったですよね。もちろん、ロードサービス系の特約を付帯すれば手厚く出来ますが、その分保険料が高くなってしまいます。
保険料・事故対応・ロードサービスなど全てにおいてタフ「クルマの保険」よりも優れた商品が他にたくさん有るので、自動車保険選びの候補とはならないのではないでしょうか。
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