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最近の最新車種にはアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)が搭載されていることが多いです。
自動車もどんどん便利になっていきますよね。
しかし、自分の車にこの機能が搭載されていても使ったことが無い方や、そもそも初めて聞いたという方もいるはず。
そこでここでは、便利なアダプティブ・クルーズ・コントロールについて、その機能やメリットについて見ていく事にしましょう。
なお「ACCの使いドコロと使わないほうが良いトコロ」で、実際にどこでACCを活用すればいいかなどについて説明しているので、参考にしてくださいね。
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そもそもアダプティブ・クルーズ・コントロールとは?
アダプティブ・クルーズ・コントロールは正式名称を「定速走行・車間距離制御装置ACC(Adaptive Cruise Control)」と言います。(以下では、ACCと呼びます)
高速道路や自動車専用道路といった、速い速度でかつ道なりに走る事が多い道路で使用することを前提として開発されたものです。
正式名称の通り「前を走る車との車間距離を一定に保ちながら、一定の速度での走行を自動でしてくれる」装置です。
従来は、運転手が設定した速度を保ちながら走行をしてくれる「クルーズ・コントロール(Cruise Control)」という機能が主流でした。
高速道路などで便利だったのですが、速度が一定なだけで車間距離を保つ機能はなく、運転手は常に、前を走っている車を見ながらブレーキやアクセルを踏む必要があったのです。
「あと一歩・・・。」という機能ですね。
この「あと一歩」が、ACCによってカバーされたことになります。
どうやって車を感知している?
便利なACCですが、そもそも、どのような方法を使って「前を走っている車を感知して車間距離を維持する」のでしょうか?
車の感知の方法には以下の3つがあります。
- ミリ波レーダー
- 光学式カメラセンサー
- ステレオカメラ
ミリ波レーダー
これは、「ミリ波レーダー」というセンサーを車の先端に付け、レーダーによって先行車までの距離を計測し、計測結果に基づいてアクセル・ブレーキを自動で使い分けるものです。
照射距離が200m前後と長いので、高速道路で速い速度で走っていても対応可能です。
また、雨や霧、夜間でも問題なく使用することが出来ます。
光学式カメラセンサー
こ車内のバックミラーの裏側近辺に光学式のカメラセンサーを搭載したものです。
カメラが映した情報をデジタル情報に変換して先行車を認識します。
光学式カメラセンサーを使うと、道路の白線も把握することが出来るので、白線からはみ出ないように自動運転することも可能です。
ステレオカメラ
これは、上記の光学式カメラセンサーのワンランク上のタイプです。
光学式カメラを左右に2つ並べる事で、人の目で見るのと同じ様に、物を立体的に捉えることが出来ます。
その結果、光学式カメラが1つのときよりもより正確で細かい制御をすることが出来るのです。
(出典:ACCとは?-車間距離の検知方法|選ぼう使おうACC)
ACCのメリット
ACCを利用すると、車間距離を保ったまま一定の速度で走行をすることが可能となります。
この結果、運転手や周りにとってどういうメリットがあるでしょうか?考えられるものとして以下の3つがあります。
- 安全な車間距離
- 疲労の軽減
- 渋滞の緩和
安全な車間距離
ACCを使うことで自動で先行車との車間距離を一定に保つことが出来ます。
これがそもそものACCの根本的な機能です。
しかも、ただ一定距離に保つだけでなく「速度が速いときは車間距離を長く、速度が遅いときは車間距離を短く」といった様に、先行車に追いつく迄の距離を自動で計算し、車間距離を保つことが出来るのです。
疲労の軽減
ACCを使うと、アクセルやブレーキが自動制御されることになるので、自分で操作する必要が無くなります。
中には、車が完全に停止するまで自動制御してくれるACCもあり、渋滞時にアクセルとブレーキを繰り返し踏むという面倒な作業も不要となります。
「単にアクセルやブレーキを踏まなくて良くなるだけで、それほど疲労が軽減されるか?」と思うかもしれませんが、実際に使ってみると結構便利で、やはり渋滞時に自動で発進・停止をしてくれるACCは、足腰の負担を軽減してくれるので重宝しますね。
渋滞の緩和
ACCが普及してくると高速道路や自動車専用道路での渋滞が緩和することが予想されます。
というのも、ACCはサグ部(下記のコラム参照)が原因となる渋滞の緩和に貢献してくれるのです。
以前は高速道路の渋滞は料金所で起きるものとされていました。
しかし、最近はETCが普及してきたので料金所での渋滞は大分解消されてきています。
それでも高速道路での渋滞は無くなっていないですよね。
なぜでしょうかか??
実は最近の大きな渋滞の原因は「サグ部」にあると言われています。
(ゴールデンウィークやお盆といった車の量が圧倒的に増える行楽シーズンは除いて考えて下さい。)
「サグ部」とは「緩い上り勾配区間」の事を指します。
緩い上り勾配が続く道において、「運転手はそれが上りではなく真っ直ぐな道である」、と錯覚を起こしてしまい、アクセルを特に踏む事なく走行しがちです。
しかし、実際は緩やかながら上りになっているので、アクセルを踏まないと徐々に速度が落ちていきます。
速度が遅くなっている先行車の影響で、後続車も速度が落ち、その結果として渋滞が発生する、というのが渋滞の大きな原因となっているのです。
ACCを使えば、上り勾配になって速度が落ち始めたとしても、予め設定した速度に戻る様に自動で速度調整をしてくれます。
これで後続車が遅れていくこともなく、先行車との車間距離も一定距離を保ってくれるので、渋滞を緩和することが出来るのです。
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