自動車保険見直しガイド
自動車保険の等級制度

自動車保険の等級制度

自動車保険の等級制度をしっかりと理解していますか?保険料を大きく左右する制度ですので、しっかりと理解しておきたいところです。

しかし、現在20等級の人でも等級制度について曖昧になってしまっている人も多いです。新規で自動車保険に加入する人なら、尚さらチンプンカンプンでしょう。

「最初は何等級から始まるの?」
「等級毎に割引率はどれだけ違うの?」
「事故を起こしたら等級はいくら下がるの?」

その他にも疑問・質問はたくさん有ると思います。

そこで今回は、自動車保険の等級制度について基礎知識から細かい知識まで幅広く解説していきます。

なお、基本的にどの保険会社も同じ等級制度を導入しています。東京海上日動でも損保ジャパンでもソニー損保でも違いはありませんので、各社共通のものとして読んでください。

自動車保険の等級制度とは?

PCと車のおもちゃと高くなっていく積み木

等級制度とは、簡単に言うと「事故を起こさなかった人の保険料は安くするけど、事故を起こした人の保険料はペナルティーとして高くしますよー」という制度です。

自動車保険では「年齢」「免許の色」「走行距離」などの個々人の情報を細分化して、事故を起こすリスクに変換し、それに応じた保険料を契約者に負担させています。これを「リスク細分型の自動車保険」と言います。

この事故リスクを表す指標の1つが「等級」です。

1等級から20等級までの20段階に区分され、等級に応じた割引率が設定されています。等級の数字が大きいほど割引率が高くなります(1等級などでは”割増“となっています)。

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等級別の割引率一覧表~20等級はなんと63%の割引~

そして、等級別の割引率一覧表がこちらです。なお基本的には下表の「無事故」の方の列を見て下さい。「事故有」の列については後で説明しています。

現在の等級が分からない人は、保険証券又は契約している保険会社のマイページで確認しましょう。

等級無事故事故有
1等級+64%+64%
2等級+28%+28%
3等級+12%+12%
4等級△2%△2%
5等級△13%△13%
6等級(F) *1△19%△19%
7等級(F) *1△30%△20%
8等級△40%△21%
9等級△43%△22%
10等級△45%△23%
11等級△47%△25%
12等級△48%△27%
13等級△49%△29%
14等級△50%△31%
15等級△51%△33%
16等級△52%△36%
17等級△53%△38%
18等級△54%△40%
19等級△55%△42%
20等級△63%△44%

*1 上表は継続契約の場合の等級割増引率表です。新規契約者の場合は6等級・7等級の後ろに「A/B/C/D/E/G/S」などのアルファベットが付けられ、継続契約者とは区別されます。

ノンフリート等級(6等級・7等級)のアルファベットの意味

上表を見れば分かるように、20等級であれば63%もの割引が受けられる反面、1等級であれば64%もの割増保険料を支払わなければなりません。

基準としては”無事故等級”でも”事故有等級”でも3等級・4等級が割引保険料になるか割増保険料になるかのラインになっていますね。

また、6等級から7等級へ進級すると割引率が11%増加(△19%⇒△30%)、7等級から8等級へ進級すると割引率が10%増加(△30%⇒△40%)となっているため、いかに早く自分の等級を8等級以上にもっていくかが保険料を安くするポイントと言えるでしょう。

最初はみんな6等級又は7等級からスタート

初心者マークを持つ男女

初めて自動車保険に加入する人の等級は「6等級」です。

ご自身又はご家族に自動車保険を契約している人がいて、等級が11等級以上の場合などの条件を満たしていれば「セカンドカー割引」が適用されて7等級からのスタートとなります。

さきほどの割引率一覧表は継続契約の場合の物だったので、ここに新規契約の場合の6等級及び7等級の割引率を掲載しておきます。

6等級及び7等級の新規契約者の割引率表

上表のように6等級・7等級で新規契約する時に限っては、契約した年齢区分に応じて更に等級が区分けされる事になります。詳細は下記記事を御覧ください。

ノンフリート等級(6等級・7等級)のアルファベットの意味

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等級の上がり方・下がり方

等級の上がり下がりのイメージ

等級の上げ・下げは、契約期間中に事故を起こして保険を使用したかどうか、という基準で判断されます。(参考:自動車保険の等級の上がり方と下がり方~効率的な上げ方はある?)

  • 保険を使用しなかった場合・・・等級アップ
  • 保険を使用した場合・・・等級ダウン

注:事故を起こしても保険を使用しなければ等級は下がりません。等級が上がるか下がるかを判断する基準はあくまでも“保険を使用したか否か”です。

等級が上下するのは、保険を使用した時ではなく”次回の契約時点”です。

等級の上げ幅は「1年間に1等級ずつ」です。1年間保険を利用せずに翌年の更新を迎えたタイミングで1等級昇給します。

一方、等級の下げ幅は、事故の状況や使用した保険によって「3等級ダウン」もしくは「1等級ダウン」のいずれかになります。それぞれ簡単に説明しておきます。

○等級が3つ下がる「3等級ダウン事故」

多くの事故は3等級ダウン事故に該当します。例えば、車でガードレールにぶつかった場合や車に追突してしまった場合などです。

3等級ダウン事故とは?どんな事故でいくら保険料が上がるの?

ちなみに、1等級ダウン事故も3等級ダウン事故も、事故毎に等級がダウンします。

そのため、たとえば年に2回事故を起こせば、最大6等級ダウンとなります。なお、年に3回・4回も事故を起こせば、次回の契約を拒否される可能性もあるので注意してください。


○等級が1つ下がる「1等級ダウン事故」

車両盗難や台風・竜巻・洪水・高潮などの天災、飛来してきた小石の衝突、落書きなどの、ドライバー自らの責任が無いような事故の事を指します。

以前はこれらは「等級据え置き事故」と言って、例え保険金を請求したとしても翌年度の等級は上がりもせず・下がりもせず・・・という事故に該当したのですが、新制度の導入で「1等級ダウン事故」と判断されるようになりました。

1等級ダウン事故とは?保険料への影響や事故の範囲を解説!

等級ダウンすると事故有係数が適用されるので割引率も大幅にダウン

保険料の値上げイメージ

事故を起こして保険を使用した場合、下がるのは等級だけではありません。割引率も大幅にダウンします。それを示したのが、さきほどの等級別割引率一覧表の「事故有」の列です。

等級にもよりますが、同じ等級の「事故無」と「事故有」では割引率に概ね20%もの違いが発生します。

事故有の割引率を「事故有り係数」と言い、この割引率が適用される期間を「事故有り係数適用期間」と言います。

事故有り係数が適用される期間は、1等級ダウン事故なら1年、3等級ダウン事故なら3年が加算され、最大で6年間となっています。

事故あり係数とは?事故有等級の適用期間はいつまで?

自動車保険

このように自動車保険を使用すると、等級がダウンし、かつ割引率も悪化します。そのため、修理費用が5万円や10万円となるような軽微な事故では、自動車保険を使わない方が賢明な判断と言えます。

事故った!保険を使わない方が得になる時・損になる時~等級ダウンによる値上げと修理費用の比較がポイント

等級に影響を与えない「ノーカウント事故」もある

なお、保険金を請求しても、事故が無かった物として取り扱われる事故もあります。この場合、無事故だった場合と同じように翌年度の等級が1等級あがります。これをノーカウント事故と言います。

たとえば、人身傷害補償保険や搭乗者傷害保険、弁護士費用特約のみを利用する事故などです。

ノーカウント事故とは?等級が下がらない事故はどれ?車両保険は?

新規で加入する人は要チェック!等級制度を利用した保険料節約術

保険料の節約

新規で自動車保険に加入する人は基本的に6等級からスタートとなり、保険料がどうしても高くなってしまいます。特に20歳以下の人は、年齢条件による影響で年間20万円以上になる事も有ります。

初心者が自動車保険に新規で加入する場合の保険料の相場

そこで等級制度をうまく活用した保険料節約術を紹介したいと思います。新規加入者の人は要チェック!

セカンドカー割引を利用すれば7等級からスタート可能

2台の車とお金

セカンドカー割引を利用すれば、6等級からではなく、7等級からスタートする事が可能です。セカンドカー割引の主な利用条件は以下の通りです。

  • 同居の家族の誰かの自動車保険が11等級以上(保険会社は他社でもOK)
  • 契約車両が自家用8車種(5車種の場合もある)
  • 1台目・2台目ともに所有者が個人 等

これらの条件を満たしていれば、セカンドカー割引を利用できるので、新規で自動車保険に加入する人はまず家族の自動車保険の契約内容をチェックしてみましょう。

「6等級スタート」か「7等級スタート」かによって、保険料の割引率は以下のように大きく異なってきます(表中の「+」は割増、「△」は割引)。必ず検討するようにしてくださいね。

年齢条件6等級7等級割引率の差
全年齢補償+28%+11%17%
21歳以上+3%△11%14%
26歳以上△9%△40%31%

同居している家族の等級を引継ぐ

等級の引き継ぎ

自動車保険の等級は、同居している家族間であれば引継ぎが可能となっています。たとえば、父の20等級と子供(新規契約者)の7等級(セカンドカー割引適用)を等級の引継ぎによって、交換する事が可能なんです。

低い等級を引き継いだ自動車保険の保険料は高くなる可能性がありますが、若い年齢の人に高い等級を引き継ぐ事によって、家族全体の保険料を押し下げられるメリットがあります。

等級の引継ぎに必要な手続きは、車両入替え及び自動車保険の名義変更です。ややこしそうですが、カスタマーセンター等に電話をすれば手続きを進めてくれるので意外と簡単です。

是非家族内で相談して等級の引継ぎを検討してみてくださいね。

自動車保険の等級の引継ぎ~保険会社間・家族間での条件や期間など~

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自動車保険の等級制度の豆知識

ここまで等級制度の基礎知識や保険料の節約術について紹介してきました。等級制度について理解が深まったのではないでしょうか?

さらにその理解を深めてもらうために、知っておけば役に立つ等級制度の豆知識について紹介します。

保険会社間で等級を引き継ぐことも可能!

本記事の最初で等級制度は各保険会社で共通というお話をしました。従って、適切に手続きを踏む限り、保険会社を切り替えても等級は引き継がれます。

新しい保険会社に切り替えたからと言って6等級からスタートするという事はありませんので安心して下さい。ただし「損保」⇔「共済」間で切り替えを行う場合、等級を引き継げない場合もあるのでそこは注意して下さい。詳細は下記記事で。

参考:損保・共済間での等級引き継ぎの可否

また、自動車保険の契約期間中に他社へ切り替える場合、等級の進行が遅れるというデメリットがあります。他社切り替えする場合には、その点にも注意して下さい。

参考:自動車保険を他社に乗り換える時の注意点~満期前に乗り換える場合~

等級の保存が可能!もう車に乗らない場合は中断証明書を取得しよう

新規契約の6等級から1年に1つずつ地道に積み上げてきた等級・・・車に乗らなくなったらどうなってしまうのか、ご存知ですか?契約を継続しなければ、残念ながら等級は消滅してしまいます。

車に乗る女性

しかし、こんな時に等級を保存できる手続きが有るんです。それが「中断手続き」です。

中断手続きを行い、中断証明書を取得しておけば、今後10年間(妊娠中断の場合は3年間)等級を保存しておく事ができます。そして、その期間内であれば、再び自動車保険を契約する際に保存していた等級で再開する事ができるんですね。

車に乗らなくなった場合以外にも「長期間海外へ渡航する場合」や「妊娠した場合」などでも中断証明書は取得可能です。便利な制度が等級制度に有る事は覚えておきましょうね。

なお、ケースによって発行期限等が異なるので、詳細については以下の記事をご覧ください。

【必読】中断証明書の有効期限と発行期限にご用心!発行条件・手続方法も紹介!

等級はリセットが可能!1等級などのデメリット等級になってしまったら検討を

リセットボタン

等級は保存も可能ですが、実はリセットも可能なんです。どういった場合に等級のリセットを検討するかというと、短期間に複数回の事故を起こして1等級や2等級などのデメリット等級になってしまった場合です。

デメリット等級にまで下がってしまうと、等級制度では割引ではなく、割増となります。1等級ではなんと64%の割増率が設定されているんです。リセットボタンを押したくなりますよね。

とはいえ、ゲームのように簡単にボタンを押せばリセットされるわけではありません。等級をリセットするには、解約日から13ヶ月超の間無保険の状態(任意保険に未加入)である必要があります。

自動車保険

ただ1年に1つずつ等級を回復させていくよりは、1年ちょっとで6等級に復帰できるわけですから検討する価値は十分にあります。注意して欲しいのは、リセットされる期間を待つ間、任意保険に未加入の状態が続く事です(補償は自賠責保険のみ)。

その間に車を運転して人身事故なんかを起こすと、とんでもない金額の賠償請求を受けてしまうかもしれません。もしこのリセット方法を使うのであれば13ヶ月間は車に乗らないようにした方が賢明です。

自動車保険の悪い等級は13ヶ月でリセットされるのを待つのが無難

まとめ

自動車保険の等級制度の基礎知識について簡単にまとめておきますね。

  • 等級制度とは、事故リスクを保険料に反映させる制度
  • 1等級から20等級の20段階
  • 新規契約者は6等級からスタート(セカンドカー割引適用で7等級スタート)
  • 割引率は等級ごとに設定(20等級で63%割引)
  • 等級の進捗は1年に1つ
  • 保険を使用すれば、1つ又は3つ等級がダウン
  • 事故有り係数の適用によって割引率もダウン

等級制度自体はどの保険会社も同様の内容であり、適用される割引率も同じ数値です。

だからといって、計算される保険料が全く同じ金額になるわけではありません。その他の割引制度の違いや元々の保険料体系の違いなどによって、保険料は全く違った金額になります。

そのため、しっかりと各自動車保険の保険料を比較するようにしてください。特に新規契約者の人は保険料を比較する事に慣れていないと思うので、一括見積もりを利用して積極的に比較するようにしてくださいね。

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